見るからに危険そうな大きい蜂と比べると、小さい蜂は害がなさそうに見えます。しかし、実際のところはどうなのでしょうか。本記事では、2cm以下の蜂を「小さい蜂」と定義して26種類ピックアップしました。
小さい蜂の中にも、攻撃性が高い種類がいるため注意が必要です。放っておいても問題ない蜂なのかどうかを判断するためにも、ぜひ参考にしてください。
ミツバチ科ミツバチ属の小さい蜂2種類

ミツバチ科ミツバチ属(Apis属)は小さい蜂の種類の代表的存在です。日本にはニホンミツバチとセイヨウミツバチの2種類がいます。
種類 | 体長 | 性格 |
---|---|---|
ニホンミツバチ | 11~13mm | おだやか |
セイヨウミツバチ | 12~17mm | おだやか |
ニホンミツバチは日本の在来種で、体は小さく11~13mmです。養蜂は難しいとされており、用意した巣箱に定住してくれても、次の年にはいなくなることが多いといわれています。個体数が減少しているので、見つけても放っておいてあげましょう。家に巣を作られない限りはほぼ無害で、農作物の受粉を助けてくれる存在です。
セイヨウミツバチは養蜂されている種類で、野生としては生息していません。採蜜や受粉の手助けのために飼育されています。体長は12~17mmでニホミツバチと比べると大きく、性格はやや好戦的です。ニホンミツバチと縄張り争いをすることがあります。
なお、ニホンミツバチ、セイヨウミツバチともに毒針を刺すと死んでしまうため、よほどのことがない限り刺してくることのない蜂といえます。
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アシナガバチ亜科の小さい蜂9種類

アシナガバチはスズメバチ科アシナガバチ亜科の総称です。日本のアシナガバチ11種類のうち、2cm以下の小さい蜂は次の9種類です。
種類 | 体長 | 性格 |
---|---|---|
オキナワチビアシナガバチ | 9mm~10mm | おだやか |
ヒメホソアシナガバチ | 11mm~16mm | やや攻撃的 |
コアシナガバチ | 11mm~17mm | 攻撃的 |
ヤマトアシナガバチ | 12mm~22mm | おだやか |
ナンヨウチビアシナガバチ | 14mm~15mm | おだやか |
キボシアシナガバチ | 14mm~18mm | 比較的おだやか |
フタモンアシナガバチ | 14mm~18mm | 比較的おだやか |
トガリフタモンアシナガバチ | 14mm~19mm | おだやか |
ムモンホソアシナガバチ | 15mm~20mm | やや攻撃的 |
攻撃性が強いセグロアシナガバチとキアシナガバチは体長2cm以上なので、上記には含まれません。小さいアシナガバチの中で攻撃的といえるのはコアシナガバチ程度です。その他は人を積極的に襲うことはありません。
ただし、いずれのアシナガバチも巣に近づく外敵に対しては好戦的になります。また、コアシナガバチやキボシアシナガバチなどの毒は強いため、刺されると危険です。発見したらそれ以上近づかず、刺激しないよう注意しましょう。
大きなアシナガバチを含めた全11種類の詳細は、次の記事で解説しています。ぜひ参考にしてください。

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スズメバチ亜科の小さい蜂9種類

スズメバチはスズメバチ科スズメバチ亜科の総称です。日本のスズメバチ17種類のうち、2cm以下の小さい蜂は次の9種類です。
種類 | 体長 | 性格 |
---|---|---|
クロスズメバチ | 10~14mm | おだやか |
シダクロスズメバチ | 10~14mm | おだやか |
キオビクロスズメバチ | 10~18mm | おだやか |
シロオビホオナガガスズメバチ | 11~17mm | 比較的おだやか |
ニッポンホオナガスズメバチ | 11~17mm | おだやか |
ツヤクロスズメバチ | 12~14mm | おだやか |
ヤドリホオナガスズメバチ | 13~17mm | おだやか |
ヤドリスズメバチ | 13~18mm | おだやか |
ホンシュウキオビホオナガスズメバチ | 14~20mm | やや攻撃的 |
スズメバチというと攻撃的で危険な印象がありますが、危険なのは体長が2cmを超えるものが多いスズメバチ属です。上記表内の蜂はスズメバチ亜科の中でも、クロスズメバチ属、ホオナガスズメバチ属に分類される、性格がおだやかな種類といえます。巣を攻撃された場合を除いて、人を襲うことはまずありません。
ただし、遠目からでは危険なスズメバチ属との見分けが難しいことがあります。攻撃性の高いキイロスズメバチやチャイロスズメバチには2cm以下の個体もいるほか、2,000匹もの群れで集団攻撃をしかけるツマアカスズメバチも2cm前後で小さく見えます。
スズメバチらしきものを見つけたら、近づかないようにしましょう。スズメバチの種類ごとの詳細は、次の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。


その他の小さい蜂6種類

蜂の種類は多種多様で、上記までの種類以外にも小さい蜂はいます。代表的な6種類(大分類)を紹介します。各分類の中で、さらに細かな種類にわかれています。
種類 | 体長 | 性格 |
---|---|---|
ハキリバチ | 9~14mm | おだやか |
クロハバチ | 10mm前後 | おだやか |
ツチバチ | 10~25mm | おだやか |
マルハナバチ | 10~20mm | おだやか |
コシブトハナバチ | 14mm前後 | おだやか |
ドロバチ | 18~30mm | おだやか |
ハキリバチは9~14mmの小さな蜂で、人に対する攻撃性はほとんどありません。しかし、葉を切り取って持ち帰る習性があるため、園芸や農業では害虫とみなされることがあります。
クロハバチはハバチ科の一種で、小さく黒いボディが特徴です。成虫は毒針を持っておらず、アブラムシを食べるため、園芸や農業に役立つ面がありますが、幼虫は葉を食害します。
ツチバチは土の中に巣を作る、ツチバチ科の総称です。単独行動が基本でおとなしい性格をしています。人に対する害はありません。
マルハナバチ、コシブトハナバチはミツバチ科の蜂です。どちらも性格はおだやかで、人に対して攻撃的ではありません。マルハナバチは日本に16種類が生息しており、2cmほどの種類もいますが全体としては小さい傾向があります。コシブトハナバチは日本に5種類が生息しており、いずれも14mm前後です。
ドロバチは泥で巣を作る蜂で、スズメバチ科ドロバチ亜科の総称です。2cm以下のものものいれば、3cm程度の大きいものもいます。性格はおだやかで巣の中にいる蜂の数も少ないため、ほとんど害のない蜂です。
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小さい蜂だから安全というわけではないので注意
小さい蜂は比較的、攻撃性の低いおだやかな蜂が多いといえます。しかし、コアシナガバチやホンシュウキオビホオナガスズメバチなど、攻撃的な種類もいるので侮ってはいけません。
また、2cm前後の蜂は遠目からでは小さく見えることがあります。ツマアカスズメバチなどは集団で襲い掛かってくるため危険です。
小さく見えても安心せず、距離をとるようにしましょう。種類を判別できないときや、近づかざるを得ない場所に巣があるときは、ぜひプロの蜂駆除業者に相談してください。

よくある質問
