刺される被害多発!キイロスズメバチの生態と毒性

キイロスズメバチは、日本全国に広く分布するスズメバチの一種です。体格は小型ながら、その攻撃性や巣の規模、都市環境への適応能力により、年間を通じて最も殺傷件数の多い蜂として知られています。

    ハチお助け本舗お見積りフォーム

    たった15秒でお見積り取得!

    ハチの種類を教えて下さい

    ハチの大きさを教えて下さい

    ハチの巣がある場所

    電話番号を入力してください

    目次

    キイロスズメバチの基本情報

    体長働き蜂:1.7~2.4cm
    オス蜂:2.7cm
    女王蜂:2.5~2.8cm
    見た目の特徴オレンジがかった黄色と黒の縞模様
    腹胸部に小楯板がある
    性格極めて攻撃的
    毒性強い
    幼虫の捕食対象クモ、バッタ、ハエ、アブなど
    ※成虫が狩ったもの
    成虫の捕食対象果実の汁、樹液、昆虫、魚介類、生肉
    分布本州、四国、九州、沖縄、各諸島
    巣の場所木のうろ
    の窪み
    民家の各所

    ここからは、キイロスズメバチの性格や毒性、生息地、活動時期などを詳しく解説します。

    \ 蜂の巣駆除のお問い合わせはこちらから /

    キイロスズメバチは好戦的な性格

    キイロスズメバチはスズメバチの中でも好戦的な性格です。7月以降で働き蜂の数が増え、新女王蜂とオス蜂が生まれる9~10月は最も攻撃的になります。巣の周りで警戒態勢をとるだけでなく、エサ場に近づく生物にも攻撃をしかけるため、周囲にいるキイロスズメバチの数が少なくても近づくのは危険です。

    また、ミツバチと違って毒針を噴射しても死なないため、攻撃することに躊躇がありません。さらに、噴射する毒針には警報フェロモンも含まれており、仲間のキイロスズメバチを呼び寄せる能力も持っています。1匹に攻撃されただけでも群れが押し寄せる恐れがあるため、外敵とみなされないよう注意が必要です。

    キイロスズメバチは接近する生物に対して、カチカチと顎を鳴らすため、この警告音が聞こえたらそれ以上歩を進めることを控えましょう。しずかに後ずさりし、立ち去ることをおすすめします。

    キイロスズメバチの毒性と毒量

    キイロスズメバチの毒量は国内最強のオオスズメバチに次ぐ約0.4mgで、成分も強力です。成分の種類と作用を以下にまとめました。

    毒の成分作用
    ヒスタミン血管拡張、腫れ、発熱
    セロトニン強い痛み
    カテコールアミン痛み、神経興奮
    アセチルコリン強い痛み、神経興奮
    ハチ毒キニン―(痛みに作用する可能性)
    マストパラン肥満細胞の破壊
    ホスホリパーゼA1細胞膜の破壊(アレルゲン)
    ヒアルウロニダーゼ毒の浸透促進
    アンチゲン5―(アレルゲン)
    プロテアーゼタンパク質の分解

    ホスホリパーゼA1とアンチゲン5はアシナガバチも持っているアレルゲンです。スズメバチに刺されたことがなくても、アシナガバチに刺されたことがあればスズメバチの毒でアナフィラキシーショックを起こす恐れがあります。

    アナフィラキシーショックにならない場合でも、強烈な痛みや腫れを引き起こすため注意しましょう。群れに襲われれば、最悪の場合死に至る恐れもあります。

    都市適応型スズメバチの代表

    キイロスズメバチは、都市部での駆除依頼件数は他種よりも多く、人間の生活圏との重なりが強い蜂といえます。その理由を営巣に好む場所とエサの観点から解説します。

    閉鎖的な場所を好む性質が都市に適している

    屋根や壁となる物がある閉鎖的な場所気温が安定している場所を好む傾向があり、民家の構造はスズメバチの好みに合致しています。とくに次のような場所が営巣場所に選ばれやすいので、注意が必要です。

    • 屋根裏
    • 床下
    • 物置
    • 軒下
    • 換気口内部
    • 換気扇の外部フード
    • コンクリートの隙間
    • ベランダ
    • 庭の木の洞、高枝

    屋根裏や床下には外壁の換気用の隙間や経年劣化による亀裂から侵入します。巣が大きくなれば活動音で気づけるケースが多いものの、初期段階で気づくのが難しいため巣が肥大化しがちです。外壁から出入りするキイロスズメバチを見かけたら、営巣されている可能性を疑いましょう。

    キイロスズメバチにとって最も好条件といえるのは屋根裏・床下・物置ですが、それ以外の場所でも雨風や直射日光をしのげる場所であれば営巣場所に選ぶことがあります。とくに営巣が開始される4月下旬~5月は、軒下や換気扇の外部フードなど、普段はそれほど視界に入らない場所にも注意しましょう。

    人の食べ物も好む

    キイロスズメバチは成虫と幼虫で食べるものが異なりますが、いずれも人の食べ物をエサの対象にしています。これも都市で営巣・繁殖できる理由のひとつと考えられます。以下で、成虫と幼虫が食べるものを表にまとめました。

    成虫が食べるもの花蜜
    果汁
    樹液
    幼虫が分泌する液
    ジュース
    幼虫が食べるもの昆虫

    エビ
    イカ
    生肉

    成虫は炭水化物(糖分)をエサとするため、花の蜜などを食べます。幼虫にエサを与えるかわりに、糖分を含む透明の液体を分泌してもらう「栄養交換」をおこなうのも特徴です。花の蜜や果汁に近いジュースもエサとします。幼虫が食べるものは、成虫が肉団子にした昆虫がメインです。しかし、昆虫だけでなく魚介類や生肉も肉団子にされます。

    ジュースや魚介、生肉がそろうバーベキュー会場はキイロスズメバチにとって、ごちそうの宝庫です。バーベキューがおこなわれる春~夏はキイロスズメバチが活発なシーズンとも重なるため、来訪に注意しましょう。

    また、生ごみも狙うことがあるため、ゴミの出し方・保管の仕方には注意が必要です。ジュースの缶はよく洗い、生ごみの袋はしっかり閉じた上で、屋外保管するときは蓋つきの容器に入れることをおすすめします。民家の構造はただでさえ営巣に好条件であり、なおかつエサ場も近いとなれば、巣作りされる危険性が高まるからです。

    \ 蜂の巣駆除のお問い合わせはこちらから /

    キイロスズメバチの活動時期

    キイロスズメバチの活動時期、年間スケジュールは次のとおりです。

    スクロールできます
    攻撃性活動
    1月なし女王蜂単体で冬眠
    2月なし女王蜂単体で冬眠
    3月気温が18度を超えると女王蜂が目覚める
    4月女王蜂単体で営巣開始
    5月女王蜂単体で営巣
    6月働き蜂が羽化
    7月多くの働き蜂が羽化
    作りが加速
    8月とても強い巣が肥大化
    働き蜂の数がピークに
    9月とても強い巣が最大化
    活動が活発化
    10月極めて強い新女王蜂とオス蜂が誕生
    巣の周辺で攻撃性が上がる
    11月働き蜂とオス蜂が死亡
    新女王蜂は地中へ引っ越し
    12月なし新女王蜂単体で冬眠

    春に女王蜂が冬眠から目覚める

    春でもまだ寒い時期は女王蜂が地中で冬眠しています。冬眠から目覚めるのは気温が18度を超えたときです。営巣場所として、次のポイントに該当する場所を探し求めます。

    • 雨風、直射日光をしのげる閉鎖空間
    • エサ場が近い

    閉鎖空間がなければ、妥協して木の上などの外敵が少ない場所を選ぶことがあります。場所を決めると女王蜂単体で営巣を開始し、10cm以下の小さな巣ができた段階で産卵します。このときの巣はまだ球形ではなく、提灯に似た形をしているのも特徴です。

    夏に活発化して巣が肥大化

    春に生んだ働き蜂の卵が孵り、6月から7月にかけて羽化します。複数の働き蜂で営巣を担うため、春と比べて急激に巣が肥大化していくのが特徴です。

    また、女王蜂が産卵に専念できるため、働き蜂の数が増えていきます。ピークの8月は働き蜂の数が1,000匹を超えることも少なくありません。活動音が大きくなるため、屋根裏や床下などの視認できない場所に営巣された場合でも、音で気づけるようになるでしょう。

    しかし、音で巣の存在に気付いたとしても、屋根裏や床下を覗くのはNGです。群れに襲われると最悪な場合は死亡するリスクがあります。

    秋は次世代の誕生で警戒態勢がMAXに

    秋は新女王蜂とオス蜂が羽化して交尾を開始し、働き蜂が次世代を守るために警戒を強めるシーズンです。巣に近づくだけでも外敵とみなして、総攻撃をしかける可能性があります。カチカチと顎を鳴らす警告音が聞こえたら、キイロスズメバチの防衛エリアに侵入してしまった証拠なので、速やかかつ静かにその場を離れましょう。

    また、この時期は巣が最大化しており、直径60~80cmほどの球になっていることも多いため、屋外であれば遠目からでも巣の存在に気づきやすくなります。キイロスズメバチの巣らしきものを見かけたら、それ以上近づかないようにしましょう。

    冬は新女王蜂以外が死亡

    秋に交尾をおこない、翌年の春に産卵できる状態になった新女王蜂は11月頃に土の中へ引っ越します。外気の影響を受けにくい地中で冬眠をするためです。

    働き蜂やオス蜂には越冬する能力がないので、11月中旬以降で気温が低下してくると死亡します。12月には巣が空になるので、プロ以外でも撤去は可能です。ただし、屋根裏や床下などの閉所・狭所では慣れていない作業が難しいほか、怪我や建物を傷つけるリスクもあります。撤去だけでもプロに依頼しましょう。

    キイロスズメバチの巣が大きくなる前に駆除しよう

    キイロスズメバチは小型ですが、攻撃力・毒性ともに強く集団で攻撃してくるため危険です。都市に適応していることもあり、遭遇率が高い点でも危険な蜂といえます。巣が最大化する前に駆除することで、被害の拡大を防ぎましょう。

    ただし、キイロスズメバチはプロ以外が駆除するにはハイリスクな相手です。女王蜂単体が営巣しているシーズンや巣が空になる冬であれば自力で駆除できる可能性がありますが、働き蜂が活動している時期は蜂駆除業者に相談することをおすすめします。

    よくある質問

    キイロスズメバチとオオスズメバチはどちらが危険ですか?

    オオスズメバチの毒性は強力です。キイロスズメバチは攻撃性・巣が大きい特徴があります。

    キイロスズメバチの巣の駆除は自分で可能ですか?

    非常に危険ですので業者に依頼推奨します。

    キイロスズメバチの巣はどこに作られやすいですか?

    屋根裏、樹木の根元、壁の隙間に多く見られます。また、人家周辺に多いです。

    よかったらシェアしてね!
    • URLをコピーしました!
    • URLをコピーしました!
    目次