蜂の種類は日本だけでも4,000種類、世界では20万種以上といわれています。蜂らしい見た目のものから、アリに似たもの、何の虫かわかりづらいものなど多種多様です。
本記事では、日本に生息する蜂を中心に蜂の種類・分類を画像付きで紹介します。分類ごとに詳しく解説した記事へのリンクも掲載しているので、ぜひ参考にしてください。
蜂の種類一覧
蜂の分類 | 画像 | 特徴・傾向 |
スズメバチ | ![]() |
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アシナガバチ | ![]() |
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ドロバチ | ![]() |
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ミツバチ | ![]() |
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マルハナバチ | ![]() |
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クマバチ | ![]() |
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コシブトハナバチ | ![]() |
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アナバチ | ![]() |
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ハキリバチ | ![]() |
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ツチバチ | ![]() |
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蜂の種類別の特徴
ここでは、蜂の分類ごとの特徴を詳しく解説します。詳細へのリンクもあるので、ぜひご覧ください。
スズメバチ
分類 | スズメバチ科スズメバチ亜科 |
体長 | 1~3.7cm |
特徴・傾向 |
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スズメバチはスズメバチ科スズメバチ亜科に分類される蜂の総称です。巣は種類によって異なり、閉鎖的な場所を好んで作られる球状のものや土の中に作られるものなどがあります。
攻撃性の高さで知られるオオスズメバチやキイロスズメバチは、スズメバチ亜科のスズメバチ属です。スズメバチ属は性格が攻撃的な上に毒性も強く、集団で襲ってくるため危険性が高いといえます。また、追跡距離が10~30mあるため、一度襲われると逃げるのは困難です。
ただし、スズメバチ亜科のすべてが攻撃的なわけではありません。おだやかな性格のクロスズメバチを含め、日本には次の17種類のスズメバチが生息しています。
- オオスズメバチ(スズメバチ属)
- キイロスズメバチ(スズメバチ属)
- チャイロスズメバチ(スズメバチ属)
- モンスズメバチ(スズメバチ属)
- ツマグロスズメバチ(スズメバチ属)
- ツマアカスズメバチ(スズメバチ属)
- コダカスズメバチ(スズメバチ属)
- ヒメスズメバチ(スズメバチ属)
- クロスズメバチ(クロスズメバチ属)
- ヤドリスズメバチ(クロスズメバチ属)
- シダクロスズメバチ(クロスズメバチ属)
- ツヤクロスズメバチ(クロスズメバチ属)
- キオビクロスズメバチ(クロスズメバチ属)
- ホンシュウキオビホオナガスズメバチ(ホオナガスズメバチ属)
- シロオビホオナガガスズメバチ(ホオナガスズメバチ属)
- ニッポンホオナガスズメバチ(ホオナガスズメバチ属)
- ヤドリホオナガスズメバチ(ホオナガスズメバチ属)
それぞれの蜂の特徴は次の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
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アシナガバチ
分類 | スズメバチ科アシナガバチ亜科 |
体長 | 1.5~2.5cm |
特徴・傾向 |
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アシナガバチはスズメバチ科アシナガバチ亜科に属する蜂の総称で、名称のとおり足が長い蜂です。スズメバチと比べればおだやかな性格で、巣に近づかない限り、基本的には人を襲いません。
ただし、攻撃力と毒性は強いため刺激を与えるのは避けましょう。とくに活発な夏は、巣を守るために攻撃的になっている可能性があります。また、アシナガバチの針は痛みが強いため刺されると冷静さを失う恐れがあります。まずは慌てず、静かに去ることが大切です。
巣は開放的かつ雨風をよけられる場所を好みます。屋根の下や玄関先、ベランダなどに巣を作られるケースも少なくありません。傘のような形で色は白っぽい灰色や茶色、最大直径は15cmほどです。
日本には次の11種類のアシナガバチが生息しています。
- セグロアシナガバチ
- コアシナガバチ
- キアシナガバチ
- フタモンアシナガバチ
- トガリフタモンアシナガバチ
- キボシアシナガバチ
- ヤマトアシナガバチ
- ヒメホソアシナガバチ
- ムモンホソアシナガバチ
- オキナワチビアシナガバチ
- ナンヨウチビアシナガバチ
それぞれの蜂の特徴は次の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
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ドロバチ
分類 | スズメバチ科ドロバチ亜科 |
体長 | 1~2cm |
特徴・傾向 |
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ドロバチは体長が小さく性格はおだやかで、単独行動を好む蜂です。巣を攻撃しない限り襲ってくることはないといえるでしょう。毒性も強くなく、放っておいてもほぼ無害です。
巣は泥を集めて作られます。家の外壁などに筒状または壺状の巣を形成し、卵を産みつけると成虫は去るのが特徴です。巣の付近にいるドロバチは1~2匹程度なので、集団で襲ってくる心配はありません。
巣が目立つ位置にあるなど、放置せずに落としたいときは、卵を産みつけた成虫が去ったときを狙いましょう。9~10月が目安とです。
なお、日本には50~60種類のドロバチが生息しているといわれています。次の記事では、主なドロバチ17種類の特徴を詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
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ミツバチ
分類 | ミツバチ上科ミツバチ科ミツバチ属 |
体長 | 1.1~1.7cm |
特徴・傾向 |
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一般的に「ミツバチ」というときは、ミツバチ科ミツバチ属の蜂を指します。日本に住むミツバチ属は、野生のニホンミツバチと養蜂のセイヨウミツバチの2種類です。ニホンミツバチはさまざまな花から蜜を集め、セイヨウミツバチは特定の花から蜜を集めるという違いがあります。
ニホンミツバチ、セイヨウミツバチともに性格はおだやかです。針を出すと同時に内臓も抜けて死んでしまうため、人を積極的に攻撃することはありません。ただし、セイヨウミツバチの方が気性が荒いといわれており、蜜の取り合いでニホンミツバチを攻撃することがあります。
蜂の巣はいわゆるハニカム構造(六角形)で、頑丈に作られています。蜂蜜や花粉の貯蔵効率が高いほか、巣の隙間にプロポリスという樹脂由来の成分を塗ることで抗菌性を高めているのも特徴です。
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マルハナバチ
分類 | ミツバチ上科ミツバチ科マルハナバチ属 |
体長 | 0.9~2cm |
特徴・傾向 |
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マルハナバチはミツバチ科マルハナバチ属の総称です。名前のとおり丸みのある体が特徴で、ミツバチ属と同じように、ふわふわとした毛が生えており、蜜と花粉を集めます。
性格は基本的におだやかで、刺してくることはほとんどありません。比較的攻撃性のあるトラマルハナバチでも、巣を刺激しなければ襲ってこないでしょう。なお、日本には16種類のマルハナバチが生息しているといわれています。
次の記事では、日本に住むマルハナバチのうち10種類をピックアップして詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
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クマバチ
分類 | ミツバチ科クマバチ亜科 |
体長 | 2~3cm |
特徴・傾向 |
|
クマバチはミツバチ科クマバチ亜科の総称です。ころんとした丸く大きなボディに、ふわふわの毛が生えています。おだやかな性格と合わせて、可愛いといわれることも多いようです。
しかし、巣作りに関しては厄介者ともいえます。木に穴を開けてしまうので、家の柱や梁に営巣されると躯体がもろくなるからです。
クマバチの種類ごとの詳細は次の記事で紹介しています。ぜひご覧ください。
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コシブトハナバチ
分類 | ミツバチ科コシブトハナバチ亜科 |
体長 | 1.1~1.5cm |
特徴・傾向 |
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コシブトハナバチは名前のとおり腰が太く、ずんぐりと丸い体が特徴です。以前は独立したコシブトハナバチ科でしたが、ミツバチ科に分類し直されました。ミツバチ属とは違って、集団で行動することはありません。
単独行動を好み、メスは自然環境の地面を好んで巣をつくる傾向にあります。基本的にはおだやかな性格ですが、種類によっては巣に近づく存在に対して攻撃的になることがあります。しかし、人にとってはほとんど無害です。
次の記事では、日本のコシブトハナバチ5種類を詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。
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アナバチ
分類 | ミツバチ上科アナバチ科 |
体長 | 2.5cmほど |
特徴・傾向 |
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アナバチ科にはキンモウアナバチやクロアナバチなどが属しています。黒っぽい色の蜂が多く、一見するとアリのようなフォルムの種類もいます。単独行動で性格はおとなしく、巣を攻撃しない限りは襲ってきません。毒性も昆虫を獲るためのもので、極めて弱い種類です。
巣は水はけと日当たりの良い土やコンクリートの壁などに、穴を掘って作ります。ダミーの入口を作り、本当の入口は閉じておくのも特徴です。家や庭木に被害をもたらすこともなく、ほとんど無害なので、放っておきましょう。
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ハキリバチ
分類 | ミツバチ上科ハキリバチ科 |
体長 | 1~2.5cm |
特徴・傾向 |
|
ハキリバチは腰のくびれがハッキリしていますが、お腹からお尻は丸く膨らんでおり、全体の印象としては丸みのある蜂です。名前のとおり葉を切り取るのが特徴で、好みの葉を営巣に使うために持ち帰ります。
ふわふわの毛で植物の受粉を助ける一方で、葉を切り取ることで植物の光合成を妨害する厄介な存在です。園芸や農業においては害虫として駆除される傾向にあります。詳しくは次の記事をご覧ください。
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ツチバチ
分類 | ツチバチ上科ツチバチ科 |
体長 | 1~2.5cm |
特徴・傾向 |
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ツチバチ科の蜂は土の中に巣を作り、性格はおだやかです。キオビツチバチやヒメハラナガツチバチなどが属しています。見た目のバリエーションが豊富で、ほとんど黒の蜂や黄色と黒の縞模様の蜂のほか、一見すると蜂には見えにくい種類のものもいます。
単独行動が中心で、巣を踏み抜いたりしない限り襲ってくることはありません。しかし、巣穴以外は表から見えないため、気づかぬうちに踏んでしまう可能性が高いという点では厄介な蜂といえます。
蜂の大きさで分類
ここでは、体長2cmを超えることが多い種類を大きい蜂、超えないことが多い蜂を小さい蜂として分類しました。
大きい蜂
体長が2cmを超える可能性が高い蜂は次の通りです。
蜂の種類 | 体長 |
スズメバチ | 1~3.7cm |
アシナガバチ | 1.5~2.5cm |
クマバチ | 2~3cm |
アナバチ | 2.5cmほど |
ツチバチ | 1~2.5cm |
大きい蜂の中にもアナバチやクマバチなどのおだやかな蜂もいますが、オオスズメバチ・スズメバチ・アシナガバチなどの攻撃的な蜂の可能性が高いため近づくのは危険です。見分けがつかなくても、大きな蜂がいたら静かにその場を離れましょう。
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小さい蜂
蜂の種類 | 体長 |
ドロバチ | 1~2cm |
ミツバチ | 1.1~1.7cm |
マルハナバチ | 0.9~2cm |
コシブトハナバチ | 1.1~1.5cm |
ハキリバチ | 1~2.5cm |
小さい蜂はおだやかな性格の蜂が中心です。巣に近づかなければ、襲われる心配はほとんどありません。ただし、アシナガバチの種類の中には体長1.5cmほどで小さいものもいるため、刺激しないようにしましょう。
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蜂のシルエットで分類
ここでは、シルエットが特徴的な細い蜂と丸い蜂を紹介します。
細い蜂
細い蜂には次のようなものがいます。
分類 | 画像 |
ヒメバチ | ![]() |
アナバチ | ![]() |
ジガバチ | ![]() |
アシナガバチ | ![]() |
ドロバチ | ![]() |
細い蜂の多くは寄生蜂で、他の虫に卵を産み付けます。次の記事では、寄生蜂を含む細い蜂のリストと画像を紹介しているので、ぜひご覧ください。
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丸い蜂
分類 | 画像 |
コシブトハナバチ | ![]() |
クマバチ | ![]() |
マルハナバチ | ![]() |
上記の3種類の蜂は分類こそ「細腰亜目」ですが、胸・腹・お尻が膨らんでおり丸みがあるため、全体のシルエットとして丸く見えます。次の記事では丸い蜂を特集しているので、ぜひご覧ください。
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蜂の色で分類
遠目から見て、サイズはわかりにくくても色がわかることがあります。色による見分け方も覚えておきましょう。
黄色の蜂の種類
黄色がメインカラーの蜂には次のようなものがいます。
分類 | 蜂の種類 | 画像 |
モンスズメバチ | スズメバチ科スズメバチ亜科スズメバチ属 | ![]() |
セイヨウミツバチ | ミツバチ科ミツバチ属 | ![]() |
カバオビドロバチ | スズメバチ科ドロバチ亜科 | ![]() |
セグロアシナガバチ | スズメバチ科アシナガバチ亜科 | ![]() |
キアシナガバチ | スズメバチ科アシナガバチ亜科 | ![]() |
フタモンアシナガバチ | スズメバチ科アシナガバチ亜科 | ![]() |
ヒメホソアシナガバチ | スズメバチ科アシナガバチ亜科 | ![]() |
黄色が視認できたときは、上記いずれかの蜂の可能性が高いといえるでしょう。ただし、セグロアシナガバチは黄褐色なので、光の加減によってはオレンジに見えることがあります。
オレンジ色の蜂の種類
オレンジがメインカラーの蜂には次のようなものがいます。
蜂の種類 | 分類 | 画像 |
オオスズメバチ | スズメバチ科スズメバチ亜科スズメバチ属 | ![]() |
キイロスズメバチ | スズメバチ科スズメバチ亜科スズメバチ属 | ![]() |
ヒメスズメバチ | スズメバチ科スズメバチ亜科スズメバチ属 | ![]() |
スズバチ | スズメバチ科ドロバチ亜科 | ![]() |
オレンジ色が入っている蜂は危険な種類が多いので、見つけ次第静かにその場を離れましょう。スズメバチに関しては追跡距離が30mあるため、視認できなくなるほど距離をとる必要があります。
茶色の蜂の種類
茶色がメインカラーの蜂には次のようなものがいます。
蜂の種類 | 分類 | 画像 |
チャイロスズメバチ | スズメバチ科スズメバチ属 | ![]() |
チャイロスズメバチはキイロスズメバチの巣を乗っ取る習性を持つ、独特な蜂です。攻撃性が高く毒性も強いため、茶色い蜂には注意しましょう。
黒色の蜂の種類
黒色がメインカラーの蜂には次のようなものがいます。
蜂の種類 | 分類 | 画像 |
クロスズメバチ | スズメバチ科スズメバチ亜科クロスズメバチ属 | ![]() |
ツチバチ全般 | ツチバチ科 | ![]() |
クマバチ全般 | ミツバチ科クマバチ亜科 | ![]() |
クロアナバチ | アナバチ科 | ![]() |
ミカドジガバチ | アナバチ科 | ![]() |
黒色の蜂の攻撃性はあまり高くありません。巣を攻撃しない限り襲ってくることはほとんどなく、無害なものが多いので放っておきましょう。ただし、危険性の高いチャイロスズメバチは光の加減で黒色に見えることがあります。明るい場所で見たときの色で判断しましょう。
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青い蜂
青色メインカラーの蜂には次のようなものがいます。
蜂の種類 | 分類 | 画像 |
ナミルリモンハナバチ | ミツバチ科 | ![]() |
アオスジコシブトハナバチ | ミツバチ科コシブトハナバチ亜科 | ![]() |
Xylocopa caerulea(インドネシアのクマバチ) | ミツバチ科クマバチ亜科 | ![]() |
シタバチ | ミツバチ科ミツバチ亜科シタバチ属 | ![]() |
ルリチュウレンジ | ミフシハバチ科 | ![]() |
オオセイボウ | セイボウ科 | ![]() |
青い蜂はその美しさから観察対象として好まれています。詳しくは次の記事をご覧ください。
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蜂の巣の特徴で分類
最後に、巣作りの場所や巣の形別の蜂の種類を紹介します。蜂本体が見つからず、巣だけを発見したときの参考にしましょう。
人の生活圏に巣を作る蜂
人の生活圏に巣を作る蜂と巣の画像は次のとおりです。
蜂の種類 | 巣の場所 | 巣の画像 |
キイロスズメバチ |
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![]() |
アシナガバチ |
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![]() |
スズメバチの中でも都市に適応しているのはキイロスズメバチです。生ごみやジュースの飲み残しなどを好み、エサ場が近い閉鎖的な場所を好んで巣を作ります。球状でマーブル模様(波模様)の巣があれば、キイロスズメバチの可能性が高いといえるでしょう。あるいは、キイロスズメバチの巣を乗っ取ったチャイロスズメバチの可能性もあります。
アシナガバチは多くの種類が人の生活圏に適応しています。巣が小さく、狭い場所でも営巣できるため室外機の中などに巣を作ることも少なくありません。
土の中に巣を作る蜂
土の中に巣を作る蜂は主に次の4種類です。基本的には林や山、川沿いなどの自然環境の土を好みます。
- ツチバチ
- クロスズメバチ
- オオスズメバチ
- クロアナバチ
土の中に巣を作られると、出入りするための穴以外は目視できません。誤って踏み抜いてしまう可能性があります。日本国内最強のオオスズメバチはもちろん、毒性の弱いクロスズメバチなどであっても複数匹に刺されれば危険です。自然散策を楽しむときは、地面の様子や蜂の存在にも気を配りましょう。
土の中に巣を作る蜂は次の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
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とっくり型の巣を作る蜂
蜂の種類 | 巣の画像 |
スズメバチ (コガタスズメバチ、ツマグロスズメバチ) |
![]() |
トックリバチ (ドロバチ亜科トックリバチ属) |
![]() |
コガタスズメバチ、ツマグロスズメバチの巣の初期段階はとっくり型(逆さフラスコ型)です。その後、働き蜂が羽化すると巣が肥大化し球状になっていきます。
とっくり型のまま巣が完成するのは、ドロバチ亜科トックリバチ属の巣です。1~4cmほどの小さな巣で、営巣が完了すると、成虫はエサを入れて卵を産みつけ、巣を離れます。単独行動で、コロニーは形成しません。放っておいても問題ない巣です。
とっくり型の巣を作る蜂は次の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
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蜂の種類を見分けて安全対策を講じよう
危険度が高い蜂の特徴は次のとおりです。
- 腰がくびれている
- サイズが大きめ
- 黄色・オレンジ・茶色と黒の縞模様
- 毛が目立たない
上記のポイントに該当する場合は、攻撃力の高いスズメバチやアシナガバチの可能性が高いといえます。近づくだけでも刺される危険があるため、発見したら距離をとりましょう。
一方、丸みのあるボディで毛が目立つ場合は、おだやかな性格の蜂である可能性が高いといえます。刺激しなければ襲われる心配がないので、害がない限りは放っておいてあげましょう。
蜂の種類を見分けて、適切な対処方法を検討しましょう。駆除を検討するときは、次の記事を参考にしてください。