窓ガラスや外壁に黄色や茶色の小さな斑点を見つけたことはありませんか?それは蜂の糞かもしれません。微細な汚れですが排泄物であるため、害がないのか気になる人もいるのではないでしょうか。
本記事では、蜂の糞の特徴と成分、放置することで生じるトラブル、掃除方法を解説します。蜂の糞が気になっている人は、ぜひ参考にしてください。
蜂の糞の特徴と成分

ここでは、蜂の糞の成分と特徴を詳しく解説します。
蜂の糞の特徴
蜂の成虫の糞 | 直径1~3mm程度の斑点状 黄色~褐色 |
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蜂の幼虫の糞 | 黒いかたまり |
蜂の成虫は花粉や花の蜜、果汁を食べるため、糞の色も花粉に近い黄色~褐色をしています。糞跡は直径1~3mmの斑点状が大半ですが、液体状の糞を飛行中に排泄するため、角度や勢いによっては線状の汚れになることもあります。また、アカンリダニに寄生されたミツバチの糞は、水っぽく変化するといわれています。
成虫と幼虫で食性に変化のあるスズメバチやアシナガバチの場合、幼虫の糞の色は黒です。成虫が捕獲した昆虫を食べるため、消化しきれなかったタンパク質のカスや外骨格が含まれます。なお、排泄は蛹になる直前の1回限りです。
蜂の糞の成分
蜂の成虫の糞は酸性の成分を含むため、放置すると金属に影響するといわれています。また、油分を含むため水をはじき、雨では落ちないことも少なくありません。長期間放置すると、花粉由来の色素が沈着するリスクもあります。この点は、後半の蜂の糞を放置するリスクで詳しく解説します。
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蜂の糞が付着しやすい場所

蜂の糞が付着しやすい場所は次のとおりです。
- 民家の窓ガラスや壁面
- 車のボディや窓ガラス
- 屋外に干した洗濯物
- 植物の葉やプランター周辺
- ポストや外灯を含むエクステリア
先述のとおり、蜂の成虫は飛行中に排泄するため、活動範囲内であれば糞の被害にさらされる可能性があります。土や芝生に糞があっても気づきませんが、上記のような場所では目立つでしょう。水で流すだけでは落としにくいというのも難点です。洗濯物や植物が糞の被害に合っている
洗濯物や植物が糞の被害にあっている場合は、忌避剤の散布や木酢液を入れたボトルの設置を検討してください。ベランダに蜂が寄ってくるようであれば、ベランダ全体を囲う防虫ネットの取り付けも有用です。
蜂の糞が増える要因

蜂の飛来が多い場所では糞の被害も増えます。ここでは、蜂の飛来が多くなる要因を解説します。
蜂の巣が近い
蜂の行動範囲は巣から直径数kmに及びますが、巣の周辺ではとくに多い数の蜂が活動しているため、必然的に糞の量も多くなります。蜂の巣が見当たらない場合でも、糞の量が多ければ近くにある可能性が高いといえるでしょう。次の記事では、蜂が巣作りに好む場所を詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

エサ場が近い
蜂の成虫は花粉・花の蜜・果物の汁を食べるため、これらの植物がある場所では飛来する確率が高まります。また、幼虫のエサを狩るために他の昆虫が多いところも頻繁に出入りします。次のような場所は蜂のエサ場になりやすいため、注意が必要です。
- 花壇やプランター
- 果樹
- 落ち葉溜まり
- 水分の多い場所
プランターは室内に入れ、落ち葉溜まりなどは掃除によって撤去することがベストです。ただし、その場から動かせない事情がある場合は、蜂用の忌避剤の散布や防虫ネットによって飛来を防ぎましょう。

蜂の糞を放置することで生じるリスク

蜂の糞を放置することは、見た目の悪さだけでなく、環境や健康にも影響を及ぼすことがあります。主なリスクを4つ解説しまうs。
カビ・細菌の繁殖
蜂の糞にはカビや雑菌のエサとなる有機物が含まれています。また、酸性であることもカビや細菌にとっては好条件です。とくに湿気の多い場所で蜂の糞を放置すると、カビや細菌が繁殖しやすくなります。
糞が付着した段階で落とすのがベストですが、万が一カビや雑菌が繁殖した場合は、アルカリ性洗剤で除去しましょう。ただし、アルカリ性洗剤を金属サビに使うと腐食を広げる恐れがあるため、使用箇所は選びます。
色素沈着
長期間にわたって蜂の糞を放置すると、花粉に含まれる色素が沈着してシミになることがあります。洗濯物などの布製品はもちろん、木材や金属のシミになることもあるので注意が必要です。
悪臭
獣の糞とは異なるため、いわゆる「うんちのニオイ」とは異なりますが、発酵臭や酸っぱいニオイはします。また、蜂が食べた物によっては、その植物のニオイがすることもあるようです。
わずかな量の糞であれば近づかない限りわかりませんが、糞の量が多ければ悪臭を感じることがあるでしょう。また、洗濯物に付着した場合は、しばらくニオイがとれないケースもあります。
金属の腐食・塗装の劣化
蜂の糞に含まれる酸性の物質が金属に長期間触れると、腐食を引き起こしたり表面の塗装を劣化させる恐れがあります。車のボディや窓ガラスのコーティングに影響すると、見た目が悪くなるのはもちろん、修繕費用の面でも負担が大きいため早めに除去しましょう。
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蜂の糞の効果的な掃除方法

蜂の糞は粘着性が強く、放置すると固着してしまうため、できる限り早めに掃除をしましょう。蜂の糞の効果的な掃除方法を場所別で紹介します。
民家の窓ガラスや壁の掃除方法
- お湯を含ませた雑巾を当てる
- 中性洗剤をスポンジに含ませて洗う
- 凹凸に入り込んだものは歯ブラシで掻き出す
- 水で洗い流す
- 柔らかい布で乾拭きして仕上げる
お湯を含ませた雑巾を当てると、乾燥で硬くなった糞がやわらかくなります。その上で、食器用中性洗剤などを使って洗いましょう。中性洗剤には水と油をつなげる界面活性剤が含まれているため、水をはじく油分を含んだ汚れでも落としやすくなります。
スポンジや歯ブラシを使うときは、力加減に注意してください。とくに歯ブラシを使うときは、ガシガシと動かすのはNGです。軽く叩くようにして汚れを落とすイメージで使いましょう。その後は水で流し、柔らかい布で乾拭きすれば完了です。
車のボディや窓ガラスの掃除方法
- 水を流して車体を冷やす
- カーシャンプーをバケツで泡立てる
- 2をスポンジに含ませて汚れを洗う
- 水で洗い流す
- 車用のクロスで乾拭きして仕上げる
日光によって車体が熱を持った状況では、カーシャンプーが乾いてシミになることがあります。まずは車体を冷やし、糞をやわらかくするために水で流しましょう。その後は泡立てたカーシャンプーで洗い、水で洗い流します。汚れが落ちたことを確認し、乾拭きすれば完了です。
なお、カーシャンプーがなければ食器用中性洗剤でも代用できますが、200倍に希釈することをおすすめします。カーシャンプーとは違い、食器用洗剤は車に使うことを考慮されていないためです。
また、可能であれば、乾拭き後にワックスやガラスコーティング剤で仕上げましょう。再び蜂の糞を落とされても、汚れが付着しにくくなります。あるいは、車用のカバーをかけておく方法も有用です。
蜂の糞をみつけたらすみやかに掃除しよう
蜂の糞は、単なる不快な汚れにとどまらず、放置することでさまざまなリスクを引き起こす可能性があります。糞の特性や効果的な掃除方法を理解し、早めに掃除することが大切です。蜂の糞の被害が多い場合は、忌避剤の散布や防虫ネット、車カバーの導入も検討しましょう。
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