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バラを狙うハキリバチの特徴と駆除方法を解説

ハキリバチは名前のとおり、葉を切り取る習性を持つ蜂です。バラの葉を好んで持ち帰る種類もいるため、園芸にとっては厄介な蜂といえます。動きが素早く、退治できずに困っている人もいるのではないでしょうか。

本記事では、ハキリバチの特徴と好む葉の種類、駆除方法を詳しく解説します。後半では駆除の前に気を付けておきたいポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

このような方におすすめ

  • ハキリバチが葉を切り取る理由を知りたい方
  • ハキリバチが狙う葉の種類を知りたい方
  • ハキリバチの巣を見つけたい方
  • ハキリバチを駆除したい方

※1 対応地域・対応する加盟店により異なります ※2 対応地域・加盟店・現場状況により、お事前にお客様の同意を得たうえで、調査・見積り費用をいただく場合がございます ※3 作業後1週間以内に同じ場所に再発した場合に限ります

ハキリバチとは?

ここでは、ハキリバチの分類と習性を解説します。

ミツバチの仲間

ハキリバチは蜂蜜を集めるミツバチと同じ、ミツバチ上科に属するハキリバチ科の蜂の総称です。日本には60種類ほどが生息しているといわれています。代表的なハキリバチは次のとおりです。

ハキリバチの種類

  • トモンハナバチ
  • ハラアカヤドリハキリバチ
  • ヤノトガリハナバチ
  • キバラハキリバチ
  • オオハキリバチ
  • クズハキリバチ
  • バラハキリバチ

名前の通り、葉を切り取る習性を持つ種類が多いものの、分類こそハキリバチながら葉を切り取らない種類もいます。また、葉を切り取る種類も葉を食べているわけではありません。エサは花粉や花の蜜であり、幼虫と成虫で食性は同じです。

花粉や花の蜜だけを食べる蜂は「ハナバチ」とも呼ばれます。ハキリバチ以外のハナバチは、ニホンミツバチ・セイヨウミツバチ・クマバチ・マルハナバチなどです。ハナバチには花粉を集めるのに適した、ふわふわの毛が生えている傾向にあります。

葉の切り取りという植物への悪影響がある反面、受粉を助けるという側面もあるため、害虫とも益虫とも言い切れない存在です。

巣の場所

巣作り場所には狭い穴・空洞が好まれます。具体例は次のとおりです。

ハキリバチの巣作り場所

  • 爬虫類が開けた木の穴
  • 土の中
  • 建材用の竹の中
  • ホース

しばらく使っていなかった竹やホースを使うときは、ハキリバチが中にいる可能性を考えておきましょう。ハキリバチはおだやかな性格ですが、巣を刺激されると攻撃することがあります。

葉を使った巣作りの手順

葉を切り取るタイプのハキリバチの巣作り(営巣)手順は次のとおりです。

ハキリバチの巣作り手順

  1. 葉を丸く切り取る
  2. 葉を持ち帰る
  3. 木の穴に葉を敷き詰める
  4. 葉で仕切りをつくる(育房室)
  5. 花粉と蜜で団子を作る
  6. 団子を育房に入れて卵を産みつける

小さな牙のような顎で葉を丸い形に切り取ると、巣穴となる木の穴に持ち帰り、葉を敷き詰めながら仕切りを作ります。仕切られた空間が幼虫が育つ育房室です。育房に花粉と蜜で作った団子を入れ、そこに卵を産みつけます。

バラの葉を切り取るのはバラハキリバチ

バラの葉を好んで切り取るのは、バラハキリバチです。ここでは、バラハキリバチの生態を紹介します。

バラハキリバチの基本情報

和名 バラハキリバチ
学名 Megachile nipponica
見られる時期 6~9月
体長 10~14mm(オスは9~13mm)
見た目の特徴 黒い体に褐色の毛
頭頂部と胸部背面には毛がない
腹部は黒と白の縞模様
分布 北海道、本州、四国、九州
伊豆諸島、南西諸島など
巣の場所 地中または既存の穴(竹筒、ホースなど)

バラハキリバチは黒い体に褐色(茶色)の毛を持つハキリバチです。北海道・本州・四国・九州など幅広く分布しており、対馬や屋久島、種子島にも住んでいます。

葉を切り取ってしまうため、放っておくとバラの見た目が悪くなるほか、光合成の効率が低下して弱る恐れがあります。バラの葉が丸い形に切り取られているのをみつけたら、バラハキリバチの可能性を疑いましょう。

バラ以外の葉も切り取る

バラハキリバチは営巣にバラの葉を好みますが、バラの葉だけを狙うわけではありません。バラを中心としてさまざまな葉を切り取ります。これは他のハキリバチでも同様です。

たとえばクズハキリバチの場合、名前の由来でもあるクズの葉だけを切り取るわけではないことが調査(※)によってわかっています。巣内にあった467枚の葉の内、クズの葉が450枚(96.4%)と最多ではあるものの、他17枚はヤマハギやムラサキツメクサの葉でした。

参考

(※)片山英助「クズハキリバチの営巣習性、 特に育房葉片の加工と接着の状況について」一般社団法人 日本昆虫学会 昆蟲.ニューシリーズ2004年7巻1号

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バラハキリバチ以外が好む葉

ハキリバチはバラ科の植物だけでなく、マメ科やゴマ科の葉も好みます。好まれやすい植物とその葉を切り取るハキリバチの代表的な種類は次のとおりです。

植物 ハキリバチの例
クズ(マメ科) クズハキリバチ、キバラハキリバチ
ハギ(マメ科) スミゾメハキリバチ
ゴマ(ゴマ科) キバラハキリバチ
サクラ(バラ科) ツルガハキリバチ

キバラハキリバチの「キバラ」は「黄腹」の意味で、バラを好むわけではありません。バラハキリバチと同様にバラ科の葉を好むのは、ツルガハキリバチです。

なお、ハキリバチが好みやすい植物は上記のとおりですが、他の植物なら安全とも言い切れないため注意が必要です。実際に、ユーカリの葉が切り取られた事例もあります。

また、先述のとおりハキリバチに分類されていても葉を切り取らない種類もいます。たとえばオオハキリバチやネジロハキリバチは、竹筒に樹脂(松やに)で仕切りを作る種類で、葉を切り取ることはありません。

ハキリバチの巣の見つけ方

ハキリバチと遭遇したら、3mほどの距離を保ちながら行動を追いかけてみましょう。距離を保つ理由は、刺されるリスクを低減させるためです。

追いかけるときのおすすめのタイミングは、ハキリバチが葉を抱えているときです。手ぶらの状態と比べて動きが鈍くなるため、追いかけやすくなります。

見失ったら、周辺にある竹筒やホースなどの細長い空洞がある場所や、他の生き物が開けた穴がないかを確認してみましょう。見失った周辺に巣がある可能性が高いからです。

ハキリバチの駆除方法

ハキリバチは動きが素早いため、飛んでいる状態の個体を駆除するのは困難です。巣を探して駆除しましょう。手順は次のとおりです。

ハキリバチの巣の駆除方法

  1. 行動を観察し巣の場所を特定する
  2. 防護服相当のウェアを着用する
  3. 巣穴から蜂用の殺虫スプレーを噴射する
  4. 1~2本分のスプレーを使い切る
  5. 癒合剤やパテなどで穴をふさぐ

巣の場所の特定方法は先述の「ハキリバチの巣の見つけ方」をご確認ください。特定次第、駆除の準備をしましょう。防護服相当のウェアは、厚手の服と二重にした手袋などです。詳しくはコチラの記事で紹介しています。

準備ができたらスプレーの噴射口を巣穴に差し込み、1~2本を使い切るまで噴射しましょう。奥まで薬剤が回れば駆除は完了です。

その後は、再発防止のために穴を埋めます。木の穴であれば植物用のケイソウセラミック粉や癒合剤、壁などの穴であればパテがおすすめです。ホースや竹材などであれば、廃棄しましょう。

なお、巣の場所を特定できないときや駆除アイテムの準備が難しいときは、プロに依頼しましょう。

ハキリバチの予防方法

ハキリバチを駆除した後は、癒合剤やパテで穴を埋めることが再発防止につながりますが、それ以外の予防対策もあります。具体的な方法は次のとおりです。

ハキリバチ被害の再発予防策

  • 防虫ネットを使用する
  • ハキリバチが好むものを撤去する
  • アルミホイルや銀テープを支柱に巻く
  • 木酢液やミントの香を散布する

ハキリバチが好む植物に防虫ネットをかけるのは、最も効果的な方法です。葉にたどり着けなくなるため、切り取られる被害を防止できます。プランターであれば室内に入れることも検討しましょう。

また、竹筒やホースなどの巣作りに好まれやすいものも撤去することをおすすめします。

撤去が難しい場合は、ハキリバチが好む植物の周辺にアルミホイルや銀テープを活用しましょう。ハキリバチは、アルミホイルや銀テープなどの光を反射するものを嫌うといわれているからです。支柱や周辺の手すりなどに撒き付けることで、忌避効果を期待できます。

同じように忌避効果を期待できるのが、木酢液やミントの香りです。周辺に散布したり、液体を入れたペットボトルを設置したりすることで、ハキリバチの寄り付きを防げる可能性があります。

トモンハナバチは絶滅危惧種なので注意

※画像はトモンハナバチと似ているハキリバチの一種

バラハキリバチは絶滅危惧種ではありませんが、その他のハキリバチは絶滅危惧種の可能性があるので、迷惑な被害に遭っている状況でなければ、極力放っておいてあげましょう。

たとえば、ハキリバチの一種であるトモンハナバチは京都や宮城、関東北部3県などで絶滅危惧種や準絶滅危惧種、要注目種などに指定されています。クズハキリバチも高知県で絶滅危惧Ⅱ類、京都では準絶滅危惧種です。

絶滅危惧種かどうかは、環境省が作成するレッドリスト(レッドデータブック)で確認できます。また、各都道府県のホームページでも情報公開されている場合があるので、確認してみましょう。

(※1)2026年6月時点で昆虫類は2020年発表分の第4次レッドリストが最新。第5次レッドリストは評価作業が進行中
(※2)京都府の2026年版昆虫類は令和8年度末公開予定

ハキリバチは益虫にも害虫にもなる蜂

ハキリバチは花粉を運ぶため、受粉を助けてくれる面では園芸や農業にとって益虫です。性格もおだやかで、巣を刺激しない限り襲ってくることはまずありません。しかし、名前のとおり葉を切り取るため、植物の光合成に悪影響が及ぶこともあります。

駆除すべきかどうかは、育てている植物の被害レベルで判断しましょう。葉が多く切り取られ、植物が弱ってしまうようであれば駆除を検討することをおすすめします。防護服相当のウェアを着用し、蜂用スプレーで駆除してみてください。巣の場所を特定できないときは、調査からプロに依頼しましょう。

ただし、トモンハナバチなど一部のハキリバチは絶滅の可能性があるため、できれば放っておきたいところです。防虫ネットをかける、営巣されやすいものを撤去するなど、工夫してみましょう。

ハキリバチに関するよくある質問

ハキリバチに関するよくある質問3つに回答します。

ハキリバチの被害はいつ多く発生しますか?

バラハキリバチの場合、活動時期は6~9月です。そのほかのハキリバチは、春から初夏にかけて発見することが増えていきます。活動終了は気温が低下する前の秋頃です。

ハキリバチは駆除すべきですか?

バラハキリバチなど、園芸に甚大な被害が出る種類の場合は駆除を検討しましょう。ただし、ハキリバチの中には絶滅危惧種もいるため、すべてを駆除すべきというわけではありません。

バラをハキリバチから守る方法は?

葉を切り取れないように防虫ネットをかける方法をおすすめします。プランターであれば室内に入れることも検討しましょう。

※1 対応地域・対応する加盟店により異なります ※2 対応地域・加盟店・現場状況により、お事前にお客様の同意を得たうえで、調査・見積り費用をいただく場合がございます ※3 作業後1週間以内に同じ場所に再発した場合に限ります

  • この記事を書いた人

ハチお助け本舗 編集部

ハチお助け本舗編集部は、生活を脅かすハチの情報を発信する専門チームです。 「ハチ被害をなくしたい」という強い思いのもと、 現場で得た知識や経験を活かし、 ハチ駆除の専門家から寄せられた意見も参考にしながら、 読者の皆様にとって本当に役立つコンテンツを目指します。

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