クマバチはかわいい見た目や航空力学上は飛べないといわれていることなど、人の興味を引く要素にあふれた蜂です。クマバチ・クマンバチ・大工蜂などさまざまな呼び方もあり、幅広い人に親しまれている蜂といえるでしょう。しかし、存在は知っていても、生態や巣の様子などの詳細を知らない人は多いのではないでしょうか。
本記事では、クマバチの見た目と巣の特徴、毒性、習性を詳しく解説します。とくに巣作りに関しては人への被害が甚大になるケースがあるため、詳細を把握しておきましょう。
後半では、日本に生息するクマバチ5種(写真付き)とクマバチが飛べない理由を解説した記事へのリンクも掲載しています。
このような方におすすめ
- クマバチがなぜかわいいと感じられるのか知りたい方
- クマバチが人に害をもたらすのか知りたい方
- 日本に生息するクマバチの種類を知りたい方
- クマバチが飛べない理由を解説した記事へアクセスしたい方
※1 対応地域・対応する加盟店により異なります ※2 対応地域・加盟店・現場状況により、お事前にお客様の同意を得たうえで、調査・見積り費用をいただく場合がございます ※3 作業後1週間以内に同じ場所に再発した場合に限ります
目次
クマバチの基本情報

| 分類 | ミツバチ科クマバチ亜科 |
| 体長 | 20~30mm |
| 見た目の特徴 | 黒色がメイン 胸にふわふわと毛が生えている 丸くずんぐりとしたフォルム |
| 毒性 | 弱い(メスのみ)、オスは毒針を持っていない |
| 性格 | おだやか |
| 巣の場所 | 枯れ木・柱・梁 |
| 食べ物 | 花の蜜・花粉 |
クマバチはクマンバチや大工蜂とも呼ばれる、ミツバチ科クマバチ亜科の総称です。以前はコシブトハナバチ科に分類されていたようですが、現在は変更されています。
クマバチがかわいいといわれる理由

クマバチはかわいい蜂の代表的存在です。そのかわいさを構成する要素には次のようなものがあります。
クマバチのかわいいポイント
- 丸くずんぐりしたフォルム
- ふわふわの毛
- 大きな目
- ふわふわで丸っこく見える足
- 花の蜜を吸う(花の周りを飛ぶ)
- 花粉を手で丸めるしぐさ
- ほとんど刺さない
かわいい見た目
人間が「かわいい」と感じる見た目の要素には次のようなものがあります。クマバチはそのほとんどすべてに該当しているため、かわいいといわれることが多いようです。
| 人間がかわいいと感じる 見た目の要素 |
具体例 | クマバチの該当部分 |
| 丸み・曲線 | 赤ちゃん、子犬 | 丸みのあるボディ 太く短い手足 |
| 小ささ・華奢 | ミニチュア | 20~30mmの体長 |
| やわらかさ (ふわふわ・もちもち・もこもこ) |
ぬいぐるみ | 胸のふわふわの毛 お尻や手足の短い毛 |
| 淡い色・明るい色 | パステルカラー | 胸の毛(種類による) |
| 大きな目 ※顔の下方に配置されていると、よりかわいいと感じる |
赤ちゃん、猫 | 大きな目(複眼) |
総合すると、クマバチは小さな動くぬいぐるみといえるほど、かわいい要素が満載の蜂です。昆虫全体で考えても、ここまでかわいい要素をもつ存在はほとんどいません。虫の中では比較的大きく発見しやすいことも、かわいさに気付きやすいポイントです。
また、大きな目・丸い顔・短い手足などはベビースキーマと呼ばれる、赤ちゃんの身体的特徴に合致しています。人間が本能的に「かわいい」と思うことで庇護欲が刺激され、赤ちゃんの生存率を高める役割があります。
かわいい習性
クマバチは見た目だけではなく、行動・習性もかわいいといわれます。これは、人間がかわいいと思う行動・感覚的要素にもクマバチが該当するからです。
| 人間がかわいいと感じる行動・感覚的要素 | クマバチの行動・習性 |
| 愛嬌・人懐っこさ | 人を危険と思わず寄ってくる |
| 一生懸命・健気 | 頑張って飛んでいるように見える |
| 天然・隙がある | 花蜜を吸うのに夢中で動かない つかまえられても暴れない(オス) |
| おだやか・優しい | ほとんど刺さない |
| ギャップ | 羽音が大きいわりに動きが鈍い |
| 清潔感 | 花蜜や花粉だけを食べるので汚くない 体についた花粉を前脚でぬぐう(毛づくろいに見える) |
オスは毒針をもっておらず、動くものは「メスかな」と勘違いして寄ってくるので人間によくつかまえられています。抵抗する手段がないため、暴れることもありません。目が大きく瞳孔がないことから、こちらをじっと見ているように見えるため、人懐っこいと感じられるようです。
ただし、メスは毒針を持っているので注意してください。日本に多く生息するキムネクマバチの場合、メスは顔が真っ黒ですが、オスは顔にも黄色の毛が生えています。

メス

オス
クマバチの食べ物が花蜜と花粉であることも、かわいい要素のひとつです。スズメバチのように他の昆虫や肉、魚などに寄ることがないため、雑菌のイメージがありません。フジやツツジ、サクラなどの美しい花に寄っていく様子には清潔感があります。
幼虫の食べ物はメスが持ち帰る花粉団子です。ふわふわの毛にくっついた花粉を毛づくろいするようにぬぐい、前脚と顎で丸めて花蜜を混ぜることで花粉団子を作ります。一生懸命丸いものを作っている様子も、かわいいと思われるポイントでしょう。
クマバチに刺されたら危険?毒性は?

クマバチはブーンという羽音が大きいため、音だけを聞けば威圧感がありますが、危険性はほとんどありません。人が積極的に攻撃しない限り、自ら刺しにくることはないからです。オスにいたっては、そもそも毒針を持っていません。
メスは毒針を持っていますが、毒性は弱いため、ハチ毒アレルギーがない限りは重症化するリスクは低いといえます。ただし、毒針は太いため刺されたときの痛みは強烈です。
また、クマバチはミツバチ科ではありますが、ミツバチ属のセイヨウミツバチやニホンミツバチとは違い、毒針を刺しても内臓が一緒に抜けて死ぬことはありません。何度も刺せるタイプです。遭遇したクマバチがメスであれば、つかまえずに放っておきましょう。
クマバチの巣は家に作られると厄介なので要注意

飛んでいるクマバチはほとんど無害ですが、家に巣を作られると甚大な被害が出ます。その理由を詳しく解説します。
柱や梁にドリルで開けたような穴を掘る
クマバチは木のやわらかい部分を掘り進めて、ドリルのような穴の巣を作ります。掘られた部分は湿気や雨水が入りやすくなるほか、穴の中に産卵して花粉と蜜を溜め込むため腐食するリスクもあります。
家の木材に穴があいており、木くずが落ちていればクマバチが巣を作っている証拠です。発見次第早急に対処する必要があります。
なお、営巣は成虫1匹でおこない、働き蜂の群れを形成することはないため、巣の周辺でも集団に襲われる心配はありません。
数年間放置すると躯体がもろくなる
巣に気づかずに数年間放置すると、家が倒壊するほどの甚大な被害に発展する恐れがあります。
クマバチは毎年同じ巣を使いまわすこともあるため、数年にわたって掘り続けられると柱や梁などの重要な木材がスカスカになり、折れたり歪んだりするからです。
床がぶかぶかとたわむ、壁がゆがむ、凹むなどの症状が出ている場合、既にクマバチの被害が深刻化している可能性があります。一度、蜂駆除業者にチェックしてもらいましょう。
シロアリ被害に及ぶこともある
クマバチが開けた穴からシロアリが入りこみ、シロアリ被害に及ぶこともあります。シロアリは木材を食べるため、家の躯体への被害が大きくなる恐れがあり注意が必要です。
シロアリ被害に発展させないためにも、クマバチの巣に気づき次第、駆除を手配しましょう。
クマバチの駆除方法

クマバチの駆除の手順は次のとおりです。
駆除の手順
- 防護服または防護服相当のウェアを着用
- 赤いライトで光源を確保する
- 蜂用スプレーを持って巣に近づく
- 巣にスプレーを30秒以上噴射する
- 死骸を確認する
- トングで掴んでゴミ袋に入れる
- 巣の中をピンセットや細長い棒で掻き出す
- 掻き出した残骸をほうきやちりとりで掃除する
- 翌日、営巣されたものを撤去する
クマバチが開けた穴にスプレー噴射を続けて、内部まで薬剤が行き渡るようにしましょう。クマバチが死亡したことを確認し、そのあとで巣内を掻き出します。完了後にパテで穴を埋めるか、営巣された部分を撤去すれば完了です。
ただし、奥まで掘り進められている場合、市販のスプレーでは届きづらかったり、ピンセットや細い棒などでは中を掻き出せなかったりするため、駆除難易度は高めです。難しいと感じたときは、専用機材を持っているプロへの相談も検討しましょう。
また、営巣場所が柱や梁などの場合は、木材がもろくなっている恐れがあるため施工業者等への相談が必要な場合もあります。
次の記事では、自分で駆除できるかを見極めるポイントや駆除後の点検を含めたクマバチ駆除について詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
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ハチお助け本舗の特徴
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ハチお助け本舗の料金
ハチお助け本舗では基本料金を蜂の種類ごとに設定しております。
| 蜂の種類 | 基本料金 |
| スズメバチ | 13,000円(税込) |
| オオスズメバチ | 25,000円(税込) |
| アシナガバチ | 8,800円(税込) |
| ミツバチ | 10,000円(税込) |
この基本料金に、巣の大きさや場所、部分修繕の必要性などの条件に応じた料金が加算される場合があります。お見積りの内容にご納得いただいた場合に限り、ご契約・駆除実施となりますのでご安心ください。
日本のクマバチ5種類
日本に生息するクマバチ5種類を紹介します。
| 種類 | 体長 | 分布 |
| キムネクマバチ | 20~30mm | 北海道南部、本州、四国、九州、津島、竹島、種子島、屋久島など |
| アマミクマバチ | 20~30mm | 口永良部島、奄美大島、喜界島、徳之島 |
| オキナワクマバチ | 20~30mm | 沖永良部島~沖縄諸島 |
| アカアシセジロクマバチ | 20~30mm | 多良間島、水納島、石垣島、竹富島、黒島、西表島、与那国島 |
| オガサワラクマバチ | 20~30mm | 小笠原諸島 |
①キムネクマバチ

| 体長 | 20~30mm |
| 見た目の特徴 | 体の色は黒めで大型 胸に鮮やかな黄色い毛が密集 翅は暗褐色 |
| 性格 | おだやか |
| 分布 | 北海道南部、本州、四国、九州、津島、竹島、種子島、屋久島など |
キムネクマバチは日本のクマバチの代表的な存在です。北海道南部から屋久島にかけて、日本に広く分布しています。
キムネクマバチは体長20~30mmです。体は黒く、胸には鮮やかな黄色い毛が密集しています。翅は暗褐色で、光の角度によって紫色に輝くのが特徴的です。大きくがっしりした体つきで、空中でホバリングする姿が目立ちます。
②アマミクマバチ

| 体長 | 20~30mm |
| 見た目の特徴 | 体の色は黒めで大型 胸に鮮やかな灰白色の毛が密集 翅は暗褐色 |
| 性格 | おだやか |
| 分布 | 口永良部島、奄美大島、喜界島、徳之島 |
アマミクマバチは南西諸島の固有種です。口永良部島、奄美大島、喜界島、徳之島に分布しており、11月~2月も比較的暖かいため、長期間活動する可能性があります。
体長は20~30mm、全体的に黒く、胸に灰白色の毛が生えており、白黒の対比が鮮やかです。
③オキナワクマバチ

| 体長 | 20~30mm |
| 見た目の特徴 | 全体的に黒い 体全体が黒い毛で覆われている 羽は青い光沢 |
| 性格 | おだやか |
| 分布 | 沖永良部島~沖縄諸島 |
オキナワクマバチは沖永良部島~沖縄諸島の固有種です。全体的に黒く、羽には青い光沢があります。なお、アマミクマバチと同様に沖縄県に住む蜂ですが、分布は重ならず、ひとつの島にひとつの種類が住んでいます。
④アカアシセジロクマバチ

| 体長 | 20~30mm |
| 見た目の特徴 | 体の色は黒めで大型 胸に白い毛、足に赤い毛 翅は暗褐色 |
| 性格 | おだやか |
| 分布 | 多良間島、水納島、石垣島、竹富島、黒島、西表島、与那国島 |
アカアシセジロクマバチは、胸に白い毛が密集し、脚には赤錆色の毛が生えている蜂です。同じく沖縄に生息するアマミクマバチ・オキナワクマバチとは分布が重なりません。
⑤オガサワラクマバチ

| 体長 | 20~30mm |
| 見た目の特徴 | 体の色は黒めで大型 オスは全身が黄色で、メスは全身が黒 翅は暗褐色 |
| 性格 | 基本的に穏やか |
| 分布 | 小笠原諸島 |
オガサワラクマバチは小笠原諸島にだけ生息する固有種であり、国の天然記念物です。オスとメスの見た目が大きく異なり、オスは全身黄色、メスは全体的に黒い見た目をしています。
クマバチが飛べないといわれる理由

クマバチはかつて「理論上は飛べない」「飛べると信じているから飛べる」と言われていました。当時の航空力学では、クマバチの体の大きさ・重さと翅(はね)の大きさや羽ばたきの回数が、飛行可能な条件を満たしていなかったからです。
しかし、1996年にケンブリッジ大学のチャールズ・エリントン教授による研究によって、クマバチが飛ぶメカニズムが解明されました。飛行機や鳥が飛ぶときに利用する航空力学の理論だけでなく、流体力学を併用していることが明らかになっています。
クマバチが飛べないといわれていた理由と、飛ぶメカニズムは次の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
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クマバチは家に巣を作られなければ害がない
クマバチはかわいいフォルムで親しまれており、航空学上では飛べないという点でも興味を持たれる蜂です。刺すことはほとんどなく、おだやかな性格なので周辺を飛び回っている分には、人間にとって害がありません。
しかし、家に巣を作られれば被害は甚大です。柱や梁に穴を開けて脆くするため、家の傾きや損傷につながります。穴と木屑を見つけたら、早急に蜂駆除業者に依頼しましょう。市販の薬剤や道具では巣穴の奥まで対処できないことが多いため、自分で駆除するのは得策ではありません。
5~7月の巣作りシーズンに、家の木材部分に穴がないかをチェックしてみましょう。
クマバチに関するよくある質問
クマバチに関するよくある質問4つに回答します。
クマバチは人を刺すの?
人が攻撃を加えれば、防衛のために刺すことはあります。しかし、積極的に刺してくる種類ではありません。また、オス蜂は毒針を持っていません。
クマバチは益虫?害虫?
園芸や農業にとっては益虫ですが、家の躯体(柱・梁)に穴を開けて営巣する習性に関しては害虫です。
クマバチの寿命はどのくらい?
卵・幼虫の時期を含めて約1年です。ただし、飛んでいる様子が見られるのは4月~11月で、12~3月は巣内で越冬しています。
クマバチは人懐っこいですか?
飼い主と認識してなつくような人懐っこさはありません。しかし、積極的に人を刺すタイプではないので、観察しやすいという点で人懐っこいと感じる人もいるでしょう。
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