アシナガバチは国内に11種類!画像・サイズで見分けて被害を最小に

「アシナガバチって、何種類いるんだろう?」
「庭にいるのアシナガバチっぽいんだけど…、見分けが付かない。」

日本には11種類のアシナガバチが生息しています。

このページでは主にその見分け方をご案内していきます。

アシナガバチによる被害は毎年出ていますので、しっかり見分けて、適切な対処をしてくださいね。

ただし、どの種類も針に毒がありますので、基本的には近寄らないようにしてください。

国内に生息する11種類のアシナガバチを解説!

アシナガバチはスズメバチ科に属している蜂で、国内には11種類います。

アシナガバチ属、ホソアシナガバチ属、チビアシナガバチ属の3属に分かれています。

種類 分布 サイズ
アシナガバチ属 セグロアシナガバチ 北海道以外の日本全土 21mm~26mm
コアシナガバチ 沖縄以外の日本全土 11mm~17mm
キアシナガバ 日本全土 21mm~26mm
フタモンアシナガバチ 日本全土 14mm~18mm
トガリフタモンアシナガバチ 北海道(渡島半島以外)、秋田県 14mm~19mm
キボシアシナガバチ 日本全土 14mm~18mm
ヤマトアシナガバ 北海道以外の日本全土 12mm~22mm
ホソアシナガバチ属 ヒメホソアシナガバチ 北海道以外の日本全土 11mm~16mm
ムモンホソアシナガバチ 本州、四国、九州、佐渡島、屋久島、対馬 15mm~20mm
チビアシナガバチ属 オキナワチビアシナガバチ 琉球諸島 9mm~10mm
ナンヨウチビアシナガバチ 硫黄島 14mm~15mm

見分ける場合は、「大きさ(身長)」と「サイズ」と「あなたのお住まいの地域」で、目星をつけてください。

共通の特徴

アシナガバチの最大の特徴は、どの種類も細身で後ろ足が長いことです。

体長は10~30mmと小柄で、飛ぶときに足を下げてゆっくりフラフラと飛びます。

体と足の黄色っぽいものが多いですが、なかにはオレンジ色と黒色の縞模様をしたものもいて、「スズメバチ?!」と勘違いしてしまうこともあります。

>>他の種類のハチとの違いはこちら

アシナガバチの毒性

毒性があり、刺されたときの痛みは強く、人によってはアナフィラキシーショックを起こすこともあります。

アナフィラキシーショックとは、嘔吐したり、全身にアレルギーが出たり、呼吸困難なったり、意識障害を起こしたりといった重いアレルギー症状のことです

庭木の毛虫などを食べてくれる益虫の面もありますが、基本的に近寄らないようにしてくださいね。

アシナガバチの活動時期

時期 活動内容
4月頃 女王蜂が冬眠から目覚める
5月頃 巣を作り始めまる
6月 働き蜂が羽化し、巣作りが本格化する
7~8月頃 巣作り、餌捕り、幼虫の世話などで活発になる
8月後半 オスバチが羽化し始め、新女王が誕生する
9月頃 活動が沈静化し、巣や木の枝などに群がってじっとしている
女王蜂は越冬、それ以外は全滅

アシナガバチは1年を通じてこのようなサイクルで活動しています。

7~8月は攻撃性が増していますので、絶対に近寄らないでください。

アシナガバチの生息地

アシナガバチは、雨風や直射日光をしのげて、食べ物が豊富な市街地や公園に巣を作ります。

特に次のような場所に営巣します。

  • ・軒下
  • ・ベランダ
  • ・庭の植物
  • ・ガレージ
  • ・エアコンの室外機

危険性の高い3種類のアシナガバチ

危険性の高いアシナガバチ一覧

種類①:セグロアシナガバチ
種類②:コアシナガバチ
種類③:キアシナガバチ

どの種類も毒は持っていますが、この3種類は攻撃性、毒性が強いため危険性が高いです。

その見分け方をご案内していきますね。

種類①:セグロアシナガバチ

画像引用)国立研究開発法人 森林研究・整備機構

国内最大級のサイズのアシナガバチで、攻撃性が高いです。

胸部の背面が黒色で、ふらふらと揺れながら飛びます

身体のサイズ 約21~26mm
身体の色 黒色で黄褐色の斑紋がある
巣のサイズ 最大15cm
巣の形状 円盤状
巣の色 灰色
分布 本州、佐渡、四国、九州、対馬、屋久島、沖縄

種類②:コアシナガバチ

画像引用)広島大学デジタル博物館

他のアシナガバチに比べると獰猛で、何かあると攻撃してきます

私達の生活圏に巣を作ります。

身体のサイズ 11~17mm
身体の色 黒色で赤褐色と黄色の斑紋がある
巣のサイズ 6~10cm
巣の形状 お椀を逆さにした形や横に平べったい形
巣の色 灰色
分布 北海道、本州、四国、九州

種類③:キアシナガバチ

画像引用)神戸市健康局環境衛生課

こちらも獰猛で攻撃的です。

森や林の開放的な場所に巣を作ることが多いですが、家の軒下や枝にも営巣します。

身体のサイズ 20~26㎜
身体の色 黒色で鮮やかな黄色の斑紋がある
巣のサイズ 最大15cm
巣の形状 釣鐘状
巣の色 灰色
分布 北海道(渡島半島以南)、本州、佐渡、四国、九州、対馬、屋久島、奄美、沖縄

特に危険な3種類は日本全国に生息しています。足の長い蜂を見かけたら、警戒して近寄らないようにしてくださいね。

その他のアシナガバチの種類一覧

先ほどご案内した「特に危険な3種類」以外の8種類についてご案内していきます。

④フタモンアシナガバチ

画像引用)国立研究開発法人 森林研究・整備機構

腹部にあるふたつの黄色い斑点が特徴的です。

日本全域に生息しており、サイズは14mm~18mmです。

身体のサイズ 14mm~18mm
身体の色 黒色で鮮やかな黄色のしまがある
巣のサイズ 最大で10cm程度
巣の形状 下向き、横向きに、平たく拡大していく
巣の色 灰色、繭のふたの色は白色
分布 日本全土

⑤トガリフタモンアシナガバチ

画像引用)国立研究開発法人 森林研究・整備機構

体長はやや大きめ(14~19㎜で)で民家には巣を作らないといわれています。

北海道(渡島半島以外)と秋田県に生息しており、巣が刺激されると襲撃してきます。

身体のサイズ 14mm~19mm
身体の色 黒色で鮮やかな黄色のしまがある、フタモンアシナガバチより大きい
巣のサイズ 10cm~15cm程度
巣の形状 同心円に近い
巣の色 灰色、繭のふたの色は黒色
分布 北海道(渡島半島以外)、秋田県

⑥キボシアシナガバチ

画像引用)国立研究開発法人 森林研究・整備機構

日本全土の平野部から低山にかけ棲息し、巣は比較的低い駆除しやすい場所に作られることが多いです。

刺激すると攻撃行動に出るため気を付けてください。

身体のサイズ 14mm~18mm
身体の色 黒色で斑紋の大部分が赤褐色
巣のサイズ 最大で10cm程度
巣の形状 背面に反り返った形状
巣の色 黄褐色、繭のふたは鮮黄色
分布 日本全土

⑦ヤマトアシナガバチ

画像引用)国立研究開発法人 森林研究・整備機構

日本全体の低山地に生息しています。

葉っぱの裏や枝などに営巣しています。人への攻撃性は高くありません。

身体のサイズ 12mm~22mm
身体の色 黒色で褐色の斑紋が多い
巣のサイズ 最大で15cm程度
巣の形状 はじめは円形でその後は不整形
巣の色 灰褐色、背面には黄褐色の光沢があり繭のふたの色は黄緑色
分布 北海道以外の日本全土

⑧ヒメホソアシナガバチ

画像引用)岐阜聖徳学園大学

北海道にはいませんが、それ以外の各地にいます。

人間の生活エリアではなく、山間部などに生息する傾向があります。

サイズは11~1㎜と小柄ですが、6毒性は高いので注意が必要です。

身体のサイズ 11mm~16mm
身体の色 黄色で淡褐色の斑紋がある
巣のサイズ 最大で10cm程度
巣の形状 ハスの実を逆さにしたような形
巣の色 灰色∼灰褐色
分布 北海道以外の日本全土

⑨ムモンホソアシナガバチ

画像引用)国立研究開発法人 森林研究・整備機構

北海道以外の各地(本州、四国、九州、佐渡島、屋久島、対馬)にいます。

一般的に林や森など、緑地に生息まれに、人家の低い植木などにも営巣します。

攻撃性は低いですが、巣を刺激するのは禁物です。

身体のサイズ 15mm~20mm
身体の色 黄色と薄茶色のしま模様
巣のサイズ 最大で10cm程度
巣の形状 下向きに巣房が広がるような形状
巣の色 白っぽい
分布 本州、四国、九州、佐渡島、屋久島、対馬

⑩オキナワチビアシナガバチ

画像引用)国立研究開発法人 森林研究・整備機構

沖縄という名前がつくように、沖縄各地にいますが、本州などにはいません。

身体が小さく、毒性と攻撃性は低いですが、巣の規模が大きいので1つの巣の個体数が多いです。

身体のサイズ 9mm~10mm
身体の色 黒い体に黄褐色の模様
巣のサイズ 最大で10cm程度
巣の形状 サトウキビなどの葉裏に下向きに巣を作る
巣の色 灰白色
分布 琉球諸島

⑪ナンヨウチビアシナガバチ

画像引用)国立環境研究所

硫黄島にだけいるアシナガバチです。

外来種で生態系破壊の危険があるため、総合対策外来種に指定されています。

身体のサイズ 14mm~15mm
身体の色 濃い赤褐色
巣のサイズ 5cm程度
巣の形状 葉裏に下向きに巣を作る
巣の色 灰色や薄い茶色
分布 硫黄島

総合対策外来種とは生態系に被害を及ぼす危険性やすでに被害を与えている外来種で、防除、遺棄・導入・逸出防止等のための普及啓発など総合的に対策が必要とされる

参考)環境省「生態系被害防止外来種リスト

アシナガバチとスズメバチ・ミツバチの3種類を見分けるポイント

写真の左がアシナガバチ、真ん中がミツバチ、右がスズメバチです。

制止した画像で見ると、パッと見に違いがあることが分かりますが、飛んでいると違いが分かりづらいです。

それぞれご案内していきますね。

アシナガバチのポイント

身体のサイズ 体長11~26mm
身体の色 黄色と黒色の縞のような模様
巣の形 巣柄からシャワーヘッド状に巣穴が広がる
巣の色 灰褐色で和紙のよう
活動時期 4~11月頃の約8ヵ月間

こちらはアシナガバチの成虫の姿です。

巣はこのような形状をしています。

画像引用) 広島大学デジタル博物館

アシナガバチの巣は、一般的には、半球状で六角形の穴がたくさんあるタイプです。

ただ、種類によってはシャワーヘッドやハスの花托、お椀を逆さにした形状のものもあります。

色は薄茶色、灰色、灰褐色です。

巣の穴の向きは、下向きだけでなく、横向きのものもあります。

スズメバチのポイント

身体のサイズ 体長27~50mm
身体の色 茶褐色やオレンジ色で脚が黄色っぽい
巣の形 ボールのような丸い形
巣の色 色違いのうろこ模様・マーブル模様
活動時期 5月初旬~11月中旬頃の約7ヵ月間

こちらはスズメバチの成虫です。

パッと見では、アシナガバチとの見分けが付きづらいですが、体が太くて大きく、飛んでいるときの音が怖い感じがします。

画像引用)神戸市

スズメバチの巣は、初期の段階では、トックリを逆さにしたような形形状をしています。

完成すると丸いボール状になります。

色は薄茶色で、マーブル模様があります。

ミツバチのポイント

身体のサイズ 体長12~20㎜
身体の色 黒もしくは茶色と黄色の縞模様
巣の形 決まった形状はない、無数の穴と巣板が垂直に垂れ下がっている
巣の色 クリーム色など(花粉の色素によって巣の色が違う)
活動時期 2月~11月頃の約10ヵ月間

こちらはミツバチの成虫です。

巣の形状は板状で平べったいですが、形はとても分かりづらいです。

画像引用)一般社団法人日本養蜂協会一般社団法人日本在来種みつばちの会

巣の色は黄色、ゴールドです。

スズメバチとアシナガバチは似通っていますが、飛び方や体のサイズが異なりますので、よくご覧になってみてください。

アシナガバチを自分で駆除する方法

アシナガバチを自分で駆除することはできます。

次の期間は、他の時期よりも安全性が高いです。

・4月頃 女王蜂が冬眠から目覚める
・5月頃 巣を作り始めまる

さらに、巣の大きさが15㎝以下で、開放的な場所にあるなら、より危険性は低いです。

ただ、6月~8月は危険性が高いです。

この場合はプロに依頼してください。

自分で駆除するための2つのポイント

アシナガバチを自分で駆除するためのポイントを2つご案内します。

・ポイント①:事前準備
・ポイント②:手順

まずは事前準備です。

ポイント①:事前準備
  • ・防護服
  • ・殺虫スプレー
  • ・長い棒・剪定バサミ
  • ・懐中電灯
  • ・ゴミ袋

防護服が無い場合は、厚手の服の重ね着、二重の軍手、雨靴、ゴーグルでも代替できます。

殺虫スプレーは、蜂専用のものをお選びください。

スプレーの選び方はこちらの「蜂駆除スプレーのおすすめの5選!」で詳しくご案内しています。

続いて手順です。

ポイント②:駆除の手順
  • ・夜まで待つ
  • ・巣の場所を確認する
  • ・巣に向けて殺虫スプレーを噴射する
  • ・巣を落とす
  • ・ゴミ袋に入れる

夜はアシナガバチが巣に戻って、大人しくしていますので、一網打尽にできます。

日没してから2時間後にスタートしてください。

ゴミ袋に入れる際は、手でさわらず、棒やトングなどで移動してください。

ゴミ袋に入れたら、念のために殺虫スプレーを噴射してくださいね。

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アシナガバチの種類のまとめ

このページのまとめ
  • ・国内のアシナガバチは11種類
  • ・危険なのは3種類
  • ・活動が活発な時期はプロに駆除を依頼

アシナガバチは国内に11種類います。

蜂が飛んでいたら、どの種類なのかを見分けたくなることがあります。

ですが、基本的に危険ですので、安全な場所からチェックしてみてください。

時期によっては自分で駆除することもできますが、7~8月なら、プロにご依頼くださいね。

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