日本にはニホンミツバチとセイヨウミツバチの2種類が住んでいます。どちらのミツバチも蜂蜜を集めてくれたり、農作物の受粉を助けたりと、人間にとって有益な蜂です。小さいためかわいいイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。
本記事では、ニホンミツバチとセイヨウミツバチの違いを詳しく解説します。見た目や性格だけでなく、蜂蜜の質の違いまで情報満載です。意外と危険な特徴もあるので、ミツバチを見かけたときの対処法のヒントとしても、ぜひ参考にしてください。
ニホンミツバチとセイヨウミツバチの特徴
ニホンミツバチとセイヨウミツバチの特徴を、以下に分けて紹介します。
- 見た目
- 性格・特性
- 毒量・毒性
- 蜂蜜の質
- 巣の特徴
ニホンミツバチ
分類 | ハチ亜目ミツバチ上科ミツバチ科 |
体長 | 1.1~1.3cm(女王蜂は1.7~1.9cm) |
見た目の特徴 |
|
性格 | おだやか |
ニホンミツバチは日本に住む野生のミツバチです。絶滅危惧種ではありませんが、個体数の現象が懸念されています。
見た目
全体的に黒っぽく、白に近い黄色の縞模様が入っています。胸にふわふわとした毛が生えており、サイズは蜂の中でも小さい方です。働き蜂の体長は1.1cm前後と最小クラスで、オス蜂は1.1~1.3cm、女王蜂でも1.7~1.9cmほどしかありません。
性格・特性
性格はおだやかで、滅多に攻撃してくることはありません。毒針を発射すると、内臓の一部も一緒に抜けて死んでしまうからです。そのうえ、毒針が小さいため大きな生物を倒すのには向いていません。
天敵はオオスズメバチですが、ニホンミツバチの毒針で倒すのは不可能です。そこで、熱殺蜂球(ねっさつほうきゅう)という技を使って倒します。
オオスズメバチのフェロモンに反応した、数百匹のニホンミツバチが群がり(蜂球)、筋肉と羽を震わせて熱を生み出します。蜂球の内部温度が46~47度に達して、中にいるオオスズメバチを蒸し殺すという仕組みです。
この防衛戦略からも、集団行動が得意で社会的性格をもった蜂であることがわかります。
毒量・毒性
毒量は少なく毒性も低いため、人間にとっては大きな害にはなりません。それでも、アナフィラキシーショックを引き起こす恐れがあるので、万が一刺されたら病院に行きましょう。
蜂蜜の質
ニホンミツバチは不特定多数の花から蜜を集めるのが特徴です。ニホンミツバチが集めた蜂蜜は、「百花蜜」という名称で販売されます。
地域や季節によって咲く花が変わると百花蜜の味も変わるため、毎年同じ味にならないことが百花蜜の魅力です。
巣の特徴
基本的には狭いところを好んで、階層上の巣を作ります。木のうろの中や屋根裏、床下などが代表的です。墓石の中に巣を作った事例もあります。
巣の構造は頑丈な六角形(ハニカム構造)です。食料となる蜂蜜や花粉を十分に貯蔵しておけるスペースを確保できるというメリットもあります。また、巣の隙間に樹液を原料としたプロポリスという殺菌成分を塗り、幼虫を菌から守るのも特徴です。
プロポリスの殺菌成分はのど飴などの成分として、人間も活用しています。
セイヨウミツバチ
分類 | ハチ亜目ミツバチ上科ミツバチ科 |
体長 | 1.2~1.7cm(女王蜂は1.5~2cm) |
見た目の特徴 |
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性格 | 比較的おだやか |
セイヨウミツバチは養蜂のために海外から輸入された外来生物です。野生のセイヨウミツバチは日本には生息していません。
見た目
セイヨウミツバチは全体的に黄色が強く、黒の縞模様があります。胸にふわふわとした、黄色っぽい毛が生えているのも特徴です。
体長はニホンミツバチよりもやや大きめで、働き蜂は1.2~1.4cm、オス蜂が1.5~1.7cm、女王蜂は1.5~2cmです。
性格・特性
ニホンミツバチと比べると気性が荒く、好戦的といわれています。しかし、毒針を発射すると死んでしまうのはニホンミツバチと同じなので、巣を攻撃しなければ刺してくることはほとんどないといえるでしょう。
また、オオスズメバチに対しても脆弱だといわれています。セイヨウミツバチ自身が熱に弱いため、熱殺蜂球システムを持っていないからです。オオスズメバチが侵入すると、全滅させられることもあります。
一方、ニホンミツバチには攻撃をしかけることがあります。エサ場が同じで喧嘩が勃発すると、セイヨウミツバチが勝つことが多いようです。また、モンスズメバチが相手であれば、群れで圧迫して窒息させる窒息スクラムという技で倒せます。
毒量・毒性
セイヨウミツバチは養蜂できるほど人間に親しまれている蜂ですが、毒性は最強クラスです。毒量が少ないため大事に至らず処置できるケースが多いものの、アナフィラキシーショックのリスクはあります。
蜂蜜の質
セイヨウミツバチは基本的に、特定の花から蜜を集める蜂です。れんげ蜂蜜、アカシア蜂蜜などのように、花の名前がついている蜂蜜はセイヨウミツバチが集めた蜂蜜です。特定の花から集めるため、味が安定しています。
巣の特徴
構造やプロポリスを使うことなど、巣はニホンミツバチとほとんど同じです。ただし、日本では養蜂以外では存在しないため、基本的には人が用意した巣箱の中に住んでいます。
ミツバチは人間にとって有益な存在
ニホンミツバチ、セイヨウミツバチともに人間への害はそれほどありません。蜂蜜を集めたり、農作物の受粉を助けたりするなど、人間にとってのメリットが多い蜂です。攻撃性が低いため刺されるリスクも低いといえます。
ただし、遠くから見てミツバチだと判断できないときは、近づかないことをおすすめします。万が一、危険な蜂だった場合刺されるリスクがあるからです。本記事を参考にしつつ、明確にわからないときはプロに見極めてもらいましょう。
また、家の屋根裏などに巣を作られると、蜜の浸出などによって腐食するリスクがあるため注意が必要です。放置できない場所に巣があったり、巣が大きかったりするときは、蜂駆除業者に相談してみましょう。
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