蜂はコーヒーの匂いを嫌う?蜂よけに効く説と効かない説を紹介

コーヒーの匂いは虫が嫌うとされ、園芸ではコーヒーカス(出がらし)が虫よけに使われることもあります。しかし、コーヒーの匂いは蜂よけとしても効くのでしょうか。

結論から言えば「わざわざ用意するほどの効果は期待できない」です。その結論に至る過程として、本記事ではコーヒーの匂いが蜂よけに効く説と効かない説を詳しく紹介します。

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    コーヒーの匂いが蜂よけに効くという説

    まずは、コーヒーの匂いが蜂よけに効くとする説の根拠を3つ紹介します。

    虫が嫌う香りだから

    次のような虫はコーヒーの匂いを嫌い、近づかなくなるとされています。

    • 蟻(あり)
    • ナメクジ
    • カタツムリ
    • ネキリムシ
    • ヨトウムシ
    • ネコブセンチュウ

    蜂もこれらの虫と同じで、コーヒーの匂いを嫌うという説です。嗅覚が鋭敏な蜂にとって、不快に思う匂いであるといわれています。

    強い香りで蜂のフェロモン効果を阻害するから

    蜂はフェロモンの匂いで仲間と連絡をとっているため、コーヒーの強い匂いがフェロモンの信号を阻害するといわれています。この場合、単独で狩りや偵察に出た働き蜂が危険と遭遇しても仲間を呼べないため、コーヒーの匂いがする場所を避ける可能性があります。

    コーヒーを焙煎すると蜂が落ちるから

    登山やキャンプなどでコーヒーを焙煎していたときに、近くに来た蜂が墜落したという事例があるようです。しかし、これがコーヒーの匂いによるものなのか、単に煙・蒸気・熱の影響を受けたものなのかはわかりません。

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    コーヒーの匂いは蜂に効かないという説

    次に、効かないとする説の根拠を2つ解説します。

    ミツバチはコーヒーの匂いを好む可能性が高い

    ミツバチはコーヒーの木の花などの、カフェイン入りの蜜を採取したときに、リピートする可能性が高いことが論文によって示されています。しかし、詳しいメカニズムは不明です。現時点では、カフェインがミツバチにとってなんらかの報酬になる可能性が考えられています。

    また、カフェイン入りの蜜を採取したミツバチは、糖分だけを採取したミツバチと比べて、花の香りを記憶する可能性が3倍高いことも、実験によってわかっています。蜜に含まれるカフェイン濃度が高く苦味が強い場合を除いて、ミツバチはむしろコーヒーの匂いを好んで近づく可能性があります。

    Sarah E J Arnoldほか「Bumble bees show an induced preference for flowers when primed with caffeinated nectar and a target floral odor」Curr Biol. 2021 Sep 27;31(18):4127-4131.e4. doi: 10.1016/j.cub.2021.06.068. Epub 2021 Jul 28.
    G A Wrightほか「Caffeine in floral nectar enhances a pollinator’s memory of reward」Science. 2013 Mar 8;339(6124):1202-4. doi: 10.1126/science.1228806.

    コーヒーに執着するスズメバチの事例

    コーヒーの味を覚えたスズメバチが、コーヒーに執着した事例があります。人工的な環境で強制的にコーヒーを摂取させられたスズメバチは、コーヒーの味を覚えた途端に自ら積極的に摂取し始めました。

    本来は花蜜・樹液・果汁・スズメバチの幼虫が分泌する液をエサとしますが、人間の飲み残しなどからコーヒーを摂取すると、執着して寄り付く可能性があります。

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    蜂以外の虫よけにはコーヒーが有用

    先述のとおり、蜂に対する効果はそれほど期待できませんが、次の虫にはコーヒーの匂いが効くとされています。

    • 蟻(あり)
    • ナメクジ
    • カタツムリ
    • ネキリムシ
    • ヨトウムシ
    • ネコブセンチュウ

    次のような方法を用いて、上記の害虫を防止しましょう。

    乾燥させたコーヒーカスを土に混ぜる

    よく乾燥させたコーヒーカス(出がらし)を園芸や農業用の土に混ぜて、害虫のよりつきを防ぐ方法です。天日干し・電子レンジ・フライパンによる乾煎りなどで水分を飛ばしましょう。よく乾燥させる理由は、白カビの発生を防ぐためです。また、よく乾燥させたコーヒーカスは多気孔質で水はけがよくなるというメリットもあります。

    ただし、コーヒーカスに含まれるカフェインやポリフェノールが植物の生育阻害物質になる恐れもあるため、混ぜる分量には注意が必要です。分量によっては、土の中にいる微生物のはたらきも阻害して、土の中の栄養バランスが崩れる可能性もあります。少量で試してみましょう。逆に、大量に撒けば除草剤としても使えます。

    コーヒーカスを焚く

    蚊取り線香のようにコーヒーカスを焚いて虫よけにする方法です。よく乾燥させたコーヒーカスを耐熱・耐火性の小皿に乗せ、マッチやライターで火をつけましょう。少しずつ燃えて細い煙が立ち上り、虫が嫌う匂いが漂います。

    コーヒー液を散布する

    インスタントコーヒーやコーヒーカスを再度煮だした液などを、スプレー容器に入れて散布する方法です。より強力な効果を期待する場合は、お酢を混ぜて唐辛子を漬け込みましょう。分量は次のとおりです。

    • コーヒー液:300cc
    • お酢:1mL
    • トウガラシ1本

    コーヒー液と酢をまぜた液に唐辛子を入れ、8~12時間漬け込めば、強力な虫よけ液が完成します。独特な匂いになるため室内向きではありませんが、屋外の園芸や家庭菜園では役立つでしょう。

    蜂よけにはコーヒーではなく忌避剤を使おう

    蟻やナメクジよけにはコーヒーの匂いが有用な可能性がありますが、蜂には逆効果の可能性があるため、おすすめできません。蜂専用の忌避剤など、確実に効果があるものを使いましょう。蜂の飛来数が多い場合や巣が近い場合は、プロに駆除を依頼するのもひとつの手段です。

    逆に、農作物の受粉などで蜂を引き寄せたい場合には、薄めたコーヒーが有効な可能性があります。人には匂いがわからない程度まで水で割ってから散布するなど、実験してみてはいかがでしょうか。

    蜂とコーヒーに関するよくある質問

    コーヒーの匂いは蜂よけになりますか?

    蜂よけになるという説もありますが、蜂がコーヒーを好むという説もあるため、蜂よけとしてコーヒーを用いるのはおすすめできません。

    蜂を気にせず、屋外でコーヒーを飲みたいのですが。

    蓋つき容器にコーヒーを入れる、事前に蜂用忌避剤を散布するなど工夫しましょう。

    蜂が好きな匂いは何ですか?

    甘い香りを好みます。ジュース・柔軟剤・香水の匂いも花蜜や果汁と間違えて飛来する恐れがあります。

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