スズメバチやアシナガバチの対策グッズとして市販されている物の中に、ダミーの蜂の巣があります。しかし、口コミは賛否両論で、本当に効果があるのか判断し難いという方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、ダミーの巣に効果があるのかを蜂のリアルな生態から考察します。口コミの真偽と可能性、実験してみたい方向けの自作方法も紹介するので、ぜひご覧ください。
このような方におすすめ
- ダミーの蜂の巣の根拠が知りたい方
- ダミーの蜂の巣に予防効果があるのか判断したい方
- 口コミの「効く」の声が本当なのか興味のある方
- ダミーの蜂の巣を自分で作ってみたい方
- より有効な蜂予防策を把握しておきたい方

※1 対応地域・対応する加盟店により異なります
※2 対応地域・加盟店・現場状況により、お事前にお客様の同意を得たうえで、調査・見積り費用をいただく場合がございます
※3 作業後1週間以内に同じ場所に再発した場合に限ります
ダミーの蜂の巣とは

ダミーの蜂の巣は、主にスズメバチの巣作り・飛来予防を目的として、軒下などに吊るされるものです。風船や提灯のような市販品もあれば、新聞紙などで手作りしたものもあります。
効果の根拠としてあげられるのは、スズメバチの縄張り争いの習性です。既にライバルの巣がある場所には営巣しないと言われています。
また、スズメバチを天敵として恐れるアシナガバチに対しても、避避効果を発揮するといわれています。
ダミーの蜂の巣の効果は科学的には立証されていない

ダミーの巣が蜂の巣作り・飛来予防効果を発揮するなら、取り入れやすいアイテムであるため便利ですが、残念ながら効果が実際にあるのかは不明です。劇的な効果を期待できない理由を次の4つに分けて解説します。
ダミーの蜂の巣に劇的な予防効果を期待できない4つの理由
- 縄張り争い自体がどの程度あるのかが不明
- 昨年の巣の隣で巣作りすることは多い
- 土や木の洞の中に巣を作るスズメバチも多い
- ダミーの巣を天敵やライバルの巣として認識している可能性も低い
縄張り争い自体がどの程度あるのかが不明
ダミーの蜂の巣はスズメバチの縄張り争いの習性を利用したものとされていますが、そもそも縄張り争い自体が、どの程度生じるものなのかが不明です。
スズメバチはたしかに、エサ場では縄張り争いをすることがあります。同じ樹液や果実に群がる別の群れのスズメバチを追い払おうとするからです。しかし、巣作り場所に関して縄張り争いがあるかといえば、人間の感覚でいえば「ない」といえます。
たとえば、2つの群れが同じ木の異なる枝に巣を作ることは珍しくありません。たった数十センチ離れているだけで問題ないと判断して巣作りしているのですから、巣作りに関して縄張り争いがあるとは考え難いものがあります。
昨年の巣の隣で巣作りすることは多い

巣の形自体がなんらかの忌避効果を持っているのだとすれば、昨年の巣の隣に今年のスズメバチが巣を作るはずがありません。
しかし、実際は昨年の巣に隣接する場所に巣を作るケースが多々見られます。
巣の形自体には忌避効果がないものと考えられます。
土や木の洞の中に巣を作るスズメバチも多い
ダミーの巣は軒下や物干し竿、枝などに吊るすことを前提としていますが、これらの場所で巣作りをするのはアシナガバチまたはコガタスズメバチ、キイロスズメバチなどに限られます。
オオスズメバチやヒメスズメバチなどは土や木の洞の中で巣を作るため、縄張り争いの理論が効きません。また、枝や軒下を選ぶスズメバチの中にも、女王蜂が単独で巣作りする初期段階では、床下や木の洞の中などの閉鎖的な場所を選ぶ種類がいます。
ダミーの巣を天敵やライバルの巣として認識している可能性も低い
蜂の目は人間と同じように物体をとらえているわけではありません。立体的な感覚はあるようですが、ダミーの巣の色や全体像をとらえて「蜂の巣である」と認識できるのかは不明です。
蜂が仲間か敵かを判断する際は、視覚よりも嗅覚の情報に重きを置いています。本来は仲間の蜂であっても、暑さなどでにおい(成分)が変質すると攻撃することがあるほどです。
ダミーの巣は見た目が似ているだけで、においは似ていません。そのような物体を天敵やライバルの巣と判断しているとは考え難いものがあります。なお、成分の変質によって仲間を攻撃する点については、次の記事で詳しく解説しています。
こちらもCHECK
-
-
40℃以上の酷暑日はスズメバチもイライラ・ぐったり!行動の変化に要注意
2026年4月、気象庁が40℃以上の日を「酷暑日」とすることを決定したように、近年は各地で40℃以上の気温が観測されています。この暑さは人だけでなく、蜂にも影響をもたらすものです。 ニュースなどで「ス ...
続きを見る
ダミーの巣の口コミが嘘というわけではない

ダミーの巣の口コミの中には「設置してから蜂がこなくなった」「巣を作られなくなった」という声があります。おそらく、これは事実でしょう。
しかし、それが「ダミーの巣を置いたから」なのかどうかは、考える余地があります。ダミーの巣を吊るした時期と、以下のような状況になったタイミングがたまたまた合致した可能性があるからです。
蜂が来なくなる・巣を作らなくなる状況
- 周囲のエサや水が少なくなった
- 巣材として利用できる樹木が減った
- 樹木の剪定や建物の解体で直射日光が当たるようになった
- 天敵が増えて個体数が減った
- 煙などの嫌いなにおいがしている
自宅の敷地内や近隣が上記のような状況になっていた場合、好条件の場所を求めて例年とは別のエリアに移動している可能性が高いといえます。
ただし、ダミーの巣が効果を発揮した可能性もゼロではありません。以下で詳しく解説します。
ダミーの蜂の巣に効果がある可能性はゼロなの?

ダミーの巣を天敵やライバルの巣と認識している可能性はゼロに近そうですが、その他の理由で忌避している可能性はあります。考えられる2つの理由を紹介します。
大きな何かが動いているという認識で避けている
蜂の巣に似た見た目かどうかに関わらず、大きな物が風に揺れて動いている状況を好ましく思わない可能性はあります。
風が吹くたびに物陰が移動するため、敵の接近ではないかと警戒する羽目になります。音や接触などの刺激もあるため、蜂にとってはストレスフルです。他に好条件の場所がある状況なら、わざわざ怪しい物がある場所で巣を作ろうとはしません。
狭いと感じて避ける
キイロスズメバチやモンスズメバチは7月頃、巣を拡大するために引っ越すことがありますが、その際に選ぶのは広い場所です。ダミーの巣が吊るされていることで軒下などのスペースが狭くなっていれば、引っ越し先としては避ける可能性があります。
効果が確実な蜂の巣予防策

蜂の巣作りや飛来を予防するには、複数の対策を組み合わせてて蜂が好まない環境を作ることが重要です。対策には次のような選択肢があります。
蜂の巣作り・飛来予防策
- 花や生ごみなどエサ場となるものを室内に入れる
- 花壇や軒下など蜂が寄り付きやすい場所に忌避スプレーを散布する
- 煙のにおいがする木酢液を設置する
- 通気口などの侵入経路を防虫網で塞ぐ
- 誘引捕獲トラップで飛来する蜂を捕殺する
具体的な対策方法やアイテムの詳細は次の記事で詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。
こちらもCHECK
-
-
蜂の巣予防のベストタイミングは?有効な対策とアイテムも紹介
多くの蜂は人の出入りが少ない山林などで巣を作りますが、民家に巣を作る蜂も少なくありません。駆除するには手間もお金もかかるため、できることなら最初から巣を作ってほしくないものです。 そこで本記事では、蜂 ...
続きを見る
ただし、予防策を講じても巣を作られてしまうことはあります。その際は、できるだけ早いうちに駆除しましょう。巣が小さければ自分でも駆除できる可能性があるほか、プロに依頼する場合でも大きな巣と比べて安価です。
スズメバチの巣の調査と駆除はハチお助け本舗におまかせ

ハチお助け本舗の特徴
ハチお助け本舗の特徴
- 調査・見積無料(※1)
- 明朗会計
- 忌避剤の使用・巣の撤去処分費込み
- 再発保証付き(※2)
- 状況に応じた適切な加盟店を厳選
- 最速10分で到着
| ※1:対応地域・加盟店・現場状況により、お事前にお客様の同意を得たうえで、調査・見積り費用をいただく場合がございます ※2:1週間以内に同じ場所で巣が再発した場合に限ります |
スズメバチの駆除料金

基本料金はほとんどのスズメバチが1,980円(税込)~、危険性・駆除難易度の高いオオスズメバチのみ別途料金です。この基本料金に、巣の場所や大きさなどの条件別の加算料金がかかる場合があります。加算条件の例は次のとおりです。
| 条件例 | 概要 |
| 高所作業 | 地上4m以上が高所に該当。 危険手当や人員増、2段ハシゴや足場が必要となる作業。 |
| 狭所作業 | 床下や屋根裏など、退路を確保しづらく機材を選ぶ場所が該当。 危険手当や人員増、特殊薬剤の選定などが必要な作業。 |
| 巣の大きさ | 巣の大きさに応じた加算料金。 巣が大きくなるほどに働き蜂の数が増えて危険度が増すため、加算料金がかかる。 |
| 特殊作業 | 外壁や天井、機器の部分解体や補修、木や茂みの伐採などが該当。 |
実験に興味がある方へ!ダミーの蜂の巣の作り方

ダミーの巣を実際に吊るしてみたいという方のために、身近なもので作る方法を紹介します。
ダミーの蜂の巣を作るために必要なもの
ダミーの蜂の巣を作るために必要なもの
- 新聞紙または古布
- 1辺が30~50cm程度のレジ袋
- 布ガムテープ
- 丈夫な紐または針金ハンガー
新聞紙または古布は、レジ袋にパンパンに詰められる程度の量をご用意ください。レジ袋がない場合は、15L容量のゴミ袋などでも構いません。ただし、撥水性の高い素材の袋を選びましょう。同じ理由で、ガムテープも紙タイプより布タイプがおすすめです。
ダミーの蜂の巣の作り方
ダミーの蜂の巣の作り方
- レジ袋に新聞紙や古布を詰め込む
- 輪にした紐または針金ハンガーを中心に差し込む(ひっかける部分は露出させる)
- レジ袋の口を縛って形を球型または涙型に整える
- 3にガムテープを巻きつける(全面を覆えるまで)
- 2で露出させておいた紐やハンガー部分を物干し竿などにひっかけて吊るす
中の新聞紙や布を撥水性の高い袋やガムテープで覆っているので、長期間吊るしておけるのが、この作り方のメリットです。
なお、市販品はスズメバチの巣のような模様や蜂などが描かれている場合がありますが、模様を描くことは工程から省きました。先述のとおり、姿形が似ていること自体は関係がない可能性が高いからです。
完成したら、早速屋外で吊り下げてみましょう。物干し竿や軒下(軒天)の梁、木の枝などが候補場所です。
巣作り・飛来予防ならダミーの蜂の巣よりも有効な対策を
ダミーの蜂の巣を吊るすことは実験としては面白い反面、蜂の巣作りや飛来を予防する対策としては、あまり効果を期待できません。ライバルの巣があれば巣作りしないという前提自体が不確かであり、ダミーの巣を本物と誤認する可能性も低いからです。
しかし、ダミーの巣のような動く大きな物は蜂にとって邪魔であるため、吊しておけば、その近くでわざわざ巣を作ることがなくなる可能性はあります。実験として試してみたい方は新聞紙やガムテープで作ってみましょう。
一方、より有効な予防策を実行したい方は、忌避剤の散布やエサ場の撤去などをご検討ください。有効な対策を組み合わせれば、巣作りや飛来を防げる可能性は高まります。それでも巣を作られてしまったときは早めの駆除をおこないましょう。

※1 対応地域・対応する加盟店により異なります
※2 対応地域・加盟店・現場状況により、お事前にお客様の同意を得たうえで、調査・見積り費用をいただく場合がございます
※3 作業後1週間以内に同じ場所に再発した場合に限ります