アシナガバチの駆除は自分でできる?巣の見分け方や駆除方法について解説

自宅でアシナガバチの巣を見つけてドキッとしたことはありませんか?
アシナガバチは毒針で人を刺すことがあるため、見つけたら早めに駆除する必要があります。とはいえ、アシナガバチはスズメバチよりも攻撃性が低いので、正しい方法を理解していれば自分で駆除することも可能です。

この記事では、アシナガバチの特徴から見分け方、自分で駆除する正しい方法、駆除後の予防対策までをわかりやすく解説します。

まずはアシナガバチの生態について知ろう! 

私たちがよく目にする蜂はおもにミツバチ、アシナガバチ、スズメバチの3種類で、生態や巣の特徴はそれぞれ異なります。まずは駆除しようとしている蜂がアシナガバチであることを確認しましょう。

アシナガバチの特徴

アシナガバチはスズメバチ科に属している蜂で、細身で後ろ足が長いのが大きな特徴です。体長は10~30ミリと小柄で、飛ぶときに足を下げてゆっくりフラフラと飛びます。体と足の黄色っぽいものが多いですが、なかにはオレンジ色と黒色の縞模様をしたものもいるので、蜂のなかで最も危険とされるスズメバチと間違えないように注意が必要です。

アシナガバチは市街地や公園など身近な場所に生息することが多いため、見かける機会も多くなります。庭木の毛虫などを食べてくれる益虫としても知られていますが、巣を放置するとスズメバチが寄ってくる可能性が高くなるので、見つけたら早めに駆除することが大切です。

アシナガバチはスズメバチに比べておとなしい性格ですが、蜂や巣を刺激すると攻撃してきます。日本には11種類のアシナガバチが生息しており、セグロアシナガバチ、コアシナガバチ、キアシナガバチの3種類は攻撃性、毒性が強いので特に注意が必要です。

また、アシナガバチはスズメバチよりも毒性が弱いのですが刺されたときの痛みは強く、人によってはアナフィラキシーショックを起こすこともあります。

アシナガバチの巣の特徴と見分け方

アシナガバチの巣と蜂の群れ

アシナガバチの巣は半球状で、六角形の穴がたくさんあるのが一般的です。アシナガバチの種類や巣の大きさによってはシャワーヘッドやハスの花托、お椀を逆さにしたような形をしていることもあります。巣は下向きとは限らず、横向きに作られる場合もあります。

また、色は薄茶色、灰色、灰褐色のいずれかで、繭は白、黄、緑であるのが特徴です。
これに対し、スズメバチの巣は球体で1ヵ所だけに穴があるので、見極めはそこまで難しくありません。

  アシナガバチ スズメバチ ミツバチ
巣の形状 半球状
六角形の穴がたくさんある
丸いボール状
トックリを逆さにしたような形
板状で平べったい
巣の色 薄茶色、灰色、灰褐色 薄茶色、マーブル模様 黄色、ゴールド
繭の色 白、黄、緑 見えない 見えない

アシナガバチの活動時期はいつ頃なのか

アシナガバチの活動時期は決まっており、巣ができやすい場所にも特徴があります。

アシナガバチの活動時期

アシナガバチの活動時期は4~9月頃の約6ヵ月間です。4月頃に女王蜂が冬眠から目覚め、1ヵ月ほどした5月頃から巣を作り始めます。6月になると働き蜂が羽化し始め巣作りが本格化し、7~8月頃までは巣作り、餌捕り、幼虫の世話とアシナガバチの動きが活発になります。この時期は巣が大きくなると同時に攻撃性が増す時期でもあるので、この時期に蜂や巣を刺激するのは危険です。

その後8月後半になるとオスバチが羽化し始め、新女王も誕生します。9月ごろになるとほとんど活動することはなくなり、巣や木の枝などに群がりじっとしていることが多くなります。寒さが厳しくなると冬越する女王蜂以外は死んでしまい、女王蜂のみが冬眠して次の春を待つのです。

アシナガバチはこんな場所に巣を作る!

アシナガバチは雨風や直射日光をしのげる場所を好んで巣作りをするため、屋根があり、食べ物も豊富な人間の生活圏内は、アシナガバチの巣作りに最適な場所だといえます。軒下やベランダ、庭の植物、ガレージ、エアコンの室外機といった人家周辺に巣作りをすることが多く、気に入った場所に毎年巣を作る習性もあります。

<軒下>
直射日光が当たらず雨風の影響も受けないため、アシナガバチが好んで巣作りをする場所です。軒下以外に屋根のある玄関先や出窓の下なども好む傾向があります。

<ベランダ>
ひさしの下、軒天などは巣作りに適した場所です。巣を作ると洗濯ものに紛れ込む危険性があり、洗濯ものを取り込んだ際にアシナガバチが家の中に入ってしまったり、刺されてしまったりするケースもあるので注意が必要です。

<庭の植物>
アシナガバチは昆虫が餌になるため、雨風や直射日光が当たりにくい庭木、植え込みはアシナガバチにとって暮らしやすい環境になります。葉や枝が密集していると巣を作られる可能性が高まるので、風通しを良くすることが大切です。

<ガレージ>
屋根があり、人の出入りが少ないガレージや物置も巣作りには絶好の場所です。シャッターや天井の隙間から入って中に巣を作っているケースもあるので、しばらく使っていないガレージや物置がある場合は注意しましょう。

<エアコンの室外機>
春先はエアコンを使う家庭が少ないため、アシナガバチが室外機の中に入り込んで巣作りしていることがあります。そのままエアコンを使うと故障する可能性があるので、心配な場合は防虫カバーを設置してアシナガバチの侵入を防ぐのがおすすめです。

アシナガバチを駆除する前に!自力で駆除してもいいのか 

アシナガバチは基本的におとなしい性格ですが、巣を駆除するとなると危険がともないます。そのため、自分で駆除する場合は時期や巣の大きさをしっかりと見極めることが大切です。

自力での駆除はOK?

アシナガバチは毒針で人を刺す危険な蜂ですが、スズメバチと比べると攻撃性が低いため、適切な方法であれば自力で駆除することができます。ただし、刺されると強い痛みをともない、人によってはアナフィラキシーショックを起こす場合もあるので注意が必要です。

安全に駆除するためにも、巣の大きさや場所、時期、蜂の状態などを確認して、自分で駆除できるかどうかを判断しましょう。

自力でアシナガバチの巣を駆除するなら

アシナガバチの巣作りは、働き蜂が羽化し始める6月頃から本格化するため、働き蜂が羽化する前の4~5月に駆除するのが安全です。作り始めの時期は巣の大きさも小さく、比較的簡単に駆除することができます。

ただし、働き蜂がすでに羽化していて襲い掛かってくる場合もあるので、ベランダや庭の植え込み、窓のそばなど、開放的で動きやすい場所であることが前提です。また、働き蜂は日中餌を探しに行き、夕方になると巣に戻ってくる性質があります。日中に駆除してしまうと夕方戻ってきた働き蜂が再び巣を作ってしまうので、働き蜂が巣にいる日没後数時間~早朝を狙って駆除するのが効果的です。

  OK NG
時期 4~5月頃 7~9月
巣の大きさ 15cm未満 15cm以上
場所 開放的な場所 狭い、高所
時間帯 日没後数時間~早朝 日中

7~9月になるとアシナガバチの巣が大きくなるほか、働き蜂の数が増え攻撃性も高まります。そのため、この時期の駆除は大変危険です。また、巣が高い場所にある場合は脚立などが必要となり、落下の危険性があります。少しでも危険や恐怖心がある場合は無理をせず、専門業者に依頼するようにしましょう。

夜がおすすめ!アシナガバチの巣を自力で駆除する方法 

殺虫剤

アシナガバチの駆除は正しい方法で行なう必要があります。やり方を間違えると駆除しきれなかったり、怪我をしたりする可能性があるので、正しい方法を事前にしっかりと確認しましょう。

アシナガバチの巣を駆除するための事前準備

アシナガバチを自分で駆除する際、次のような道具が必要です。

<防護服>
アシナガバチに刺されないためには肌を露出しないことが大切です。とはいえ、薄手の生地では服の上から刺されてしまうので、厚手の防護服を着用するのが一番安全です。防護服は3~10万円くらいが相場で、インターネットやホームセンターなどで購入することができます。購入が難しい場合は役所などで貸し出しているところもあるので、問い合わせてみるとよいでしょう。

防護服以外で代用する場合は肌の露出がなく、厚さが5mm以上のものを選びましょう。また、色は蜂が反応しにくい白色がおすすめです。

<殺虫スプレー>
ピレスロイド系の成分が入っているスプレー式のものを用意します。蚊やゴキブリ用の殺虫剤も使用できますが、蜂専用のものに比べて噴射力が劣るため、できれば蜂専用の殺虫剤を用意するのがおすすめです。噴射距離が10m前後のものだと離れた場所から駆除することができます。

<長い棒・剪定バサミ>
蜂を退治したあと巣を落とすために使用します。剪定バサミであれば巣をきれいに取り除くことができますが、庭用の箒や洗濯物干し竿でも代用が可能です。剪定バサミを使用する場合は、長さが1m以上あると巣から距離を置いて作業ができます。

<懐中電灯>
駆除に最適な時間帯は日没数時間後から明け方にかけてなので、駆除には懐中電灯が必要です。蜂は光に集まる習性がありそのまま使用すると寄ってきてしまうので、蜂が反応しにくい赤いセロファンを貼って使用します。

<ゴミ袋>
取り除いた蜂の巣を回収するのに使用します。巣の形や大きさによっては破れてしまう可能性があるので、心配な場合は二重にしておくと安心です。回収後はそのまま燃えるゴミとして処分します。

アシナガバチを駆除する方法と手順

アシナガバチを駆除する具体的な手順は以下です。

1.巣に向けて殺虫スプレーを噴射する
巣から2~3mほど離れた場所から殺虫剤を噴射します。その際、驚いた蜂が巣から飛び出きますが、慌てず噴射し続けてください。噴射し続ける時間はスプレー缶1本を使い切るくらいが目安です。

ただし、途中で危険を感じた場合は噴射を中止して離れた場所へ避難してください。

2.巣を落とす
殺虫剤を噴射したあとは2~3分様子をうかがい、周りに飛んでいる蜂がすべていなくなったことを確認してから剪定バサミや棒で巣を落とします。その際、巣の下にゴミ袋を置いておくと回収がスムーズです。

3.ゴミ袋に入れる。
巣と一緒に周りに落ちている蜂の死骸もゴミ袋に入れます。ただし、落ちている蜂を素手で触るのは危険なので、トングなどを使うのが安全です。
ゴミ袋に入れたら念のために殺虫スプレーを再度噴射しておきましょう。

アシナガバチの巣を自力で駆除したあとの予防対策もしっかりと

アシナガバチは気に入った場所に毎年巣を作る習性があるので、巣を駆除したあとは予防対策をしておくのが安心です。

蜂トラップを仕掛ける

ペットボトルの中に酒:酢:砂糖を3:1:1の割合で混ぜた誘引剤を入れ、巣があった周辺に吊しておきます。すると巣作りが始める翌年の4~6月に女王蜂がトラップにかかり、巣作りを未然に防ぐことが可能です。

ただし、梅雨の時期以降は逆に蜂が集まってきてしまうので、4~6月前に仕掛けるのが効果的です。

スプレー式殺虫剤を散布する

巣があった場所に蜂用の殺虫剤を散布するのも効果的です。殺虫剤には蜂が嫌がる成分が含まれているので蜂の巣予防効果が期待できます。ただし、殺虫剤は雨が降ると流れてしまうので、定期的に散布しましょう。

木酢液を設置する

ペットを飼っていたり、殺虫剤の健康効果が気になったりする場合は、木酢液を散布するのがおすすめです。蜂は木酢液の焦げ臭いニオイを嫌がるので、巣作りの予防が期待できます。木酢液はそのままだとニオイが強いので、水で薄めて使用します。ハチトラップ同様、ペットボトルなどに入れて吊しておくのも効果的です。

自力でアシナガバチの駆除をするのは難しい場合は……

アシナガバチと巣

アシナガバチの駆除は自分で対処することもできますが、危険がともなうのは事実です。そのため、少しでも不安を感じたら専門の業者へ依頼するのが安全です。

ハチお助け本舗は、蜂の巣駆除40,000件以上の実績を持つ蜂の巣駆除専門の業者です。アシナガバチを含むあらゆる蜂の巣駆除を行なっており、費用も税込み4,400円からと業界トップクラスの安さを誇っています。年中無休で全国どこでも即日対応が可能なほか、夜間駆除も柔軟に対応。1週間以内に再発した場合も無料で駆除してくれるので、大きな巣や駆除しづらい場所でも安心です。また、相談や見積、見積後のキャンセルは無料で、見積時の金額よりも高くなることはありません。

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まとめ

アシナガバチは細身で後ろ足が長いのが特徴といえ、巣は半球状で六角形の穴がたくさんあります。スズメバチに比べて攻撃性が低いため、正しいやり方であれば自分で駆除することが可能です。
自分で駆除できる目安は、巣の大きさが15㎝以下であることと、開放的な場所であることです。さらに安全に駆除するためには4~5月頃の日没後数時間~早朝に作業する必要があります。

ただし、アシナガバチの駆除には危険がともなうため、少しでも不安がある場合は専門業者へ依頼するのがおすすめです。ハチお助け本舗は4,400円から即日対応が可能ですので、ぜひ一度ご相談ください。

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