クマバチの巣は自分で駆除できる?家に作られたら迅速な対処が重要

クマバチの巣

クマバチはかわいい見た目で人気者でもありますが、巣に関しては人にとって甚大な被害をもたらす可能性のある蜂です。木材に1~2cmの穴を見つけたら、クマバチの可能性を疑い、迅速に対処しましょう。

本記事では、クマバチの巣を駆除すべき理由から駆除方法まで詳しく解説します。自分で駆除できるケースとプロに依頼すべきケースに分けているので、ぜひ参考にしてください。後半では予防策として定期点検と忌避剤についても解説しています。

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    クマバチの巣を駆除すべき理由

    クマバチはミツバチの仲間で、人が攻撃しない限り刺してくることはないため、危険性の低い蜂です。しかし、巣に関しては家屋に甚大な被害をもたらす恐れがあります。これが駆除すべき理由です。詳しくみていきましょう。

    穴によって木材がもろくなる

    クマバチはやわらかい木材に穴を開けて営巣するため、気づかないまま時間が経つと家屋に使われている木材がもろくなる恐れがあります。やわらかい木材は、枯れ木・柱・梁・ウッドデッキなどです。

    巣穴はドリルで開けたような直径1~2cm程度の丸型で、一見すると被害が小さく思えますが、内部の被害は甚大です。営巣が完了する頃には深さが30~40cmに達し、木材がもろくなります。

    湿気や蜜によって木材が腐食する

    営巣が完了すると、卵を産み付けて花の蜜や花粉団子を貯蔵します。クマバチが持ち込む湿気や花の蜜が木材に染み込むと、カビや腐食の要因となるため要注意です。また、糞が乾いた粉末やカビの胞子によってアレルギー症状が出ることもあります。

    数年間放置すると家屋が傾く・倒壊するリスクに

    クマバチの寿命は1年が目安ですが、世代交代しても同じ巣を使う傾向があるため、年数が経過するごとに穴が掘り進められる恐れがあります。家屋の傾きや倒壊につながるため、迅速な駆除が必要です。

    シロアリが住みつくことがある

    クマバチが開けた穴を利用してシロアリが住みつくことがあります。シロアリは木材を内部から食い荒らし、柱や梁などの主要構造を空洞化させるため危険です。クマバチを駆除するのはもちろん、駆除後の穴を適切に埋めること、部分的に交換することも重要です。

    クマバチの巣を駆除すべき場所

    クマバチが次のような場所に巣を作ったときは、早急に駆除することをおすすめします。

    • 家屋の柱・梁
    • 軒下
    • 竹垣
    • ウッドデッキ
    • 庭の枯れ木

    家屋の柱や梁は先述のとおり、家屋の躯体をもろくするため倒壊のリスクが高まります。外壁の隙間などから侵入し、屋根裏や床下の木材に営巣することもあるため要注意です。外壁に亀裂がないか、木くずなどの形跡がないかをよく確認しましょう。

    竹垣やウッドデッキは家屋本体と比べれば交換しやすい場所ですが、もろくなっていることに気づかないと、倒れたり底が抜けたりしてケガをする恐れがあります。

    また、枯れ木も生木と比べて齧りやすいため、クマバチが営巣に好みやすい場所です。幹や枝がもろくなり、倒木や枝の落下によってケガをすることがあるため、定期点検しましょう。

    放っておいても問題ないのは、自然環境で営巣しているクマバチです。クマバチ自体に攻撃性や毒性はほとんどなく、草花の受粉を助ける存在なので放っておいてあげましょう。

    クマバチの巣を自分で駆除できるケースと方法

    ここでは、クマバチを自分で駆除できるケースと駆除に必要なもの、方法・手順を解説します。

    自分で駆除できるケース

    自分でクマバチの巣を駆除できるのは、次の場所に営巣された場合です。

    • 竹垣
    • ウッドデッキ
    • 庭の枯れ木

    ただし、これらのものを撤去できるケースに限ります。クマバチを駆除した後、巣ごと撤去することで対処しましょう。駆除したものを使い続けるのはおすすめできません。

    視認できない深さまで掘り進められている場合、使い続ける内に壊れたり倒れたりする恐れがあります。また、駆除しきれていない場合、来年も被害が生じる可能性があるからです。

    初期段階であれば木工パテの活用も可

    クマバチが穴を開けたばかりの段階であれば、木工パテで穴を埋めれば、竹垣やウッドデッキを使い続けても問題ない場合があります。

    ただし、いつから巣があるかわからない場合は、撤去をおすすめします。巣穴からは視認できない深さまで、掘り進められている可能性があるからです。

    自分で駆除するために必要なもの

    クマバチを駆除するために必要なものは、主に次の種類です。

    • 防護服または防護服相当のウェア
    • 蜂用殺虫スプレー2本
    • 蜂用の忌避剤スプレー
    • 赤いライト
    • 二重にしたゴミ袋
    • 掃除用具(ほうき・ちりとり・トング)
    • ピンセット
    • 細長い棒

    赤いライトは懐中電灯に赤いセロファンを貼ったものでも構いません。赤い光で照らせるライトを用意しましょう。

    なお、ピンセットと細長い棒はクマバチの巣の駆除に限って必要なものですが、その他の各アイテムの詳細、防護服相当のウェアの作り方は以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

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    クマバチの駆除方法・手順

    クマバチに限らず、蜂の駆除をする時間帯は夜をおすすめします。夜は蜂の活動が低下し、刺されるリスクが最小限になるからです。このときに、蜂が視認できない赤色の光で光源を確保するために、赤いライトを使います。駆除の手順は次のとおりです。

    1. 防護服または防護服相当のウェアを着用
    2. 赤いライトで光源を確保する
    3. 蜂用スプレーを持って巣に近づく
    4. 巣にスプレーを30秒以上噴射する
    5. 死骸を確認する
    6. トングで掴んでゴミ袋に入れる
    7. 巣の中をピンセットや細長い棒で掻き出す
    8. 掻き出した残骸をほうきやちりとりで掃除する
    9. 翌日、営巣されたものを撤去する

    スプレーをするときのコツは、30秒~1分程度は噴射し続けることです。巣穴の奥まで薬剤が回り、全体を駆除できます。途中で巣穴から出てきたクマバチが向かってきた場合は、もう1本の蜂駆除スプレーで撃退しましょう。

    また、死骸や巣穴に溜め込まれた花粉、蜜が他の害虫を引き寄せることがあるため、可能な限り中を掻き出して掃除するのも大切なポイントです。

    なお、初期段階のクマバチの巣であれば、8番の手順の後、すぐに木工パテで穴埋めしましょう。

    家屋のクマバチの巣の駆除をプロに依頼すべき理由

    家屋の柱や梁、壁などに営巣された場合は、プロである蜂駆除業者に依頼することをおすすめします。その理由は次の3つです。詳しく解説します。

    • 市販品では薬剤が行き渡らないことがある
    • 卵・蜜・花粉の撤去が難しい場合がある
    • 被害の程度を見極める必要がある

    市販品では薬剤が行き渡らないことがある

    市販の蜂駆除用スプレーは、スズメバチやアシナガバチの巣を想定して作られているものがほとんどなので、木の中に細く深く作られたクマバチの巣では薬剤が行き渡らない可能性があります。

    初期段階の巣であれば問題ありませんが、数年かけて掘られたクマバチの巣の場合は不十分といえるでしょう。屋根裏の柱や梁に作られた巣で、何年前からあるのかわからない場合はプロの機材で対処してもらうことをおすすめします。

    卵・蜜・花粉の撤去が難しい場合がある

    巣の奥が深かった場合、細い棒やピンセットだけでは卵や花の蜜、花粉を取り切れない場合があります。中に残したままにすると、新たなクマバチが誕生する他、躯体が腐食する要因となるため注意が必要です。

    この点についても、プロの機材で完全に撤去してもらうことをおすすめします。

    被害の程度を見極める必要がある

    被害の程度が大きい場合、部分的なリフォームが必要になるケースもあるため、蜂駆除のプロの調査で被害の程度を見極めてもらいましょう。

    天井裏や床下の柱や梁に営巣された場合、気づいたときには数年間が経過している可能性があります。開けられた穴が深く、躯体がもろくなっている恐れがあるため要注意です。

    また、家屋に営巣したクマバチが1匹とは限りません。クマバチは群れをつくることのない種類ですが、営巣に好条件がそろっている場合は複数匹が似たような場所で巣作りしている可能性があります。この場合は、短期間で躯体に影響が出ていることも考えられます。

    クマバチの駆除後は定期点検と忌避剤の散布を徹底する

    クマバチの巣を駆除した後は、定期点検と再発防止の忌避剤の散布を実施しましょう。定期点検に適したタイミングと忌避剤の種類を解説します。

    定期点検のタイミング

    クマバチの営巣期間は5~7月が目安です。5月頃に越冬したメス蜂(親蜂)が営巣場所を探し始めるので、クマバチの飛来に注意しましょう。駆除した蜂とは別のクマバチが営巣する可能性があります。

    姿が見えない場合でも、木材に穴があけられていれば要注意です。足元に木くずが落ちていたら、周辺で穴の開いた木材がないか確認してみましょう。

    なお、7~10月は子育てシーズン、11月以降は親蜂が死亡します。巣穴にいる子供は翌3月頃までが越冬期間で、表には出てきません。

    クマバチに有効な忌避剤の種類

    一度巣が作られた場所はクマバチにとって好条件の環境がそろっている可能性が高いので、嫌われる環境を作りましょう。次のような忌避剤の散布が有効です。

    • 蜂用の忌避スプレー
    • 燻煙剤
    • 木酢液

    忌避スプレーは屋外の物に散布する際におすすめです。軒下やウッドデッキに営巣されたことがあれば、忌避スプレーを使いましょう。

    燻煙剤は物置や屋根裏などの閉鎖された空間におすすめです。隅々まで薬剤が行き渡るため、蜂が好まない空間を作れます。

    木酢液は小さな子供やペットがいる家庭向きです。蜂が嫌う臭いを放ちますが、殺虫成分(薬剤)は含まれていないため、子供やペットが触れる可能性がある場所にも使えます。

    ただし、忌避剤は電気類(機器・配線等)をショートさせる可能性があるため、注意書きをよく読み、使用場所には注意しましょう。また、木酢液は酸性成分なので、金属とは相性がよくありません。

    クマバチが家屋に営巣したら迅速に駆除しよう

    駆除業者に相談する人

    クマバチの巣を放置すると、数年間で家が傾いたり倒壊したりする恐れがあるため、迅速に駆除することをおすすめします。

    営巣の初期段階や屋外の物であれば自分でも駆除できる可能性がありますが、家屋の柱や梁などの躯体に営巣された場合はプロに依頼しましょう。

    なお、プロに依頼すれば駆除後に忌避剤を散布してくれるのが一般的ですが、翌年も効果を発揮するとは限りません。5~7月を目安に定期点検と忌避剤の散布を心がけましょう。

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