コアシナガバチは人の生活圏にも住んでいるため、遭遇率の高いアシナガバチです。名前の通り小さなアシナガバチですが、油断できない蜂といえます。
本記事では、コアシナガバチの基本情報から、見た目・危険性・巣の特徴などを詳しく解説します。コアシナガバチを特定したい人、詳しく知りたい人はぜひご覧ください。
コアシナガバチとは
| 和名 | コアシナガバチ |
|---|---|
| 学名 | Polistes snelleni |
| 見られる時期 | 5~10月 |
| 体長 | 11~17mm |
| 見た目の特徴 | 小さい黒の比率が高い 茶褐色と黄色の縞模様 黄色の紋が入っている |
| 分布 | 北海道、本州、四国、九州 |
| 巣の場所 | 茂み、生垣、軒下、ベランダ、室外機など |
| 幼虫のエサ | 蝶や蛾の幼虫 ※成虫が狩って肉団子にしたもの |
| 成虫のエサ | 花蜜、樹液、幼虫が出す分泌液 |
アシナガバチ亜科アシナガバチ属の蜂
コアシナガバチはスズメバチ科アシナガバチ亜科アシナガバチ属の蜂です。同じグループにはキアシナガバチ、セグロアシナガバチ、フタモンアシナガバチなどが属しています。アシナガバチ亜科の中では攻撃力の高いグループです。
見た目の特徴
アシナガバチの中では小型で、体長は11~17mmしかありません。全体的に黒っぽく、茶褐色と黄色の模様が入っています。とくに胸(背)に入った逆ハの字の黄紋と腹部第1節・第3節・4節の黄紋が、コアシナガバチならではの特徴です。胸の上部は黒一色で、肩の部分に黄色のラインと茶褐色の紋が入っています。
蝶や蛾の幼虫を狩る益虫
コアシナガバチは幼虫のためのエサとして、蝶や蛾の幼虫(芋虫)を狩ります。芋虫は葉の食害をもたらすため、園芸や農業にとっては害虫です。コアシナガバチも人を刺すため無害ではありませんが、害虫を積極的に狩ってくれるため、益虫とみなされています。
コアシナガバチの危険性

コアシナガバチはスズメバチと比べると危険ではありませんが、油断はできない蜂です。その理由を詳しく解説します。
攻撃性・性格
コアシナガバチはスズメバチと比べればおだやかですが、アシナガバチの中では攻撃的なタイプです。巣に近づく外敵に対しては攻撃的で、刺激されれば群れで襲いかかることがあります。
毒性
スズメバチ亜科スズメバチ属の毒性・毒量と比べると弱いものの、アシナガバチの中では毒が強い方です。刺されると強い痛みがあり、腫れ・痛み・痒みが長時間続くことがあります。
また、過去に蜂に刺されたことがある人(ハチアレルギーの人)は、蜂毒に共通する成分によってアナフィラキシーショックを引き起こす恐れがあるため要注意です。
群れの働き蜂の数
営巣規模はアシナガバチの中では大きいものの、ピーク時でも20~50匹程度です。北海道ではさらに少なく、十数匹~20匹程度しか同時期には存在しません。100匹を超えることの多いスズメバチと比べれば小規模です。
とはいえ、20匹以上に刺されれば、ハチアレルギーがなくてもケガの程度が重くなる恐れがあるので、油断せず近づかないようにしましょう。
追跡距離
10m以上を追跡してくるスズメバチとは違い、外敵を追いかけ回すことはほとんどありません。行動範囲は巣を起点として数十メートルに及びますが、巣から3m離れれば追いかけてくることはまずないといえます。ただし、軒下やベランダなどの頻繁に出入りする場所に営巣されれば、追跡されずとも刺されるリスクがあります。
都市に適応しており遭遇率が高い
コアシナガバチが油断できない蜂である主な理由は、都市に適応しているという点です。次のような場所を好んで営巣します。
- 庭木
- 軒下
- 室外機
- ベランダ
- 物置
明るく開放的で、なおかつ雨風をしのげるという条件さえ満たせば、狭い場所であっても営巣できる蜂です。人の出入りがある場所に近いため、巣を刺激する外敵とみなされる恐れがあります。
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コアシナガバチの巣

コアシナガバチの巣は初期段階では他のアシナガバチと同じ形ですが、肥大化すると形状が変化します。
初期段階は他のアシナガバチと同じお椀型
コアシナガバチの女王蜂が単体で営巣する初期段階の巣は、他のアシナガバチと同様にお椀型や傘型、シャワーヘッド型と呼ばれる形状です。ひとつひとつの蛹室(ようしつ)は六角形のハニカム構造で、その育房室が連なって全体を形成しています。
肥大化すると反り返った形になる

コアシナガバチの巣は中規模の段階まではお椀型ですが、肥大化していくと三日月・舟のような反り返ったような形になっていきます。
多くのアシナガバチがお椀型を保ったまま肥大していくのと比べると、コアシナガバチならではの特徴といえます。
コアシナガバチは益虫だが油断はできない
コアシナガバチはスズメバチと比べればおだやかで、害虫を狩る益虫でもあります。しかし、毒性や攻撃性はアシナガバチの中では強く、人の生活圏で営巣する点も含めて油断してはいけない蜂です。
園芸や農業において利益がある場合は放っておくのがおすすめですが、人が出入りする場所に営巣された場合は駆除を検討しましょう。4~5月の初期段階の巣であれば、自分でも駆除できる可能性があります。ただし、働き蜂が羽化して巣が肥大化する6月以降は、プロに駆除を依頼しましょう。
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