秋の蜂の活動は、蜂の種類によって大きく異なります。また、微妙な時期の違いで大きな差が生じることも少なくありません。その結果「秋の蜂は安全だから放っておくべき」という声もあれば「秋は最も危険」という声もあり、判断に迷うことがあるでしょう。
そこで本記事では、秋の蜂の活動を詳しく解説します。凶暴化する種類と時期のほか、越冬準備をしっかりおこなう種類や秋にみられる蜂の集団の謎など、さまざまな蜂の活動を解説するので、ぜひ参考にしてください。
このような方におすすめ
- 秋に凶暴化する蜂の種類が知りたい方
- 秋の蜂は安全という説が本当なのか判断したい方
- 秋に蜂がおこなう越冬準備に興味のある方
- 秋に蜂の群れを見つけて驚いた方

※1 対応地域・対応する加盟店により異なります
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※3 作業後1週間以内に同じ場所に再発した場合に限ります
秋の蜂の主な活動

秋の蜂の活動は種類によって異なりますが、大きく分けると次の2つです。
秋の蜂の主な活動
- 交尾シーズンを迎える
- 越冬に向けた準備・待機
それぞれの活動と該当する蜂の種類を解説します。
交尾シーズンを迎える
秋に交尾シーズンを迎える蜂の代表例は次の2種類です。
秋に交尾シーズンを迎える蜂の種類
- スズメバチ
- アシナガバチ
上記の種類の場合、晩夏から秋にかけて次世代となるオス蜂と新女王蜂が生まれます。羽化して成虫になると、巣を飛び立って交尾をおこない、そのまま巣に戻ることはありません。
なお、オス蜂と新女王蜂の卵が産み付けられてから羽化するまでの間は、次世代を守るために働き蜂が凶暴化するため注意が必要です。凶暴化については、後ほど詳しく解説します。
その後、次世代が飛び立つと働き蜂は急激におとなしくなります。とくに気温が15℃を下回るようになると動きが鈍化することが少なくありません。基本的には10℃を下回ると死亡します。
越冬に向けた準備・待機
秋に凶暴化することなく着々と越冬準備を進める蜂や、特段のことはせず待機がメインになる蜂もいます。具体的には次のような種類です。
越冬に向けた準備・待機がメインになる蜂の種類
- ミツバチ
- マルハナバチ
- コシブトハナバチ
- ドロバチ
- ハバチ
- 寄生蜂
上記の中で、越冬準備をしっかりおこなうのはミツバチのみです。他の蜂は休眠状態に入り、体力の消耗をセーブすることで越冬します。越冬準備の詳細は本記事後半の「【タイプ別】秋の終わりの越冬準備」でも詳しく解説します。
アシナガバチ・スズメバチは晩夏~秋に凶暴化

アシナガバチ・スズメバチは、新女王蜂とオス蜂が羽化するまで、次世代を守るために凶暴化します。巣の周辺の警戒度が高まっているため、近づかないようにしましょう。ここでは、
アシナガバチの凶暴化は8月末~10月頭が目安
アシナガバチの新女王蜂とオス蜂の卵が産み付けられる時期は、8月末~9月頭が目安です。以降、羽化に必要な25~30日間が経過する9月末~10月頭まで働き蜂が攻撃的になります。
働き蜂は警戒を強めるために巣の周辺を飛び回り、接近する存在に対して羽音で威嚇したり、攻撃をしかけたりします。普段は温厚なタイプのアシナガバチも、次世代誕生のシーズンでは攻撃性を高めているため注意が必要です。
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スズメバチの凶暴化は8月末~10月末が目安
スズメバチの新女王蜂とオス蜂の卵が産み付けられる時期は、8月末~9月半ばが目安です。羽化には25~41日間を要します。たとえば、9月15日に生まれた卵が41日かけて成長したとすると、羽化するのは10月26日です。
群れや種類によっては9月でも交尾シーズンに突入することがありますが、次世代の子育ておよび警戒レベルがMAXに引き上がる時期は主に10月です。巣に近づく存在に対して容赦なく威嚇と攻撃をしかけます。
ただし、気候条件などによっては、11月頭頃まで凶暴化している可能性もあるのでご注意ください。
なお、スズメバチの威嚇は顎を鳴らすというものです。カチカチ・パチパチという音がしたら、半径10m以内に巣がある可能性が高いので、それ以上進まず、静かに引き返しましょう。威嚇音を無視して接近すると、巣内から飛び出してくる大群に襲撃されます。
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マンションに集まるケースについては次の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
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【タイプ別】秋の蜂の越冬準備

秋におこなわれる越冬準備や待機の詳細をタイプ別で解説します。
新女王蜂のみが越冬するタイプ
群れを形成する蜂の中で、新女王蜂のみが越冬するタイプは次の種類です。
新女王蜂は秋に交尾を終えると、越冬場所に単独で引っ越します。越冬場所は、地中や朽木の中などです。温度と湿度が変化しにくいことが選定基準で、人気の場所には複数の群れ出身の新女王蜂が集まることもあります。
なお、働き蜂・オス蜂・旧女王蜂は寒くなると死亡します。寿命が残っていても、気温の低下に耐えられないからです。死亡する気温は、スズメバチとアシナガバチが10℃以下、マルハナバチが5~0℃以下が目安です。
冬のスズメバチについては次の記事でも詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
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集団で越冬準備を進めるタイプ
女王蜂と働き蜂が一緒に越冬するのはミツバチのみです。越冬体制に入るのは11月が目安で、翌年の春になるまで巣内に引きこもります。
つまり、約半年の引きこもり生活でも集団を養えるほどのエサの蓄えが必要ということです。9~10月の間にせっせと花蜜や花粉を集め、蜂蜜や蜂パンに加工して蓄えます。冬に近づくと多くの花々が枯れてしまうので、うかうかしていられません。
なお、7~8月はミツバチにとって暑すぎるので、日中は春の蓄えを食べながら過ごし、涼しい朝夕だけ出かける傾向があります。夏の活動量が制限されることが、秋のエサ集めでラストスパートをかけなければならない理由のひとつです。
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次世代のメス蜂・オス蜂が成虫の姿で引きこもるタイプ
次の2種類の蜂は、群れを形成しない単独性で、なおかつ羽化した後の成虫の姿で巣内に引きこもるタイプです。特別な準備はしません。
次世代のメス蜂・オス蜂が成虫の姿で引きこもるタイプの蜂の種類
- コシブトハナバチ
- クマバチ
次世代のメス蜂とオス蜂は生まれた巣の中にこもったまま、翌年の春を待ちます。夏に生まれた場合でも、巣からは出ないまま秋を過ごし、冬を迎えるのが特徴です。秋の間は親蜂が運んでくるエサを食べます。
蜂蜜などのエサを蓄える習性はないので、親蜂が冬に死亡した後はエサを食べることもなくただじっとしているだけです。休眠状態になることでエネルギーの消費量を節約します。
幼虫・蛹の姿で越冬するタイプ
成虫にならず、幼虫や蛹の姿で越冬するタイプの蜂もいます。
幼虫・蛹の姿で越冬するタイプの蜂の種類
- ドロバチ
- ハバチ
- 寄生蜂
ドロバチの場合、夏までに産み付けられた卵は20日ほどで成虫に(羽化)なりますが、秋に産み付けられた卵は孵化しても羽化まで進まず、前蛹(ぜんよう)といわれる幼虫と蛹の中間のような状態で春を待ちます。春になる頃に蛹化し、羽化する流れです。
ハバチは幼虫または前蛹の状態で、土の中にもぐって越冬します。越冬準備が早く、8月下旬には土の中にもぐり始めるのが特徴です。
寄生蜂は他の虫の体内に卵を産み付ける蜂です。越冬のために宿主の体から出て繭・前蛹になる者もいれば、宿主の体内で幼虫のまま越冬する者もいます。いずれにしても羽化するのは翌年の春です。
秋にみられる蜂の集団の謎

秋に蜂の群れを発見した場合、次の3つのいずれかである可能性が高いと考えられます。
交尾のために集まっている
秋に集団で飛び回っているスズメバチやアシナガバチを見つけた場合、そこは交尾エリアと考えられます。近隣のさまざまな巣から、オス蜂と新女王蜂が交尾エリアに集まって交尾をおこなうというものです。秋のあたたかく晴れた日にみられます。
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死を待っている
秋にスズメバチやアシナガバチが集まってじっとしている様子を発見した場合、それはただ死を待つだけの働き蜂・オス蜂の集団と考えられます。
巣内の子供がすべて羽化した後の働き蜂や交尾が完了したオス蜂は、もうやることがありません。これに加えて、飢餓に陥っている時期でもあります。主食である幼虫の分泌液が手に入らなくなるほか、木枯らしの時期は花蜜・樹液・果実なども減るからです。
活動する理由も元気もない上に、巣に戻る理由もなくなる状態です。その結果、雨風を避けられる場所に集まって死を待つことがあります。
ミツバチの分蜂はレアケース
ミツバチの群れに遭遇した場合は分蜂の可能性がありますが、秋に分蜂がおこなわれるのは極めてレアケースです。
分蜂は、旧女王蜂が働き蜂の半数を率いて引っ越しすることを指します。旧女王蜂に帯同する働き蜂は体内に蜂蜜を蓄えて持って行くので、元の巣の蜂蜜は減少します。
越冬に必要な蜂蜜を大量に蓄えなければいけない秋に、分蜂がおこなわれることは通常ではありません。可能性があるとすれば、群れの数が増えすぎており、なおかつ蜂蜜の貯蔵量が過剰なほどある場合と考えられます。
また、このレアケースにおける分蜂では、帯同する働き蜂の数が元の巣の半数に届かず、小規模な集団になることが多いようです。分蜂については次の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
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春から初夏にかけて、ミツバチの大群に遭遇したことがある方もいるのではないでしょうか。その大群はほとんどの場合、分蜂(ぶんぽう)によって形成された蜂球(ほうきゅう)です。 本記事では、ミツバチの分蜂の習 ...
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ミツバチの引っ越し
ミツバチの群れを発見したときの、もうひとつの可能性が群れ全体の引っ越しです。クマやスズメバチなどの天敵に巣が襲撃されたときにおこなわれることがあります。天敵に襲撃され続ければ、巣が壊滅する恐れがあるからです。
あるいは、大雨やがけ崩れなどの自然災害によって元の巣が消失した場合も、引っ越しをおこないます。
ミツバチの引っ越しは女王蜂が先行して動き、働き蜂が帯同するというものです。そのため、女王蜂が場所を決めるまでは群れでウロウロします。
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落ち葉の中から出てくる蜂に要注意

秋の落ち葉が溜まった場所から蜂が出てくることがあります。掃除のときは注意しましょう。蜂が出てくる理由は次のとおりです。
秋の落ち葉溜まりから蜂が出てくる理由
- 落ち葉の下にいる虫を狩るため
- あたたかい場所で休むため
- 女王蜂が冬眠場所を探しているから
急ぎでないのであれば、気温が10℃を下回る日が数日続いた後に掃除する方が安全です。落ち葉の中は比較的あたたかいものの、寒い日が続けば死亡または弱っている可能性が高く、安全を確保しやすくなります。
秋の蜂も危険な場合があるので油断は禁物
冬の寒さが近づく晩秋ともなれば、スズメバチやアシナガバチでもおとなしくなりますが、11月頭頃までは凶暴化している恐れがあるため注意が必要です。
また、ミツバチなどの温厚な蜂であっても、凶暴化しないということと刺さないということはイコールではありません。叩こうとしたり、捕まえようとしたりすれば刺してくることがあります。まだ活動がみられる間は油断禁物です。
冬まで待てば出現自体が激減するので、近づかないだけで済むのであれば、放っておきましょう。
ただし、自宅の敷地内などに巣が作られている場合は、駆除・撤去することをおすすめします。凶暴化の時期はもちろん、冬の空の巣でもハウスダストなどのリスクがあるからです。巣の駆除・撤去の際はぜひハチお助け本舗へご相談ください。

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