黒い蜂の種類は?日本の9種類と黒い蜂みたいな虫を紹介

黒い蜂は見た目に威圧感があるため、怖いと思われがちです。しかし、大半はおだやかな性格で、危険な種類はごく一部であるため、放っておいても問題ないケースもあります。

本記事では、日本でみつかる黒い蜂9種類を紹介します。9種類の中で1種類は危険性がありますが、他8種類は人を襲うことがほとんどありません。不必要に蜂や巣を攻撃しないように、種類の特徴を把握しておきましょう。

後半では、黒い蜂と見間違えやすい虫2種類も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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    黒い蜂①:クロスズメバチ

    ※画像はイメージ

    学名 Vespula flaviceps
    体長 10~14mm
    (女王蜂は15mm)
    見た目の特徴
    • 全体的に黒く白の縞がある
    • 複眼の内側が白い部分がえぐれていない
    • 顔の中央の黒帯が下縁まで達していない
    分布 北海道、本州、四国、九州、佐渡島、奄美大島
    生息地 平地、山地
    巣の場所 土の中、屋根裏、木の洞
    性格 おだやか

    クロスズメバチとシダクロスズメバチは、地蜂(ジバチ)やヘボ、スガレなどと呼ばれる種類です。黒く小さな体と白い縞模様、顔は白の割合が高いという特徴があります。

    クロスズメバチは幅広い地域で平地に適応しており、土の中を好んで巣作りしますが、民家の屋根裏などに巣作りすることもあります。

    性格はおだやかで、巣を攻撃しない限り襲ってくることはまずありません。生活の邪魔にならない場所であれば、放っておきましょう。

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    黒い蜂②:シダクロスズメバチ

    学名 Vespula shidai
    体長 10~14mm
    (女王蜂は15~19mm)
    見た目の特徴
    • 全体的に黒く白の縞と点がある
    • 複眼の内側の白い部分がえぐれている
    • 顔の中央の黒帯が下縁まで達している
    分布 北海道、本州、四国、九州
    生息地 山地(北海道では平地にも)
    巣の場所 土の中、木の洞
    性格 おだやか

    シダクロスズメバチもクロスズメバチと同様に、地蜂(ジバチ)やヘボ、スガレなどと呼ばれる種類です。遠目から見ればクロスズメバチとほぼ同じですが、顔は黒の割合が多く、複眼の内側がえぐれている点で違いがあります。

    また、クロスズメバチが平地でも広く生息するのに対し、シダクロスズメバチは北海道以外では山地を好みます。性格はおだやかで、こちらから攻撃しない限り、襲ってくる心配はまずありません。

    黒い蜂③:クマバチ(クマンバチ)

    分類 ミツバチ科クマバチ亜科
    学名 Xylocopa appendiculata
    体長 20~30mm
    見た目の特徴
    • 大きい
    • 丸くずんぐりとしたフォルム
    • 黒色がメイン
    • 胸にふわふわと毛が生えている
    分布 本州・四国・九州・屋久島
    生息地 平地、山地
    巣の場所 枯れ木、よしず、木造家屋の柱や梁の中
    性格 おだやか

    クマバチはずんぐりむっくりの丸く大きな体が特徴です。羽音も大きいため近づいてくると恐怖感がありますが、攻撃性は低く温厚な性格といえます。オス蜂は毒針を持っておらず、毒針をもつメスバチも刺激しない限り刺してくることはありません。

    ただし、巣づくりには注意が必要です。木に穴を開けて巣にするため、民家の柱や梁が巣づくりに選ばれると躯体がもろくなる恐れがあります。家の中に謎の木くずが落ちていたら、クマバチの可能性を疑いましょう。

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    黒い蜂④:ツチバチ

    分類 ハチ目ツチバチ科ツチバチ亜科
    学名 Scoliidae
    体長 10~25mm
    見た目の特徴
    • 全体的に黒い
    • 腹部に黄色や白の模様が入っている種類もいる
    分布 北海道、本州、四国、九州、屋久島など
    (市街地以外のほぼ全域)
    生息地 平地、山地
    巣の場所 土の中
    性格
    • おとなしい
    • 単独行動が多い

    ツチバチはキオビツチバチなどのツチバチ亜科の総称です。基本的に黒い体で、ところどころに白や黄色の模様が入った種類が属しています。体の大きさにはバラツキがあり、1cmほどの小さいものから、2.5cmの比較的大きいものまで多様です。

    ツチバチ亜科の性格はおとなしく、集団で行動しないため人への害はほとんどありません。刺激すれば刺されることはありますが、毒性が低いため冷静に対処できるでしょう。

    黒い蜂⑤:クロハバチ

    分類 ハチ目ハバチ科
    学名 Macrophya
    体長 10mm前後
    見た目の特徴
    • 全体的に黒い
    • 細長い
    • 触覚が長い
    • 種類によっては白や黄色の斑紋がある
    分布 北海道、本州、四国、九州、佐渡島、対馬、屋久島など
    生息地 土の中
    巣の場所  巣はない(植物の茎に産卵)
    性格 おだやか

    クロハバチはハバチ科の一種で、黒いボディが特徴です。スズメバチやミツバチのような蜂らしいフォルムではなく、細長い印象なので蜂以外の昆虫に見えることがあるでしょう。

    出没は4~5月に多く、成虫はアブラムシを食べるため園芸や農業に役立つ面がありますが、幼虫は葉を食害します。

    オオクロハバチ

    クロハバチに属するオオクロハバチの学名はカルボナリアで、「炭焼き職人の」という意味があります。それほど黒色が特徴のクロハバチです。

    成長過程も独特で、幼虫は他の虫や花の蜜ではなく、スイカズラ科のニワトコの葉を食べて育ちます。なお、ハバチは成虫になっても毒針をもたないため、幼虫が葉を食べてしまうこと以外は無害です。

    黒い蜂⑥:ドロバチ

    分類 ハチ目スズメバチ科ドロバチ亜科
    学名 Eumeninae
    体長 8~30mm
    見た目の特徴
    • 全体的に黒い
    • 黄色の線が入っている
    分布 北海道、本州、四国、九州、沖縄
    生息地 平地
    巣の場所 民家の外壁、軒下、ベランダ、屋根裏、床下など
    性格 おとなしい

    ドロバチは黒がメインで、黄色の線が部分的に入ってる蜂です。ドロバチ亜科にはスズバチ属やフタスズドロバチ属などが含まれます。スズメバチ科ですが攻撃性は低く、おとなしい性格です。

    泥を固めて巣を作るのが特徴で、人の生活圏にも適応しています。育房数が10房もない少数のコロニーです。巣を遠くから見ても泥汚れに見えるため、民家の外壁などに巣作りされてもドロバチに気づかない可能性があります。

    また、成虫は卵を産みつけてからエサを運んだ後、巣に蓋をして飛び去ります。幼虫も備蓄されたエサを食べて成虫になれば、すぐに去るため放っておいても問題はないといえるでしょう。

    黒い蜂⑦:クロアナバチ

    分類 ハチ目アナバチ科
    学名 Sphex argentatus fumosus
    体長 25mmほど
    見た目の特徴
    • 全体的に黒い
    • アリに似ている
    分布 北海道、本州、四国、九州、沖縄、伊豆諸島など
    生息地 平地、丘陵
    巣の場所 土の中
    性格 おとなしい

    水ハケの良い土の中に巣を作る蜂です。穴を掘って土を運ぶ間は飛ばずに歩いているため、大きなアリのように見えます。おとなしい性格で積極的に人を襲うことはありません。

    ただし、巣の特徴が地面に開いた穴しかないため、気づかずに踏み抜いてしまうケースがあります。踏み抜くと襲われる可能性があるため、人通りの少ない土の上を散策するときは気を付けましょう。

    黒い蜂⑧:ハキリバチ

    分類 ハチ目ハキリバチ科
    学名 Megachilidae
    体長 9~14cm
    見た目の特徴
    • 全体的に黒い
    • やや太め
    • 黄色や白、オレンジの模様がある
    分布 北海道、本州、四国、九州、種子島
    生息地 平地
    巣の場所 木の穴
    性格 おだやか

    葉を切り取って持ち帰り、巣の材料にする蜂です。バラの葉を好むため、バラを栽培している人にとっては厄介な存在ですが、性格はおだやかで、人を刺すことは稀です。

    ただし、しばらく使っていないホースの中などに巣を作ることがあるため、気づかぬうちに刺激してしまうことがあります。注意しましょう。

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    黒い蜂⑨:チャイロスズメバチ

    分類 ハチ目スズメバチ科スズメバチ亜科スズメバチ属
    学名 Vespa dybowskii
    体長 1.7~2.7cm(女王蜂は3cm)
    見た目の特徴
    • 頭部と胸が赤褐色
    • その他の胴体は黒
    分布 北海道、本州、佐渡島(九州にも拡大の可能性あり)
    生息地 山地、平地
    巣の場所 屋根裏、木の洞、壁の中など
    (キイロスズメバチなどの巣を乗っ取る)
    性格  攻撃的

    チャイロスズメバチは、胸と頭は茶色、腹が黒のスズメバチです。光の加減によって黒い蜂に見えることがあります。獰猛な性格で、危険性が高いため注意しましょう。4~5月は女王蜂以外はほとんどいませんが、6月以降では働き蜂が増えて警戒態勢をとります。

    巣に近づく生き物に対しカチカチという警告音を発し、それ以上近づけば刺します。痛み・毒性ともに強いため危険です。マーブル模様の丸い巣を見つけたら、近づかないようにしましょう。

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    黒い蜂に似ている虫2種類

    黒い蜂と見間違えることの多い、次の2種類の虫を紹介します。

    • アブ
    • スカシバガ

    アブ

    アブはハエの一種で、蜂とは種類からして異なります。しかし、見た目は蜂に似ているため、飛んでいる様子を見ただけでは蜂と間違えることがあるでしょう。とくに、ハチモドキハナアブは黒いボディにくびれ、黄色い線がありドロバチに似ています

    見分けやすいのは飛び方です。蜂はゆったり・ふらふらと飛ぶことが多い一方で、アブは獲物めがけてまっすぐ飛びます。まっすぐ素早く飛んでいる様子であれば、アブの可能性が高いといえるでしょう。

    なお、アブは毒針を持っていませんが、人を噛むことがあるため近づかないのが無難です。

    スカシバガ

    「かわいい」と話題にのぼることもある、オオスカシバが属する虫の種類です。チョウ(蝶)目の一種で、花の蜜を吸って生きています。黒のボディに黄色の線が入ったヒメアトスカシバやコスカシバなどは、黒い蜂に見間違えることがあるでしょう。

    よく観察すれば蜂と見分けられます。体と比べて頭が小さく見えること、腹部が細長く見えることなどがスカシバガの特徴です。葉や果実を食べるため、植物を育てている人にとっては厄介ですが、それ以外は無害なので放っておきましょう。

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    黒い蜂をみかけたら避難して様子見しよう

    黒い蜂は、おだやかな性格の種類が中心ですが、危険性の高いチャイロスズメバチも遠目から見ると黒に見えます。また、おだやかな蜂であっても巣に近づいたり、刺激したりすると人を刺すことがあります。

    黒だから安全というわけではないので、黒い蜂をみかけたら、まずはその場を離れましょう。様子を観察し、巣が生活圏になさそうであれば放っておいても問題はありません。

    巣が近くにあって生活上の危険があるという場合には、駆除を検討しましょう。チャイロスズメバチ以外であれば、自分でも駆除できる可能性があります。チャイロスズメバチの場合は危険性が極めて高いため、蜂駆除の専門業者に相談しましょう。

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