自分で蜂駆除するならスプレー式で!選び方や注意点、駆除方法も紹介

蜂の巣駆除

自宅の近くで蜂や蜂の巣を見つけた場合、驚いてすぐに蜂駆除業者に電話をかける方は多いかもしれません。しかし、蜂の種類や巣の大きさなどを見極めれば、スプレー式の殺虫剤を使って自力で巣を駆除することも可能です。

そこで今回は、自分で蜂の巣の駆除を行なう場合の注意点や、スプレー式殺虫剤の選び方、使用方法などを解説します。自宅周辺で蜂の巣を見つけた際に、ぜひお役立てください。

そもそも蜂の巣を自力で駆除して良いの?

蜂の巣を見つけた際に「駆除しなければ!」と思っても、実際にはどのような行動を取れば良いのか迷うことがあるでしょう。まずは、その巣が自分で駆除できるものなのか、それとも蜂駆除業者に依頼したほうが良いものなのかを見極めることが大事です。

ここからは、自力で駆除が可能な場合と、自力で駆除をしないほうが良い場合に分けて解説していきます。

自力での駆除が可能な場合

蜂の巣を見つけたら、まずは巣の大きさや蜂の種類を確認しましょう。基本的に、巣の大きさが15cmくらいまでであれば、できて間もないものなので自力で駆除可能です。これ以上大きいサイズだと、生息している蜂の数が多くなるうえに攻撃性も増すため、自力での駆除は危険でしょう。

蜂にもさまざまな種類が存在しますが、アシナガバチやミツバチはスズメバチと比べて攻撃性が弱いため、自力で駆除しやすい種類といえます。特にミツバチは、かなり強い刺激を与えない限り攻撃してきません。

また、巣ができた時期もチェックしておきましょう。春(4月~5月)にできたものであれば、攻撃性の強いスズメバチの巣でも駆除可能な場合があります。春の蜂の巣には、冬眠から目覚めた女王蜂1匹と、幼虫しか生息していません。冬眠明けの蜂たちは攻撃性が弱まるため、この時期はスプレーでも比較的簡単に駆除できるでしょう。

さらに、自力駆除するうえで大切なのが、蜂の巣がある場所です。開放的な空間にできた巣であれば、蜂に刺される心配も少ないため自力で駆除できます。しかし、屋根裏や床下などの狭い場所、閉鎖的な場所は危険です。巣に向かってスプレーした場合、巣から出てきた蜂が同じ場所に留まることになり、刺される確率が高くなってしまいます。

自力で駆除をしないほうが良い場合

「小さな巣であれば自力でも駆除可能」と述べましたが、スズメバチの巣に関しては基本的に手を出さないようにしてください。スズメバチは毒性や攻撃性が非常に強く、成虫が数匹いるだけでも危険といわれています。

特に、夏頃に見つけたスズメバチの巣は、自力で駆除しないほうがよいでしょう。スズメバチは初夏(6月頃)に幼虫から成虫となり、8月~9月には成虫の数がピークを迎えるため、夏頃には危険な状態だと想定されます。

スズメバチの巣は自力で駆除せず、蜂の駆除を行なう専門業者に任せましょう。

蜂の巣駆除に使うスプレーの選び方

殺虫剤スプレー

自力で蜂の巣を駆除する際には、蜂の駆除に適したスプレーを選びましょう。とはいえ、殺虫スプレーの種類は多く、どれを買えば良いのか迷ってしまうかもしれません。

スプレーを選ぶ際には、以下の点に注目してみてください。

噴射力が高く噴射距離の長いもの

殺虫スプレーを選ぶ場合は、噴射距離が長いものがおすすめです。噴射距離が10m以上のものもありますが、最低でも3m以上のものを選びましょう。ある程度離れた位置からスプレーしないと、巣から出てきた蜂の反撃にあってしまうかもしれません。

スプレーのなかには、噴射距離が短いものもあるため注意してください。

容量が多いもの

スプレーを使っている最中に薬剤がなくなり、途中で噴射できなくなると危険です。巣の中に残っている成虫が飛び出してきて、襲われてしまう可能性もあります。

そのため、スプレーを選ぶときは、できるだけ容量の多いものがおすすめです。400ml以上の大容量タイプで、30秒以上噴射できるものを選ぶとよいでしょう。不安な場合は、同じものをもう2、3本準備しておくことをおすすめします。

成分に合成ピレスロイドが含まれているもの

合成ピレスロイドはおもに殺虫剤に使われている成分で、蜂だけでなく蚊やハエ、ゴキブリなどの害虫駆除にも用いられます。

合成ピレスロイドは、複数のピレスロイド成分を組み合わせて配合されているものです。蜂駆除に使う場合は、次に挙げるピレスロイドの成分が含まれているものを使用しましょう。

・フタルスリン……即効性がある
・メトフルトリン……即効性がある
・レスメトリン……殺虫効果が高い
・トラロメトリン……蜂を寄せ付けない
・プラレトリン……殺虫効果が高く、即効性がある
・モンフルオロトリン……即効性があり、蜂の動きを止める

ピレスロイドは人体への危険が少ないとされていますが、殺虫スプレーを使用する際は、念のため小さい子どもや妊婦の方が近くにいないか確認してください。

また、ピレスロイドは、爬虫類・両生類・魚類にも影響を与えてしまいます。ペットとしてこれらの生きものを飼っている場合は、なるべく離れた場所に移動しておくか、ケージの蓋を閉めておくとよいでしょう。

蜂用の殺虫スプレーには、スズメバチ専用のものとスズメバチ以外の蜂用のものがあります。スズメバチ専用のものは、より致死性の高いピレスロイドが配合されていることが特徴です。

駆除したい蜂に合わせて、スプレーを使い分けましょう。

噴射後も予防効果が持続するもの

蜂駆除用のスプレーには、再び巣を作らせないように、殺虫効果が持続するトラロメトリンという成分が配合されているものがあります。

一度駆除しただけでは、今後も同じ場所に巣が作られる可能性も考えられます。駆除後も蜂を寄せ付けないようにするには、トラロメトリンが配合されているものや、「予防効果が持続」と記載されているものを選びましょう。

【蜂の巣駆除】効果を発揮しない間違ったスプレーの使い方

ばつを持つ男性

せっかくスプレーを購入しても、間違った使い方をしたのでは意味がありません。ここからは、スプレーの間違った使い方や注意点を紹介します。

他の害虫用の殺虫スプレーを使用する

殺虫スプレーは蜂用以外にも、さまざまな種類があり、対応する害虫によって配合されている成分が異なります。アリ・蚊・ゴキブリなどが対象のスプレーは、蜂に使用しても効果が期待できないため、気を付けてください。

スプレーの容量が足りなくなる

先述のとおり、スプレーを購入する際は容量に気を付けないと、使用している途中で薬剤が切れてしまうことがあります。

殺虫スプレーを選ぶときは、大容量のものを準備するか、同じものを2~3本準備しておくと安心です。

蜂の巣までの距離を空けすぎてスプレーを使用する

初めて蜂の駆除を行なう方は、反撃されないか不安に思うことでしょう。しかし、恐怖心から蜂の巣から離れすぎて噴射すると、巣の中の蜂を駆除できません。

スプレーのなかには、10m以上離れて噴射できるタイプもありますが、遠い距離のままだと高い効果が期待できないので、噴射しながら徐々に近づいていくとよいでしょう。

風向きや天候を確かめないまま使用する

殺虫スプレーの薬剤は、天候に左右されやすいというデメリットがあります。蜂の巣のある方向へ風が流れていれば良いのですが、風が巣とは逆方向に吹くと、薬剤が流れてしまいます。強風のときも、薬剤が風で流れやすいため日を改めたほうがよいでしょう。

また、雨天時も蜂の巣の駆除に不向きです。雨によって薬剤が地面に落ち、巣まで届く薬剤の量が減少してしまうためです。

そのため、蜂の巣を駆除する際は天気が良く、風が穏やかな日を選ぶことをおすすめします。

スプレー缶を逆さにして使用する

蜂の巣が肩よりも高い場所にある場合、スプレー缶を逆さまにしてしまうケースがあります。しかし、スプレー缶を傾けすぎるとガスだけが出てきてしまい、肝心の薬剤が噴射されません。

伸縮式で高所に噴射できるパーツもあるので、高い場所にある巣を駆除する際は活用してみてください。

【蜂の巣駆除】正しいスプレーの使い方

ここまで、殺虫スプレーの間違った使い方を確認しました。続いて、殺虫スプレーの正しい使い方を見ていきましょう。

スズメバチの巣の駆除は専用スプレーで行なう

スプレーを購入する際は、まず駆除したい蜂の種類を確認しましょう。特にスズメバチは皮膚が厚いため、スズメバチ専用のスプレーを準備すると、より安全に駆除することができます。

なお、ミツバチやアシナガバチなどの比較的性格が穏やかな蜂は、「蜂・アブ用」と記載されているスプレーで大丈夫です。

必ず風上から噴射する

殺虫スプレーを使う際は、雨天時以外で無風または風が穏やかな日を選びましょう。駆除する前に風向きを確かめ、風上から風下に向かうようにスプレーすることで、薬剤が巣までしっかり届きます。

2m~3m離れたところから20秒~30秒噴射し続ける

巣を駆除する際は、巣の2m~3m手前からスプレーを20秒~30秒噴射し続けることが大切です。「シュッシュッ」と細切れに噴射するのではなく、長くボタンを押し続けましょう。

蜂の駆除に慣れていない場合、巣から蜂が出てくると驚いて噴射を止めてしまうことがあります。しかし、ひるまずに噴射し続けると巣から出てきた蜂も地面に落下していくので、落ち着いて対処してください。

また、殺虫スプレーのなかには10m以上手前から噴射可能なタイプも多く販売されていますが、これには「風がないとき」という条件があります。確実に駆除するには、記載されている距離から噴射を開始したら、徐々に巣に近づいていくことが大切です。この場合も、途中でボタンを離さず、噴射し続けながら巣に近づいていきましょう。

スプレーで蜂の巣を駆除する方法と注意点

駆除した蜂の巣

蜂の巣を自力で駆除する場合のスプレーの選び方や、スプレー使用時の注意点をいくつか紹介しました。ここからは、スプレーを使って駆除を行なう際の具体的な手順や、安全に駆除するための注意点を見ていきましょう。

駆除方法と手順

スプレーを使って蜂の巣を駆除する場合の手順は、次のとおりです。

1.日没後、巣の2m~3m手前からスプレーを20秒~30秒間噴射する
蜂が巣から出てきても、慌てず噴射し続けましょう。巣の表面にいる蜂にもスプレーし、駆除します。蜂が逃げてしまっても、殺虫剤がかかっていればそのうち動かなくなるでしょう。

2.そのまま一晩放置して様子を見る
次の日にもう一度蜂の巣を確認し、まだ蜂がいた場合は再びスプレーして駆除します。

3.巣を撤去する
蜂が巣から出てこないことや、動いている蜂がいないことをきちんと確認します。確認後、巣の下にゴミ袋や網をセットし、剪定ばさみなどを使って巣を落としましょう。ゴミ袋はすぐに密封し、燃えるゴミに出します。

巣を落とす際に死んだ蜂が落ちることがありますが、死んでいても針を出す場合があり危険です。決して素手で触らず、軍手やゴミ拾いトングなどを使ってゴミ袋に入れましょう。

4.巣があった場所にスプレーする
巣を駆除したときに外に働きに出ていた蜂が戻ってくることがあり、この蜂を「戻り蜂」と呼びます。蜂用のスプレーには、蜂を寄せ付けない効果が持続するものもあるため、巣があった場所にスプレーしておくと安心です。

駆除する際のポイントと注意点

蜂用のスプレーを使って巣の駆除をする場合、より安全に行なうために次のことに注意してください。

・日が落ちた夜間に駆除する
 多くの蜂は、日中に巣の外へ働きに出かけます。そのため、働きに出ていた蜂がすべて巣に戻ってくる日没後を狙うと、一度で駆除できるでしょう。

・整髪料や柔軟剤などの香りに注意する
 蜂は匂いにとても敏感です。特に甘い香りが大好きで寄ってきやすいので、駆除する際は整髪料・柔軟剤・香水・制汗剤などを使用しないようにしましょう。

・白や淡い色の服を着る
 日中に駆除を行なう場合は、黒っぽい服は避けて白や淡い色の服を着用しましょう。これは、蜂は黒いものに向かってくる習性があるためです。髪の毛は白っぽい帽子、目の黒目部分は眼鏡やゴーグルを装着し、黒い部分を隠しましょう。

 ただし、夜間に駆除する場合は、白い色だと目立ってしまい蜂が寄ってくるので避けてください。

・防護服や軍手、長靴で完全防備する
服装に悩んだら、ホームセンターなどで売っている防護服を着て、肌の露出を避けるのが安全です。

防護服を準備できない場合は、長袖長ズボンに軍手、長靴を装着し、肌が露出しないように気を付けましょう。軍手を2枚重ねにしたり、長靴の上にズボンの裾を被せたりすることで肌の露出を避けることができます。

まとめ

蜂駆除用のスプレーにはさまざまなタイプがあるため、蜂の種類によって使い分けることが大切です。特にスズメバチには、殺虫効果が高く容量の大きい専用スプレーを使用しましょう。

蜂の巣は、春先に見つけた巣ができて間もないものや、15cmくらいまでのものであれば自力で駆除することもできます。ただし、それ以上大きくなってしまった巣や夏以降に見つけた巣は、成虫が多く生息しているため大変危険です。

自力での駆除が不安な場合は決して無理せず、蜂の駆除を専門に行なっている業者に依頼しましょう。スプレーで駆除するのが難しそうな場合や、自力での駆除に不安がある方は、ぜひ専門業者の「ハチお助け本舗」へご相談ください。

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