蜂の寿命は?アシナガバチ・スズメバチ・ミツバチの寿命を解説

蜂の寿命は、蜂の種類や環境などによって大きく異なります。また、同じ種類でも働き蜂・女王蜂・オス蜂では寿命に大きな差が見られます。

本記事では、アシナガバチ・スズメバチ・ミツバチの寿命を中心に詳しく解説します。後半では上記の3種以外の蜂の寿命や家の中に閉じ込められた蜂、戻り蜂の寿命に関するQ&Aも記載しているので、ぜひ参考にしてください。

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    目次

    アシナガバチの寿命

    スズメバチは卵から成虫(羽化)になるまで45日ほどです。次の「寿命」は羽化後の寿命を示しています。

    区分寿命
    働き蜂1~2カ月
    女王蜂1年
    オス蜂1~4ヶ月

    働き蜂(メス蜂):1~2カ月

    羽化の時期活動限界
    6~9月10月下旬~11月

    アシナガバチは複数回産卵します。5月に産卵された1回目の働き蜂が羽化するのは6月半ばが目安です。以降複数回にわたって働き蜂が羽化し、8月に働き蜂の数がピークを迎えます。8月にピークを迎えるのは、1回目に羽化した働き蜂が営巣と育児を担当するからです。女王蜂は産卵に専念できるようになり、働き蜂の数が急激に増えます。

    9月以降も働き蜂は生まれますが、10月下旬には巣を離れ、群れで死を待ちます。働き蜂としての活動・役割は10月下旬には終えていることと、冬越しの能力がないことが理由です。

    女王蜂:1年

    羽化の時期活動限界
    9月翌年11月

    女王蜂は9月に生まれ、10月下旬頃に巣を離れてオス蜂と交尾をおこないます。交尾完了後は地中に引っ越して単体で越冬するのが特徴です。

    目覚めるのは翌年の春で、5月頃に営巣と産卵を開始します。死亡するのは新女王蜂とオス蜂を生んだ後、気温が低下する11月です。つまり、新女王蜂は翌年まで生き、旧女王蜂は越冬できずに死亡するというサイクルです。

    オス蜂:1~4ヶ月

    羽化の時期活動限界
    9月11月

    オス蜂は9月に生まれ、10月下旬頃に新女王蜂とともに巣を離れると、交尾を終えて死亡します。オス蜂は交尾のための存在で、狩りや営巣、育児をおこなわないため5~8月には生み出されません。新女王蜂と同じタイミングで誕生し、交尾以外の活動はせずに死亡するサイクルです。

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    スズメバチの寿命

    スズメバチは卵から成虫(羽化)になるまで1カ月ほどです。次の「寿命」は羽化後の寿命を示しています。

    区分寿命
    働き蜂10日~2カ月
    女王蜂1年
    オス蜂1~2カ月

    働き蜂(メス蜂):10日~2カ月

    羽化の時期活動限界
    6~9月11月

    スズメバチの働き蜂も複数回生まれます。1回目が羽化するのは6月下旬が目安で、狩り・育児・営巣・警備を担います。これによって女王蜂が産卵に専念できるため、7月以降で働き蜂の数が爆発的に増えます。

    寿命が短い個体では10日ほどで死亡することもありますが、生死のサイクルが短くても産卵数が多いため数は減りません。ピークを迎えるのは8月です。スズメバチの種類によっては、1,000匹を超える群れになることもあります。しかし、アシナガバチと同様にスズメバチの働き蜂にも越冬の能力がないため、11月に気温が低下すると死亡します。

    女王蜂:1年

    羽化の時期活動限界
    10月翌年11月

    女王蜂は10月頃に生まれ、10~11月にかけて巣の近くでオス蜂と交尾をすると、地中に引越して単体で越冬します。交尾の時期は巣の周辺の働き蜂が警戒体制をとっているため、スズメバチによる刺傷事故が増える時期です。

    女王蜂が目覚めるのは翌年の春で、単体で営巣すると卵を産み、働き蜂が羽化した後は産卵に専念します。10月に新女王蜂とオス蜂を生むと基本的には活動終了です。11月に気温が低下すると、働き蜂とともに死亡します。越冬するのは新女王蜂のみです。

    オス蜂:1~2カ月

    羽化の誕生時期活動限界
    10月11月

    スズメバチのオス蜂は交尾のために生まれます。10~11月の交尾シーズンに新女王蜂とともに巣を出て、交尾に成功すると死亡し、失敗すると巣の外で死を待つのが特徴です。オス蜂も働き蜂と同様に越冬能力を持っていません。

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    ミツバチの寿命

    ミツバチが卵から羽化するまでの期間は働き蜂が21日、女王蜂は16日、オス蜂は24日です。次の「寿命」は羽化後の寿命を示しています。

    区分寿命
    働き蜂1~6カ月
    女王蜂2~5年
    オス蜂1~2カ月

    働き蜂(メス蜂):1~6カ月

    羽化の時期活動限界
    3月~10月なし

    立春(2月)を過ぎる頃に生まれた卵は、働き蜂として3月頃から羽化します。以降も産卵と羽化が繰り返され、6月になると働き蜂の数が3倍程度になります。その後、一時的に働き蜂が減る分蜂のタイミングがきますが、秋以降も働き蜂は生まれ続けます。なお、通常の働き蜂の寿命は1カ月です。

    ミツバチの働き蜂には越冬能力があるため、冬になっても死滅することはありません。蓄えた蜂蜜を食べながら身を寄せ合い、筋肉を動かして熱を生むことで、冬の厳しい寒さに耐えます。越冬中は活動量が減るため、寿命は6カ月ほどです。

    分蜂によって働き蜂が一時的に減る

    6月に働き蜂がピークを迎える頃は、新女王蜂も誕生している時期です。このときに、新女王蜂と新女王蜂派の働き蜂が旧女王蜂派の巣から引っ越します。これが分蜂です。6月頃にミツバチの大群が一カ所に留まることがありますが、これは新女王蜂派の引っ越し作業中といえます。分蜂をさらに詳しく知りたい人は、次の記事をご覧ください。

    毒針を使うと死ぬ

    ミツバチの働き蜂は外敵に毒針を刺すと死にます。毒針に内蔵がくっついており、毒針を放つと内臓も一緒に抜けてしまうからです。そのため、ミツバチが毒針で攻撃するのは、命をかけて仲間を守る必要があるレベルの緊急事態だけです。毒針を放つと警戒フェロモンが放出され、仲間に危険を知らせます。

    熱殺蜂球で寿命が縮む

    ミツバチはスズメバチに襲われることがあります。ミツバチの毒針は弱くスズメバチの硬い外装には到達しないこともありますが、ニホンミツバチの場合は毒針の代わりとなる攻撃方法を持っています。攻撃者であるスズメバチに大群で群がり、筋肉を震わせて熱を生み出すことで蒸し殺す、「熱殺蜂球(ねっさつほうきゅう)」です。

    しかし、熱殺蜂球の群れの中心部にいるニホンミツバチは、高熱によって寿命が縮むといわれています。玉川大学の研究によると、余命が4分の1程度まで短縮したとのことです。

    なお、ニホンミツバチの攻撃手段は熱殺蜂球ですが、セイヨウミツバチでは窒息スクラムという攻撃方法が観察されています。ミツバチの攻撃方法をさらに詳しく知りたい人は、次の記事をご覧ください。

    玉川大学「ニホンミツバチの対オオスズメバチ蒸し殺し戦法は「諸刃の剣」だった -天敵熱殺の代償に蜂球参加ミツバチの余命が短縮!それに対応する驚きの戦略も!!-

    女王蜂:2~5年

    羽化の時期活動限界
    5~6月なし

    女王蜂はミツバチの巣の王台という場所に産卵されたメス蜂がなるものです。女王蜂は栄養豊富なローヤルゼリーだけを食べさせられるため、他のメス蜂(働き蜂)よりも大きくなります。これが、2~5年という長い寿命の理由です。

    越冬の間は、他の働き蜂に温めてもらって過ごします。働き蜂は女王蜂を寒さから守るためのローテーションを組みます。女王蜂に近い内側にいる働き蜂と寒さに耐える外側の働き蜂が入れ替わる仕組みです。

    オス蜂:1~2カ月

    羽化の時期活動限界
    5~6月10月

    オス蜂は女王蜂とともに生まれます。交尾のための存在なので、他のことは何もしません。新女王蜂の分蜂シーズンに巣を飛び立ち、他の巣出身の蜂と交尾をおこないます。交尾に成功すると腹部がちぎれて死亡しますが、交尾に失敗すると元の巣に戻るのが特徴です。

    しかし、交尾に失敗して巣に戻っても、オス蜂は何もしません。働き蜂にエサを与えてもらえず、餓死することが多いようです。

    オス蜂の冬越しは許されない

    オス蜂は交尾以外にできることがないため、交尾に失敗して巣に戻ってもエサをもらえません。そのうえ、生き延びられたとしても、冬になれば巣から追い出されます。働き蜂が体当たりで巣から締め出してしまうので、屋外の寒さに耐えられず死亡します。

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    その他の蜂の寿命

    他の蜂の多くは卵から成虫までの寿命が1年程度です。群れを形成せず単独行動をする非社会性の蜂が多く、越冬はしますが翌年に次世代を生み終えると死亡するケースが多くみられます。越冬の方法は種類によって異なります。次の例をご覧ください。

    蜂の種類越冬の方法
    クマバチ成虫として巣内で越冬
    ヒメバチ他の虫に寄生して寄主の中で越冬
    ドロバチ幼虫として巣内で越冬

    働き蜂の寿命は短く冬に死ぬ種類が多い

    数年にわたって生存できるのはミツバチの女王蜂のみで、多くの蜂は1年以内に死亡します。産卵能力のある女王蜂・親蜂、越冬できるのはミツバチの働き蜂、あるいは幼虫として越冬できる種です。オス蜂は基本的には交尾以外の目的がないため、冬を越すことはありません。

    攻撃的なアシナガバチやスズメバチの働き蜂は冬に死亡するため、蜂による刺傷事故の件数はほとんどゼロになります。ただし、空の巣を放置することはおすすめしません。他の害虫・害獣が住みついたり、カビやハウスダストの温床になる恐れがあるからです。蜂がいない状況でも、民家の巣は発見しだい撤去しましょう。

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    蜂の寿命に関するよくある質問

    戻り蜂の寿命はどれくらい?

    蜂の巣が駆除または破壊された後に巡回から戻ってきた働き蜂(戻り蜂)の余命は数日~2週間です。巣の外でじっとしたまま死を待ちます。

    家の中に入った蜂の寿命はどれくらい?

    家に入った働き蜂は、ジュースや生ごみなどのエサがあれば1カ月程度は生きる可能性があります。

    飲まず食わずで閉じ込めたときの蜂の寿命はどれくらい?

    飲まず食わずの状態で閉じ込められた蜂は、3日から1週間で死亡します。

    ミツバチの寿命はどれくらい?

    ミツバチの働き蜂は通常1カ月、冬は6カ月が寿命です。女王蜂は2~5年、オス蜂は1~2カ月が寿命です。

    アシナガバチの寿命はどれくらい?

    アシナガバチの働き蜂は1~2カ月が寿命ですが、次々と生まれるため活動期間は6~10月です。女王蜂の寿命は1年、オス蜂は1~4ヶ月です。

    スズメバチの寿命はどれくらい?

    スズメバチの働き蜂は10日~2カ月が寿命ですが、次々と生まれるため活動期間は6~10月です。女王蜂の寿命は1年、オス蜂は1~2ヶ月です。

    ミツバチの女王蜂の寿命が長いのはなぜ?

    ミツバチの女王蜂は栄養豊富なローヤルゼリーだけを食べて大きくなるため、寿命が長くなります。

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