キアシナガバチはアシナガバチの代表的存在です。アシナガバチの中では攻撃的で、刺傷被害の少なくない蜂といえます。キアシナガバチが飛んでいれば、数十メートル以内に巣がある可能性が高いため注意が必要です。
本記事では、キアシナガバチの基本情報から、見た目の特徴、危険性(性格・毒性)、巣の特徴まで詳しく解説します。キアシナガバチを見分けたい人や巣を発見したい人はぜひ参考にしてください。
キアシナガバチとは
| 和名 | キアシナガバチ |
|---|---|
| 学名 | Polistes rothneyi |
| 見られる時期 | 4~10月 |
| 体長 | 20~26mm |
| 見た目の特徴 | 鮮やかな黄色と黒の模様 大きい 胸の上部と下部に黄色の線が2本 触覚は先端が黄色で根本は黒 |
| 分布 | 北海道、本州、四国、九州、沖縄 |
| 巣の場所 | 茂み、生垣、軒下、ベランダ、換気扇フードなど |
| 幼虫のエサ | 蝶や蛾の幼虫、ハエ、バッタ ※成虫が狩って肉団子にしたもの |
| 成虫のエサ | 花蜜、樹液、幼虫が出す分泌液 |
アシナガバチ亜科アシナガバチ属の蜂
キアシナガバチはスズメバチ科アシナガバチ亜科アシナガバチ属の蜂です。同じグループにはセグロアシナガバチ、フタモンアシナガバチ、コアシナガバチなどが属しています。アシナガバチ亜科の中では攻撃力の高いグループです。
見た目の特徴
セグロアシナガバチと並んで最大級のアシナガバチです。鮮やかな黄色と黒が目立ちます。胸(背)の上部と下部に2本の黄色いラインが入っており、胸の中央も鮮やかな黄色です。腹部の縞模様も黒が控えめで、黄色の方が目立ちます。
触覚は根本が黒っぽく先端は黄色、脚も同様に先端が黄色です。脚の節にも黄色が入っています。大きく黄色が鮮やかなアシナガバチを見かけたら、キアシナガバチの可能性が高いといえます。
益虫の側面がある
後述しますが、キアシナガバチは攻撃力が高いため一概に益虫とはいえません。しかし、ハエや葉の食害をもたらす芋虫・バッタなどを狩ってくれるため、衛生面あるいは農業・園芸にとっては益虫の側面があります。
キアシナガバチの危険性

キアシナガバチはアシナガバチの中では危険性の高い種類です。その理由を詳しく解説します。
攻撃性・性格
アシナガバチの中では攻撃的な性格です。スズメバチほど執拗に攻撃をしかけるわけではありませんが、巣に近づく外敵に対しては容赦なく襲いかかります。キアシナガバチが腹を丸めて前を見据えたら、攻撃をする前の威嚇行動なので、それ以上近づかないようにしましょう。
毒性
アシナガバチの中では毒性が強く、刺されると強烈な痛みが走ります。痛みとともに赤く腫れあがり、症状が数時間から数日にわたって続くこともあるため要注意です。また、過去に蜂に刺されたことがある人は、ハチアレルギーによるアナフィラキシーショックのリスクもあります。
群れの働き蜂の数
アシナガバチの中では営巣規模が大きく、ピーク時には50匹ほどの働き蜂がいます。働き蜂は営巣・防衛・狩りなどの役割分担をするため、50匹に襲われることはないと考えられますが、集団に攻撃されれば危険です。
追跡距離
キアシナガバチは数メートルほどは追跡してくるタイプのアシナガバチです。巣を刺激した存在を外敵とみなして追いかけてきます。巣から離れればそれ以上は追跡してきませんが、大声や大きな動作で刺激すると興奮して仲間を呼ぶ可能性があるので、静かに後ずさりしてその場を離れましょう。
都市に適応しており遭遇率が高い
後述しますが、キアシナガバチは人の生活圏(都市)でも営巣できるため、遭遇率が比較的高い蜂です。人の出入りが多い場所で営巣されると、ドアや窓の開け閉めだけでも刺激となって、威嚇や攻撃をしかけてくる恐れがあるので注意しましょう。
ヒメスズメバチに襲われたときに人を刺すことがある
アシナガバチの幼虫や蛹を誘拐してエサにするヒメスズメバチに襲撃されることがあります。ヒメスズメバチが巣に襲来するとパニックになり、攻撃性が増すため注意が必要です。このタイミングで人が通りかかると、混乱して人を刺すことがあります。
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キアシナガバチの巣

キアシナガバチの巣の特徴を詳しく解説します。
灰色~茶色の紙に似た質感の巣
アシナガバチの巣は基本的にはお椀型・シャワーヘッド型と形容されます。キアシナガバチの巣も同様です。質感は紙に似ており、色は灰色~茶色をしています。民家のサイディング(外壁)と同化しやすい色なので、営巣の初期段階では気付けないことも多いようです。
六角形(ハニカム構造)の蛹室(ようしつ)が露出しており、蛹ができた後の蓋の色は白です。ピーク時の巣は直径20cmほどになります。
山を好むが民家にも営巣する
キアシナガバチは平地よりも山寄りの場所を好みますが、自然環境だけでなく人の生活圏でも営巣可能です。人家で営巣する場合は、次のような場所を選びます。
- 庭木の枝
- 軒下
- 壁の隙間
- ベランダ
- 車庫
- 物置
- 換気扇フード
とくにドアや窓の近くで営巣された場合は、室内に侵入されないよう注意してください。早めの駆除をおすすめします。
多雌巣の場合がある
1つの巣に1匹の女王蜂というのが基本的な蜂の習性ですが、キアシナガバチは1つの巣に女王蜂が複数存在する多雌巣(たしそう)が比較的多いとされています。巣の創設段階から複数匹で営巣し、卵を多く産むため単雌巣と比べて早く巣が肥大化する恐れがあります。
しかし、最終的には女王蜂間の優劣が決まり、1匹が女王蜂として君臨するようです。負けた女王蜂は巣の外側でおとなしくしたり、巣を去ったりします。
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黄色が目立つアシナガバチには要注意
大型かつ黄色が目立つアシナガバチは、キアシナガバチと見て間違いないでしょう。行動範囲がそれほど広くないため、キアシナガバチがいれば数十メートル以内に巣がある可能性が高いといえます。
自宅の近くで発見した場合には、外壁や軒下などの雨風をしのげる場所を中心に、点検してみましょう。巣の色は灰色~茶色で、多くの民家のサイディングと同化しやすいので注視が必要です。
営巣の初期段階であれば枝切りばさみや高圧洗浄機でも巣を駆除できますが、6月以降で営巣規模が大きくなっていれば、駆除はプロに依頼しましょう。攻撃性の高い働き蜂が羽化しており、刺される恐れがあるからです。
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