蜂の寿命は、蜂の種類や環境などによって大きく異なります。また、同じ種類でも働き蜂・女王蜂・オス蜂では寿命に大きな差が見られます。
本記事では、ミツバチ・スズメバチ・アシナガバチの個体とコロニー(群れ)の寿命を中心に解説します。
後半では、群れを作らないタイプの蜂の寿命やコロニーの寿命が例外的に長くなるケース、飲まず食わずの状況における寿命も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
このような方におすすめ
- 蜂の個体の寿命を知りたい方
- 蜂のコロニーがいつまで続くか知りたい方
- コロニーを作らない種類や寄生する種類の寿命にもご興味のある方
- 蜂のエサがない場合に餓死するまでの期間が知りたい方
- コロニーの寿命が延びるケースはあるのか知りたい方
※1 対応地域・対応する加盟店により異なります ※2 対応地域・加盟店・現場状況により、お事前にお客様の同意を得たうえで、調査・見積り費用をいただく場合がございます ※3 作業後1週間以内に同じ場所に再発した場合に限ります
目次
ミツバチの寿命

ミツバチの個体の寿命とコロニー(群れ)の寿命を解説します。
ミツバチの個体の寿命
越冬能力を持つミツバチの働き蜂の寿命は、春〜夏と秋〜冬で異なります。また、女王蜂とオス蜂の寿命も働き蜂とは異なります。羽化後の寿命は次のとおりです。
| 春~夏の働き蜂の寿命 | 1カ月前後 |
| 秋~冬の働き蜂の寿命 | 4~6カ月 |
| 女王蜂の寿命 | 2~4年 |
| オス蜂の寿命 | 1~2カ月 |
春~夏の働き蜂は活動量が多く、暑さにも強くはないため寿命が短い傾向があります。一方、秋~冬は翌年の春を待つ必要があるため、活動を制限して延命します。
女王蜂の寿命は2~4年です。女王蜂専用の栄養豊富なエサ(ローヤルゼリー)を与えられており、消耗の激しい外勤もないことが長寿の理由です。ただし、産卵能力が低下すると、寿命を迎える前に働き蜂に巣を追い出されて死亡することがあります。
オス蜂の寿命は1~2カ月ですが、自然死とは言い難い死に方をします。交尾に成功するとその場で破裂して死亡し、交尾に失敗した場合は巣に戻ってもエサをもらえなかったり、冬になる前に巣を追い出されたりして、餓死または凍死するからです。
なお、ミツバチは卵から羽化するまでに16~24日を要します。卵から成虫までの全期間の寿命は、上記に記載の期間に16~24日をプラスした日数です。
参考
中村 純「「社会」を単位に生きるミツバチ」
働き蜂は毒針を発射すると死亡する
毒針を持っているのはメス蜂のみであり、女王蜂は巣内に引きこもっているため、毒針を発射するのは基本的には働き蜂です。そして、働き蜂は毒針を発射すると死にます。毒針に内蔵の一部がくっついているため、一緒に抜けてしまうからです。
そのため、命をかけて仲間を守る必要があるレベルの緊急事態でなければ、毒針を発射しません。
また、毒針を発射するのは主に巣の防衛を担当する働き蜂です。外敵に毒で一撃を食らわせるというよりも、仲間に危険を知らせるために命を賭して発射します。毒液に含まれる警報フェロモンを放つことで、仲間に察知してもらうためです。
働き蜂の寿命が縮む必殺技「熱殺蜂球」
ニホンミツバチがスズメバチに襲われたときに発動する必殺技が「熱殺蜂球(ねっさつほうきゅう)」です。攻撃者であるスズメバチに大群で群がり、筋肉を震わせて熱を生み出すことで蒸し殺します。
ミツバチは暑さに強くない種類ですが、致死温度はスズメバチよりもミツバチの方が高いので、その温度差を活用した必殺技といえます。
しかし、熱殺蜂球の群れの中心部にいるニホンミツバチは、高熱によって寿命が縮むといわれています。玉川大学の研究によると、余命が4分の1程度まで短縮したとのことです。
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ミツバチのコロニーの寿命
ミツバチのコロニーに寿命はありません。巣自体は3~5年ほど使用すると引っ越しによって廃棄される傾向がありますが、コロニー自体が崩壊することはないからです。
繁殖シーズンは女王蜂が毎日2000個もの卵を産むため、春~夏の働き蜂の寿命が1カ月と短命であっても群れを維持できます。
また、毎年新たな女王蜂が誕生して君臨し、旧女王蜂は引っ越し(分蜂)をするので、コロニーの新陳代謝がはかられています。旧女王蜂は常に引っ越しを余儀なくされる側なので、最終的には産卵能力が低下したときに追い出される仕組みです。
参考
松香光夫「ミツバチ女王蜂にとってのローヤルゼリーの意義」
スズメバチの寿命

スズメバチの個体の寿命とコロニーの寿命を解説します。
スズメバチの個体の寿命
スズメバチは働き蜂・女王蜂・オス蜂で寿命が異なりますが、女王蜂以外は越冬能力がないため、季節で寿命が大きく変わることはありません。
| 働き蜂の寿命 | 1カ月前後 |
| 女王蜂の寿命 | 1年 |
| オス蜂の寿命 | 1~2カ月 |
スズメバチが最も活動的になる夏は、働き蜂が10日ほどで過労死することもありますが、働き蜂の基本的な寿命は1カ月です。長生きする個体でも2カ月程度しか生きられません。
唯一越冬能力を持つ女王蜂は、1年間生存できます。10月頃に羽化し、オスと交尾をすると地中や朽木の中に潜って冬眠します。翌年の春に目覚め、10月まで活動してから死亡する流れです。
オス蜂は繁殖のために生み出される存在で、寿命は1~2カ月です。10月に羽化するとまもなく女王蜂と交尾をおこない、巣に戻ることなく11月にかけて死亡します。
なお、スズメバチは卵から羽化するまでに30日前後を要します。卵から成虫までの全期間の寿命は、上記に記載の期間に30日前後をプラスした日数です。
スズメバチのコロニーの寿命
スズメバチのコロニーの寿命は5~6カ月程度です。4月下旬~5月頃に女王蜂が単独で営巣を開始して産卵、30日前後で働き蜂が羽化を始めます。つまり、コロニーの誕生は5〜6月です。
その後は9月にかけて巣が大きくなり、種類によっては1,000匹を超えるコロニーを形成、10月に交尾シーズンを迎えます。
交尾が完了すると、コロニーとしての活動は終了です。女王蜂は冬眠場所へ引っ越し、働き蜂とオス蜂は死を待つだけになります。気温が10℃を下回るときが死亡するタイミングなので、多くの地域では11月が目安です。
アシナガバチの寿命

アシナガバチの個体の寿命とコロニーの寿命を解説します。
アシナガバチの個体の寿命
アシナガバチはスズメバチ科アシナガバチ亜科の蜂のことで、寿命は先述のスズメバチ(スズメバチ科スズメバチ亜科)と似ています。
| 働き蜂の寿命 | 1~2カ月 |
| 女王蜂の寿命 | 1年と1~2カ月 |
| オス蜂の寿命 | 1~4カ月 |
アシナガバチの働き蜂の基本的な寿命は1カ月です。長生きする個体でも2カ月程度しか生きられません。
唯一越冬能力を持つ女王蜂は、1年と1~2カ月生存します。通常は9月頃に羽化しますが、早いものでは7~8月に羽化することもあるようです。10月に交尾をおこない、冬眠を経て翌年の春に目覚めます。寿命を迎えるのは目覚めた年の10~11月です。
オス蜂は繁殖のために生み出されるもので、女王蜂と同様に通常は9月頃に羽化しますが、早いものでは7~8月に羽化することもあります。10月に交尾を終えると11月にかけて死亡するため、寿命は1~4カ月です。
なお、スズメバチは卵から羽化するまでに25~30日を要します。卵から成虫までの全期間の寿命は、上記に記載の期間に25~30日をプラスした日数です。
アシナガバチのコロニーの寿命
アシナガバチのコロニーの寿命は5~6カ月程度です。4月下旬~5月頃に女王蜂が単独で営巣を開始して産卵、25~30日前後で働き蜂が羽化を始めます。つまり、コロニーの誕生は5〜6月です。
8月には巣の規模の拡大が終了し、数十匹〜100匹程度のコロニーになります。営巣終了が早いことがスズメバチとの違いです。その後9月に女王蜂とオス蜂が生まれ、10月が交尾シーズンに突入します。
コロニーとしての活動終了は10月です。交尾シーズンに女王蜂・オス蜂・働き蜂が一斉に巣を離れます。死亡するのは気温が10℃を下回るときで、多くの地域では11月が目安です。
その他の蜂の寿命

ミツバチ・スズメバチ・アシナガバチは群れを形成する真社会性蜂というカテゴリですが、蜂の中には群れを形成せず、親蜂が産卵と子育てをするだけの単独性のタイプもいます。これらの蜂には働き蜂がおらず、コロニーを形成しません。
主な単独性の蜂の種類と寿命は次のとおりです。
| 蜂の種類 | 寿命(羽化後) |
| クマバチ | 1年 |
| ドロバチ | 1~2カ月 |
| ヒメバチ | 15~45日 |
クマバチはメス蜂だけでなくオス蜂も越冬します。夏に羽化したメス蜂とオス蜂がそのまま巣内で待機し、冬眠する流れです。春に目覚めると交尾がおこなわれ、メス蜂が営巣と交尾を担います。
ドロバチの羽化後の寿命は1~2カ月ですが、産卵タイミングが年2回あり、2回目の方が幼虫のまま越冬するため、次世代を絶やすことはありません。
ヒメバチは蝶や蛾に寄生する寄生蜂です。羽化後の寿命は15~45日と短いものの、他の虫の中で幼虫として越冬するため、次世代を残せます。また、ドロバチのように1年間で複数世代が更新されるタイプもいます。
飲まず食わず(エサなし)の状況における蜂の寿命

エサがない状況で蜂が生きられる期間を解説します。
飲まず食わずでも1週間程度は生きる可能性あり
エサがまったくない虫籠に閉じ込められた場合でも、成虫は3日〜1週間は生きる傾向があります。なお、食べるものは蜂の種類によって異なりますが、成虫のエサは基本的に甘い汁で、水分補給も兼ねています。
幼虫は成虫からエサを与えられなくなると数日しか生きられません。また、エサを与えられる頻度が少ないと栄養失調になり、蛹(さなぎ)になれずに死亡します。
幼虫のエサがなくなると成虫も衰弱していく
スズメバチとアシナガバチの主食は幼虫が分泌する液体です。成虫は幼虫に肉団子を与え、幼虫は甘い汁を成虫に与えるため、栄養交換と呼ばれています。幼虫が栄養失調になると分泌液を出せなくなるので、主食を失った成虫も衰弱していきます。
蜂の食べ物は次の記事で詳しく解説しています。ご興味のある方はぜひご覧ください。
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蜂のコロニーの寿命が例外的に長くなるケース

スズメバチとアシナガバチのコロニーは基本的には11月までに消滅しますが、例外的に長くなるケースがあります。
温暖な地域
沖縄県や各諸島など、気温が10℃を下回る日が極めて少ないエリアでは、コロニーの寿命が長い傾向にあります。長期間にわたって凍死しなくて済むためです。
個体の寿命のサイクルに適う頻度で女王蜂が産卵を続ければ、コロニーが継続すると考えられます。
実際に、沖縄県のスズメバチは12月まで活発に活動するようです。1月にはコロニーは消滅するのが通常ですが、年によっては働き蜂が巣内に残留することもあります。
参考
沖縄県庁「ハチに注意!!」
温室や室内に蜂の巣がある場合
ハチお助け本舗への駆除依頼でも遭遇したケースですが、1月にも関わらずアシナガバチが生きていたことがありました。温室や床下、屋根裏などの温かい室内では、温暖な地域と同様の現象が起こる可能性があります。
他の虫や花の蜜などの自然環境にあるエサを冬に獲得することは困難なものの、人の食べ物や飲み物をエサにできれば生存可能です。生ごみやジュースの飲み残しを狙う恐れがあります。
室内に蜂の巣がある場合、11月まで待っても死滅しない可能性があるので、駆除を検討しましょう。その際は、ぜひハチお助け本舗へご相談ください。
蜂の巣の調査と駆除はハチお助け本舗におまかせ!

ハチお助け本舗の特徴
ハチお助け本舗の特徴
- 調査・見積無料(※1)
- 明朗会計
- 忌避剤の使用・巣の撤去処分費込み
- 再発保証付き(※2)
- 状況に応じた適切な加盟店を厳選
- 最速10分で到着
| ※1:対応地域・加盟店・現場状況により、お事前にお客様の同意を得たうえで、調査・見積り費用をいただく場合がございます ※2:1週間以内に同じ場所で巣が再発した場合に限ります |
ハチお助け本舗の料金
ハチお助け本舗の基本料金は1,980円(税込)~です。
この基本料金に、巣の大きさや場所、部分修繕の必要性などの条件に応じた料金が加算される場合があります。お見積りの内容にご納得いただいた場合に限り、ご契約・駆除実施となりますのでご安心ください。
蜂の個体の寿命とコロニーの寿命は異なる
女王蜂は長寿で、スズメバチやアシナガバチでは1年、ミツバチにいたっては2〜4年も生きられますが、働き蜂の寿命は羽化後1カ月前後と短命です。
しかし、いくら働き蜂が短命であっても、女王蜂が大量かつ高頻度で産卵するため、コロニーの寿命は長期間に及びます。
また、温暖な地域や温かい室内では、冬でも活発に活動する可能性があります。エサを獲得できないようにゴミの管理には注意し、巣を発見した際は早急な駆除を検討しましょう。
蜂の寿命に関するよくある質問
蜂の寿命に関するよくある質問7つに回答します。
家の中に入った蜂の寿命はどれくらい?
ジュースや生ごみなどのエサがあれば1カ月程度は生きる可能性があります。
飲まず食わずで閉じ込めたときの蜂の寿命はどれくらい?
飲まず食わずの状態で閉じ込められた蜂は、3日から1週間で死亡します。
ミツバチの寿命はどれくらい?
ミツバチの働き蜂は通常1カ月ですが、越冬する場合は4~6カ月が寿命です。女王蜂は2~4年、オス蜂は1~2カ月が寿命です。
アシナガバチの寿命はどれくらい?
アシナガバチの働き蜂の寿命は1~2カ月、女王蜂は1年、オス蜂は1~4ヶ月です。
スズメバチの寿命はどれくらい?
スズメバチの働き蜂の寿命は10日~2カ月と幅がありますが、基本的には1カ月前後です。女王蜂の寿命は1年、オス蜂は1~2ヶ月です。
ミツバチの女王蜂の寿命が長いのはなぜ?
ミツバチの女王蜂は栄養豊富なローヤルゼリーだけを食べて大きくなるため、寿命が長くなります。
戻り蜂の寿命はどれくらい?
概ね1週間程度で活動をやめて餓死に向かいます。詳しくは次の記事をご覧ください。
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