「最近、家のまわりで蜂をよく見かける気がす」「床下から蜂の羽音が聞こえる」。このような違和感を覚えたら、まず疑うべきなのが床下への営巣です。
床下は外敵に襲われにくく、湿度や温度が安定しているため、蜂にとって理想的な巣作りの場所の1つです。知らないうちに巣が作られ、大きくなってしまっていたというケースもよく見られます。
本記事では、床下に蜂の巣ができる原因や発見の方法、安全な駆除方法を詳しく解説します。床下の蜂の駆除や予防対策の際にお役立てください。
床下に蜂の巣ができる原因
ここでは、床下に蜂の巣ができる主な原因を解説します。
床下の環境が蜂にとって快適
床下は蜂にとって安全で快適な環境です。特に次のような条件が揃うと、巣が作られやすくなります。
- 湿度と温度が安定している
- 外敵が少ない
- 構造上の隙間が多い
- 木材が豊富
床下は雨や風、日光などの外部環境の影響を受けにくく、湿度と温度が比較的一定に保たれます。特に、湿度と温度が安定した環境は、蜂の生存と繁殖に好ましい条件です。特にスズメバチは床下を好み、大きなコロニーを形成することもあります。
また、床下は人目につきにくく、他の動物や鳥などの外敵からも比較的安全な場所です。出入りも容易なため、蜂にとって安心して巣を作れる場所といえます。
床下の蜂の巣を発見する方法
床下の換気口や隙間から出入りしている場合は、巣が作られている可能性があります。蜂は巣を拠点に餌や巣材を集めるため、出入りが活発になるのが特徴です。
また、床下からブーンという羽音が聞こえる場合も注意しましょう。窓やドアを閉めているにもかかわらず蜂の音が聞こえたときは、屋内のどこかに巣が作られている可能性が考えられます。
ただし、床下の点検口などから中を覗き込むのはNGです。室内に蜂が侵入する可能性があるほか、巣が思わぬ大きさだったときは集団に襲われる恐れがあります。
床下の蜂の巣を放置するとどうなる?
床下に蜂の巣を放置すると、さまざまなリスクが生じます。まず、女王蜂が産卵を続けることで働き蜂が増えます。特に夏から秋にかけて巣の活動が活発になり、蜂の数が急増するため、早めの発見と対処が重要です。
また、床下の換気口や隙間から出入りする蜂もいるため、家の中に侵入してくる可能性も高まるでしょう。室内で蜂を見かけるようになった場合、すでに巣が大きくなっている恐れがあります。
巣が成長すると蜂の警戒心も強まり、人やペットに対して攻撃してくる危険もあります。さらに、スズメバチは木材をかじって巣材にするため、放置すると建物の基礎や構造部分が傷む原因にもなります。
床下の蜂の巣を安全に駆除する方法
床下は作業スペースが狭く、個人で駆除するには非常に危険です。蜂の巣がある場所によっては逃げ場がなくなり刺されるリスクが高まるため、専門の駆除業者に依頼した方が良いでしょう。
特にスズメバチなどの攻撃性が高い蜂の巣は、適切な装備と経験がないと大きな危険を伴います。
床下の蜂の駆除には専門的な知識が必要
床下には電気配線や給排水管が通っているため、駆除時に使用する薬剤にも注意が必要です。一般的な殺虫剤が配線や配管に影響を及ぼす可能性があるため、適切な方法で駆除を行う必要があります。
専門業者は、使用する薬剤の選定や駆除後の点検まで安全に対応してくれるため、プロの力を借りるのが最も安全で確実な方法です。蜂の巣が小さいうちであれば、比較的安全に駆除することが可能です。
安全に駆除でき今後の予防対策もしてもらえる
特に、直径20cmを超える巣やスズメバチの巣は非常に危険です。個人での駆除は大きなリスクがあるため、無理をせず専門の駆除業者に依頼するのが安全です。
経験豊富な業者に依頼すれば、安全かつ確実に巣を取り除いてもらえます。また、蜂が再び巣を作らないように、侵入経路の封鎖や予防策についてのアドバイスも受けられるでしょう。
業者への依頼は費用がかかりますが、自治体によっては、スズメバチの駆除に補助金が出る場合があります。一度、自治体に相談してみるのもおすすめです。
床下に蜂の巣ができないようにする予防策
蜂の巣ができるのを防ぐには、床下の環境を整え、蜂が侵入しにくい状況を作ることが重要です。そのために、まず換気口や配管まわりなどの隙間を防虫網やテープでしっかり塞ぎ、外からの侵入経路をふさぎましょう。
ただし、床下に市販の忌避剤を散布するのは必ずしも最善策とはいえません。薬剤の成分によっては電気系統をショートさせるリスクがあるからです。床下に配線などが通っている場合は、予防策もプロに任せることをおすすめします。
床下に蜂の巣を見つけたら専門業者に相談しよう
床下は静かで湿度もあるため、蜂にとって巣を作りやすい環境です。そのため、蜂の出入りや羽音が聞こえるなどの兆候が見られた場合は、早めに巣がないか確認することが大切です。巣を放置すると蜂の数が増え、刺される危険が高まるだけでなく、建物の木材をかじられて劣化が進む恐れもあります。
ただし、床下の目視や蜂の巣の駆除は難易度が高いため、巣がある可能性が高いと判断できたときは、まず専門業者に相談するのがおすすめです。