ハチお助けコンテンツ 蜂駆除の方法

ベランダで蜂の巣を見つけたらどうする?対応方法や注意点を解説

ベランダに蜂の巣が作られると、窓を開けるたびに蜂が侵入するリスクがあるため、安心できません。洗濯物も外干し派の人は困ってしまうでしょう。危険だからと放置すればするほど、蜂が増えてしまうことも悩みの種です。

本記事では、ベランダに巣を作りやすい蜂の種類と危険性、対処方法を詳しく解説します。手持ちのもので駆除を試みる前に、しっかり準備をすることが大切です。また、賃貸物件の場合は、持ち家とは対処の手順が異なるため注意しましょう。

ベランダに蜂!最初にすべきこと

ベランダで蜂を見つけたら、まずすべきことは次の3つです。理由を解説します。

  • 大きな音を出さない・激しく動かない
  • 窓を閉める
  • 洗濯物をしっかり確認してから取り込む

大きな音を出さない・激しく動かない

大きな音や激しい動きは蜂を刺激するため、刺されるリスクが高まります。驚いても声や動きは最小限に留め、すみやかに室内に移動しましょう。無防備な状態で振り払ったり、捕まえようとしたりするのはNGです。

窓を閉める

蜂が活発な春~夏は、換気のために窓を開けることが多いかもしれませんが、蜂が出没している間は窓を閉めてください。網戸の目を越えられるほど小さな蜂はいないものの、蜂の種類によっては毒を噴射することがあるからです。

また、室内の料理やお菓子、アロマディフューザーなどの匂いが蜂を引き寄せることもあります。

洗濯物を取り込むのは蜂が去ってから

ベランダで蜂を発見したときは、まずは室内に入りましょう。洗濯物を干していた場合は取り込むのを一旦諦め、蜂が去るのを待つ必要があります。

ただし、夜に取り込むのは危険です。蜂は夜になると基本的に飛べなくなるため、洗濯物などにつかまって休むことがあります。洗濯物と一緒に室内に入れてしまう恐れがあるため避けましょう。

ベランダに巣を作る蜂の種類

ベランダに巣を作る蜂の種類と営巣開始時期、活動期間は次のとおりです。

蜂の種類 営巣開始時期 活動期間
ツバチ 春~夏 1年中
アシナガバチ 4~5月 4~11月
スズメバチ 4月下旬~6月上旬 4~11月
ドロバチ 7~9月 5〜10月頃

蜂の種類ごとの巣の特徴を詳しく解説します。

ミツバチ

ミツバチは集団で越冬できる種類で、春に新女王蜂が誕生すると、もともとの女王蜂と新女王蜂の群れに分かれます。新女王蜂の群れは春から夏にかけて、新たな巣を作るために集団移動(分蜂)するのが特徴です。

ミツバチの巣は楕円上の板が垂れさがったような形をしています。六角形のハニカム構造が見えたら、ミツバチの巣と判断できます。

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アシナガバチ

アシナガバチの巣

アシナガバチは小さな傘状の巣を作る、スズメバチ科アシナガバチ亜科の総称です。巣が小さく群れの数は多くありませんが、攻撃力や毒性の強い種類もいます。また、ベランダに設置した室外機の中など、発見しづらいところに巣を作るケースがあり、注意が必要です。

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ドロバチ

ドロバチは名前のとおり、泥で巣を作る蜂です。巣は壁などに作られますが、サイズが小さく泥汚れのように見えることがあるでしょう。攻撃性も弱く、卵を産んだら成虫は去るため、放っておいてもとくに問題のない蜂です。

ドロバチの一種であるミカドトックリバチにいたっては、1つの巣に対して卵を1つしか産まないので群れになる心配もありません。

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ベランダの蜂の巣は自分で駆除できる?4つの判断ポイント

自分で駆除できるかどうかを判断する4つのポイントは次のとおりです。

  • スズメバチではない
  • 巣の大きさが10cm以内
  • 手が届く場所に巣がある
  • 防護服相当のウェアを準備できる

この4つ全てを満たさない限り、危険性が高いため注意しましょう。

スズメバチは攻撃性が強く毒性も高いため、自分で対処するのはハイリスクです。しかし、スズメバチだけが危険というわけではありません。アシナガバチでも巣の大きさが10cm以上であれば、蜂の数が多いため危険度が上がります。

また、脚立やはしごを使わなければ手が届かない場所に巣があるときは、自分で対処できません。万が一の際に逃げにくいほか、ベランダから落下するリスクがあります。蜂駆除業者に依頼するのが無難です。

防護服相当のウェアを準備できない場合も、自力で対処するのはやめましょう。そのほか、駆除に必要なものには蜂用スプレーや赤色のライトなどがあります。詳しくは次の記事をご覧ください。

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賃貸物件の場合は大家・管理会社に相談

ベランダは法律上では「共用部分」に規定されています。アパートやマンションの通路、エレベーターなどが該当し、基本的には貸主(大家)の責任で管理すべき場所です。

しかし、ベランダの害虫対策に関しては、賃貸借契約時に借主の責任としている場合があります。法律上は共用部分ですが、日常的な使用者が借主であるためです。

いずれにしても、まずは大家さんか管理会社に相談しましょう。放置すると隣人に被害が及ぶリスクがあるからです。また、駆除の責任範囲が借主にある場合でも、支払いのみ借主負担で手配は大家さんや管理会社がしてくれる場合があります。

 

ベランダに蜂を戻ってこさせないための対策

最後に、ベランダに蜂が戻ってこないようにするための対策を3つのポイントに分けて解説します。

甘い香りがするものを置かない

蜂は花の蜜や果実を好むため、甘い香りに引き寄せられる習性があります。具体的には次のようなものが該当します。

  • 花のプランター
  • ジュースの空き缶やペットボトル
  • 甘い香りの柔軟剤を使った洗濯物

蜂が飛来するシーズンは、これらの物を室内に入れましょう。

ただし、蜂がベランダ周辺をウロウロしている時期は、柔軟剤の香りに関わらず、洗濯物を室干しにすることをおすすめします。

Tシャツの中や折りたたまれたタオルの間に蜂が潜んでいる可能性があるからです。どうしても外干しする必要がある場合は、取り込み時に蜂が付いていないことを必ず確認しましょう。

蜂の忌避剤を撒いておく

忌避剤は蜂が嫌う成分や臭いを含む薬剤です。ベランダに散布しておけば、蜂が寄り付きにくくなります。蜂の忌避剤には次のようなものがあります。

  • 忌避スプレー
  • 木酢液
  • ハッカ油

忌避スプレーは蜂専用のものを選びましょう。木酢液やハッカ油は蜂が嫌う臭いの液体です。水で希釈して散布すれば、忌避剤として使用できます。いずれも、ホームセンター・ドラッグストア・通販などで購入可能です。

防虫ネット・蚊帳を設置する

防虫ネットや蚊帳を取り付けるのも選択肢の一つです。目の細かい網でベランダ全体を覆えば、巣を作られる心配はなくなります。

ただし、設置の際には脚立を使用しなければならない場合もあるため、一人で作業するのは避けましょう。足場を支えてもらうなど、転落を防ぐ工夫が必要です。

ベランダ全体を覆うことが難しい場合は、室外機などの蜂が巣を作りやすい部分だけでも、防虫ネットを取り付けるのがおすすめです。

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蜂の巣を自分で駆除できるかどうかは、状況によって異なります。脚立を使用しなければいけない場合や巣の規模が大きい場合は、必ず蜂駆除業者に相談してください。賃貸の場合は大家さんや管理会社への相談も大切です。

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ハチお助け本舗編集部①

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